X-Requested-With ヘッダの役割
「X-Requested-With」ヘッダの目的について (日本語解説)
「X-Requested-With」ヘッダは、主にAjaxリクエストを識別するために使用されるHTTPヘッダです。このヘッダは、サーバー側でリクエストがブラウザから直接送信されたものか、それとも別のアプリケーションやスクリプトから送信されたものかを判断するのに役立ちます。
jQueryのAjaxメソッドを使用する場合、デフォルトでは自動的に「X-Requested-With」ヘッダが設定されます。このヘッダは、サーバー側で特定の処理やレスポンスをトリガーするために利用されることがあります。
具体的にどのような処理に使用されるのか?
- カスタム処理
サーバー側で「X-Requested-With」ヘッダの値に基づいて、特定の処理やレスポンスを返すことができます。例えば、Ajaxリクエストに対してのみJSON形式でデータを返すなど。 - CSRF(Cross-Site Request Forgery)保護
サーバー側で「X-Requested-With」ヘッダをチェックし、不正なリクエストを検知して防ぐことができます。
$.ajax({
url: 'your_url',
type: 'POST',
data: {
// データを送信する場合はここに設定
},
success: function(data) {
// 成功時の処理
console.log(data);
},
error: function(xhr, status, error) {
// エラー時の処理
console.error(error);
}
});
このコードでは、jQueryの$.ajax()
メソッドを使用してサーバーにPOSTリクエストを送信しています。デフォルトでは「X-Requested-With」ヘッダが設定されます。
サーバー側 (PHPの例)
if (isset($_SERVER['HTTP_X_REQUESTED_WITH']) && $_SERVER['HTTP_X_REQUESTED_WITH'] === 'XMLHttpRequest') {
// Ajaxリクエストの場合の処理
// 例: JSON形式でデータを返す
header('Content-Type: application/json');
echo json_encode(['message' => 'これはAjaxリクエストです']);
} else {
// 通常のリクエストの場合の処理
// 例: HTMLページを返す
echo 'これは通常のHTTPリクエストです';
}
代替方法:
-
カスタムヘッダの設定
$.ajax()
メソッドのheaders
オプションを使用して、独自のヘッダを設定できます。- 例:
$.ajax({ url: 'your_url', type: 'POST', headers: { 'My-Custom-Header': 'value' }, // ... });
- サーバー側でこのカスタムヘッダをチェックして、リクエストを識別できます。
-
URLパラメータの使用
- URLに特別なパラメータを追加することで、リクエストを識別できます。
- 例:
$.ajax({ url: 'your_url?is_ajax=1', type: 'POST', // ... });
-
HTTPメソッドの利用
- 特定のHTTPメソッド(例えば、
POST
やPUT
)をAjaxリクエストにのみ使用することで、リクエストを識別できます。
- 特定のHTTPメソッド(例えば、
選択基準
- サーバー側の処理
サーバー側の処理に合わせて、適切な方法を選択してください。 - 簡便性
「X-Requested-With」ヘッダはjQueryのデフォルト設定であり、最もシンプルで使いやすい方法です。 - セキュリティ
カスタムヘッダやURLパラメータは、適切に実装しないとセキュリティリスクが生じる可能性があります。
jquery ajax http-headers