JavaScript、HTML、CSSで解説:固定ヘッダー時のアンカーリンク調整

2024-04-02

固定ヘッダー時のアンカーリンク調整:JavaScript、HTML、CSSによる解説

Webページに固定ヘッダーを実装すると、ページスクロール時にヘッダーが画面上部に固定され、コンテンツが下にずれます。しかし、ヘッダーの高さ分だけコンテンツがずれるため、アンカーリンクをクリックした際に意図した位置に移動できない問題が発生します。

この問題を解決するために、アンカーリンクの位置をヘッダーの高さ分だけ調整する必要があります。この調整を「オフセット」と呼びます。

オフセット方法はいくつかありますが、ここではJavaScript、HTML、CSSを用いた3つの方法を紹介します。

方法1:JavaScriptによるオフセット

JavaScriptを使用して、アンカーリンクをクリックした際にスクロール位置を調整する方法です。

コード例

<a href="#target">リンク</a>
const headerHeight = document.querySelector('.header').offsetHeight;

document.querySelectorAll('a[href^="#"]').forEach(anchor => {
  anchor.addEventListener('click', event => {
    event.preventDefault();

    const target = document.getElementById(anchor.getAttribute('href').substring(1));
    const scrollTop = target.offsetTop - headerHeight;

    window.scrollTo({
      top: scrollTop,
      behavior: 'smooth'
    });
  });
});

コード解説

  1. headerHeight 変数にヘッダーの高さ(ピクセル単位)を代入します。
  2. querySelectorAll メソッドを使用して、ページ内のすべてのアンカーリンクを取得します。
  3. forEach ループを使用して、取得したアンカーリンクそれぞれに対して以下の処理を実行します。
    • addEventListener メソッドを使用して、アンカーリンクのクリックイベントにリスナー関数を登録します。

方法2:HTML属性によるオフセット

HTMLの href 属性に # 記号とオフセット値を指定する方法です。

<a href="#target-100">リンク</a>
  • href 属性に # 記号とターゲット要素のID、そしてオフセット値(ピクセル単位)をカンマ区切りで指定します。

方法3:CSS pseudo-classによるオフセット

CSSの :target 疑似クラスを使用して、アンカーリンクがクリックされた際にターゲット要素の位置を調整する方法です。

<a href="#target">リンク</a>

<div id="target"></div>
#target {
  margin-top: -100px;
}

#target:target {
  margin-top: 0;
}
  1. ターゲット要素に margin-top プロパティを使用して、ヘッダーの高さ分だけ上マージンを設定します。
  2. :target 疑似クラスでは、margin-top プロパティを0に設定して、上マージンを解除します。

注意事項

  • 上記の方法は、いずれもヘッダーの高さが固定されている場合にのみ有効です。
  • ヘッダーの高さが動的に変化する場合は、JavaScriptを使用してスクロールイベント時にアンカーリンクの位置を調整する必要があります。

補足

上記以外にも、JavaScriptライブラリを使用してオフセットを行う方法もあります。




方法1:JavaScriptによるオフセット

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
  <title>オフセットサンプル</title>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
  <header class="header">
    <h1>サイトタイトル</h1>
  </header>
  <main>
    <section id="section-1">
      <h2>セクション1</h2>
      <p>Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit.</p>
      <a href="#section-2">セクション2へ</a>
    </section>
    <section id="section-2">
      <h2>セクション2</h2>
      <p>Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit.</p>
    </section>
  </main>
  <script src="script.js"></script>
</body>
</html>
.header {
  position: fixed;
  top: 0;
  left: 0;
  width: 100%;
  height: 100px;
  background-color: #ccc;
}

main {
  margin-top: 100px;
}

section {
  padding: 20px;
}
const headerHeight = document.querySelector('.header').offsetHeight;

document.querySelectorAll('a[href^="#"]').forEach(anchor => {
  anchor.addEventListener('click', event => {
    event.preventDefault();

    const target = document.getElementById(anchor.getAttribute('href').substring(1));
    const scrollTop = target.offsetTop - headerHeight;

    window.scrollTo({
      top: scrollTop,
      behavior: 'smooth'
    });
  });
});

方法2:HTML属性によるオフセット

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
  <title>オフセットサンプル</title>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
  <header class="header">
    <h1>サイトタイトル</h1>
  </header>
  <main>
    <section id="section-1">
      <h2>セクション1</h2>
      <p>Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit.</p>
      <a href="#section-2-100">セクション2へ</a>
    </section>
    <section id="section-2">
      <h2>セクション2</h2>
      <p>Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit.</p>
    </section>
  </main>
</body>
</html>
.header {
  position: fixed;
  top: 0;
  left: 0;
  width: 100%;
  height: 100px;
  background-color: #ccc;
}

main {
  margin-top: 100px;
}

section {
  padding: 20px;
}

方法3:CSS pseudo-classによるオフセット

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
  <title>オフセットサンプル</title>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
  <header class="header">
    <h1>サイトタイトル</h1>
  </header>
  <main>
    <section id="section-1">
      <h2>セクション1</h2>
      <p>Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit.</p>
      <a href="#section-2">セクション2へ</a>
    </section>
    <section id="section-2">
      <h2>セクション2</h2>
      <p>Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit.</p>
    </section>
  </main>
</body>
</html>
.header {
  position: fixed;
  top:



