【超解説】AngularJSでアプリケーションを構成する方法:ng-app、data-ng-app、その他の方法
ng-app と data-ng-app の違い
AngularJS において、アプリケーションのルート要素を定義するために使用される ng-app
と data-ng-app
という2つのディレクティブがあります。機能的には全く同じですが、いくつかの重要な違いがあります。
共通点
- アプリケーションのルート要素を指定します。
- ルート要素に関連付けられた AngularJS モジュールを起動します。
- どちらのディレクティブも、HTML ファイルの
<html>
タグに属性として使用されます。
相違点
- HTML5 検証:
ng-app
は、HTML5 検証ツールによってエラーとして認識される可能性があります。これは、ng-app
がカスタム属性であるためです。data-ng-app
は、data-
プレフィックスが付いているため、HTML5 検証ツールによってネイティブな HTML 属性として認識され、エラーが発生しません。
- 読みやすさ:
例
<html ng-app="myApp">
<html data-ng-app="myApp">
一般的には、HTML5 検証ツールのエラーを回避し、コードの可読性を向上させるために data-ng-app
を使用する方が推奨されます。ただし、ng-app
は依然として有効なディレクティブであり、どちらを使用するかについて強い制約はありません。
補足
- AngularJS 1.x 以降、
x-ng-app
という別のディレクティブも導入されました。これはdata-ng-app
と同等の機能を提供しますが、将来的な Angular バージョンとの互換性を考慮して、data-ng-app
を使用する方が推奨されます。 - 最新の Angular バージョン (Angular 2+) では、
ng-app
やdata-ng-app
ではなく、コンポーネントを使用してアプリケーションを構成することを推奨しています。
HTML
<!DOCTYPE html>
<html ng-app="myApp">
<head>
<title>My AngularJS App</title>
</head>
<body>
<h1>Hello, AngularJS!</h1>
<p>This is a simple AngularJS application.</p>
</body>
</html>
JavaScript
angular.module('myApp', [])
.controller('mainController', function($scope) {
$scope.message = 'Hello from AngularJS!';
});
このコードは、次のことを行います。
ng-app
ディレクティブを使用して、myApp
という名前の AngularJS モジュールを定義します。mainController
という名前のコントローラを定義します。- コントローラ内で、
message
というスコープ変数を定義し、Hello from AngularJS!
という値を設定します。 - HTML テンプレートで、
{{ message }}
というバインディングを使用して、スコープ変数の値を<h1>
タグ内に表示します。
実行方法
このコードを実行するには、次の手順を実行します。
- 上記の HTML と JavaScript コードを別々のファイルに保存します。
- HTML ファイルを Web ブラウザで開きます。
結果
Web ブラウザで <h1>Hello, AngularJS!</h1>
というメッセージが表示されます。
data-ng-app を使用する
上記と同じコードを data-ng-app
ディレクティブを使用して書き換えることもできます。
<!DOCTYPE html>
<html data-ng-app="myApp">
<head>
<title>My AngularJS App</title>
</head>
<body>
<h1>Hello, AngularJS!</h1>
<p>This is a simple AngularJS application.</p>
</body>
</html>
このコードも、ng-app
を使用した場合と同じように動作します。
ng-app
と data-ng-app
は、AngularJS アプリケーションのルート要素を定義するために使用されるディレクティブです。機能的には全く同じですが、HTML5 検証と可読性の点で若干の違いがあります。一般的には、data-ng-app
を使用する方が推奨されますが、どちらを使用するかについて強い制約はありません。
ng-app と data-ng-app 以外の方法
angular.bootstrap()
関数は、手動で AngularJS アプリケーションをブートストラップするために使用できます。この方法は、よりきめ細かな制御が必要な場合や、複数の AngularJS アプリケーションを同じページで実行する場合に役立ちます。
angular.bootstrap(document.getElementById('myApp'), ['myApp']);
上記のコードは、myApp
という ID を持つ要素をルート要素として使用し、myApp
という名前の AngularJS モジュールを起動します。
requireJS は、JavaScript モジュールのローダーであり、AngularJS アプリケーションの依存関係を管理するために使用できます。requireJS を使用すると、ng-app
や data-ng-app
ディレクティブを使用せずに、アプリケーションを起動できます。
require(['angular', 'app'], function(angular, app) {
angular.bootstrap(document.getElementById('myApp'), [app.name]);
});
上記のコードは、angular
モジュールと app
モジュールを非同期的にロードし、app
モジュールをルートモジュールとして使用してアプリケーションをブートストラップします。
System.import('app').then(function(app) {
angular.bootstrap(document.getElementById('myApp'), [app.name]);
});
ngModule を動的にロードする
AngularJS 1.3 以降では、ngModule
を動的にロードすることができます。これにより、アプリケーションの起動時に必要なモジュールのみをロードすることができます。
angular.element(document).ready(function() {
angular.module('myApp', [])
.controller('mainController', function($scope) {
$scope.message = 'Hello from AngularJS!';
});
});
上記のコードは、myApp
という名前の AngularJS モジュールを動的にロードし、mainController
という名前のコントローラを定義します。
ng-app
と data-ng-app
ディレクティブ以外にも、AngularJS アプリケーションを起動するにはいくつかの方法があります。それぞれの方法には長所と短所があるため、アプリケーションのニーズに合わせて適切な方法を選択する必要があります。
html angularjs