固定ヘッダー時のアンカーリンク調整:その他の方法

CSSの position: sticky プロパティを使用して、ヘッダーをスクロール時に画面上部に固定する方法です。

.header {
  position: sticky;
  top: 0;
  left: 0;
  width: 100%;
  height: 100px;
  background-color: #ccc;
}
  • position: sticky プロパティを設定することで、ヘッダーが画面上部に固定されます。
  • position: sticky プロパティは、一部のブラウザでは対応していない場合があります。

方法5:JavaScriptライブラリ

Smooth ScrollなどのJavaScriptライブラリを使用して、アンカーリンクのスクロール動作をスムーズに調整する方法です。

方法6:CSS Grid

CSS Gridレイアウトを使用して、ヘッダーとコンテンツをレイアウトする方法です。

方法の選択

上記の方法の中から、プロジェクトの要件やブラウザの対応状況などを考慮して最適な方法を選択してください。

  • 上記の方法を組み合わせることで、より柔軟な調整を行うことも可能です。

固定ヘッダー時のアンカーリンク調整には、さまざまな方法があります。それぞれの方法のメリットとデメリットを理解し、プロジェクトに合った方法を選択してください。


javascript html css


margin、text-align、positionプロパティで水平方向に要素を配置

このチュートリアルを理解するには、以下の知識が必要です。HTML の基礎CSS の基礎div 要素div 要素を水平方向に配置するには、いくつかの方法があります。float プロパティを使用して、要素を左右に配置できます。このコードは、.div クラスを持つすべての要素を左側に配置します。...


divの並び替え: Flexboxレイアウト vs CSS Gridレイアウト

order プロパティは、Flexbox レイアウトと CSS Grid レイアウトで使用できるプロパティで、要素の表示順序を制御できます。Flexbox レイアウトを使用する場合親要素に display: flex を設定します。子要素に order プロパティを設定します。...


【エンジニア必見】Node.jsのCryptoモジュールでHMAC-SHA1ハッシュを操る

HMAC-SHA1 ハッシュは、メッセージの改ざん防止やデータの整合性を検証するために使用される暗号化ハッシュ関数です。 Node. js の crypto モジュールを使用して、HMAC-SHA1 ハッシュを簡単に作成できます。手順必要なモジュールをインポートする...


コンポーネントとコンテナの役割を理解して、React Reduxをマスターしよう!

React Reduxにおいて、コンポーネントとコンテナは重要な役割を担っています。それぞれ異なる機能を持ちますが、混同されやすい概念です。この解説では、コンポーネントとコンテナの違いを分かりやすく説明し、それぞれの役割と具体的な使い分けについて解説します。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



HTML、CSS、および HTML テーブルを使用して画面の残りのスペースの高さを埋める div を作成する方法

このチュートリアルを完了するには、次のものが必要です。HTML と CSS の基本的な知識テキストエディタWeb ブラウザHTML ファイルを作成し、次のコードを追加します。次の CSS コードをスタイルシートファイルに追加します。Web ブラウザで HTML ファイルを開きます。画面の残りのスペースを埋める div が表示されます。


HTML、CSS、および vertical-alignment を使用して div のコンテンツを下部に配置する方法

これは、最も簡単で最も一般的な方法です。 margin-top プロパティを使用して、div の上部の余白を設定します。 次の例では、div の上部の余白を 10px に設定しています。padding-top プロパティを使用して、div の上部の余白を設定することもできます。 ただし、margin-top とは異なり、padding-top は div のコンテンツの幅にも影響します。 次の例では、div の上部の余白を 10px に設定しています。


ユーザーインターフェースをレベルアップ!CSS displayプロパティの遷移

近年、CSS3で transitions プロパティが導入されたことにより、display プロパティの値変化をアニメーション化することが可能になりました。これは、要素の表示方法を滑らかに変化させ、ユーザーインターフェースをより魅力的にすることができます。


サーバサイド・クライアントサイド両方対応!select要素の初期値設定

option要素のselected属性を使うこれは最も基本的な方法です。初期値として設定したいoption要素に、selected属性を追加します。上記のコードでは、日本が初期値として選択されます。JavaScriptを使って、select要素のselectedIndexプロパティを設定することで、初期値を設定できます。


固定ページヘッダーとアンカーの重なりを解消して、ユーザー体験を向上させる

この問題を解決するには、いくつかの方法があります。アンカーにマージンを設定することで、ヘッダーとアンカーの間隔を空けることができます。これは、最も簡単な解決方法ですが、ヘッダーのデザインによっては、見た目が崩れてしまうことがあります。ヘッダーの高さ分だけアンカーを下に移動することで、ヘッダーとアンカーが重なるのを防ぐことができます。これは、見た目を崩さずに問題を解決できる方法ですが、すべてのページで同じ高さのヘッダーを使用している場合にのみ有効です。


viewport-units を使ってデバイスの画面サイズに関係なくレイアウトを一定に保つ方法

CSS3 の 100vh は、画面の高さの 100% を表す単位です。しかし、モバイルブラウザでは、アドレスバーやツールバーなどの UI 要素が画面の高さに含まれるため、100vh は一定ではなく、スクロールによって変化します。原因モバイルブラウザでは、画面の高さは、デバイスの物理的な高さではなく、ウィンドウの高さによって決定されます。ウィンドウの高さは、アドレスバーやツールバーなどの UI 要素によって変化するため、100vh も変化します。