JavaScriptオブジェクトのサブセット取得方法

2024-09-12

JavaScriptでオブジェクトのプロパティのサブセットを取得する方法

JavaScriptでは、オブジェクトの特定のプロパティのみを抽出したい場合、さまざまな方法があります。以下はその主な方法です。

オブジェクトのデストラクチャリング

これは、オブジェクトから新しいオブジェクトを作成する際に、必要なプロパティのみを指定する方法です。

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const { name, age } = originalObject;

console.log(name); // Output: "John"
console.log(age); // Output: 30

Object.assign()

これは、複数のオブジェクトをマージして新しいオブジェクトを作成するメソッドです。ターゲットオブジェクトにソースオブジェクトのプロパティをコピーできます。

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject = Object.assign({}, originalObject, { city: "Los Angeles" });

console.log(newObject); // Output: { name: "John", age: 30, city: "Los Angeles" }

Object.keys()とreduce()メソッド

これは、オブジェクトのキーを取得し、それらを使って新しいオブジェクトを作成する方法です。

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject = Object.keys(originalObject).reduce((acc, key) => {
  if (key !== "city") {
    acc[key] = originalObject[key];
  }
  return acc;
}, {});

console.log(newObject); // Output: { name: "John", age: 30 }

フィルター関数

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject = Object.fromEntries(Object.entries(originalObject).filter(([key]) => key !== "city"));

console.log(newObject); // Output: { name: "John", age: 30 }



JavaScriptオブジェクトのサブセット取得方法のコード解説

各コード例の詳細な解説

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const { name, age } = originalObject;
  • const { name, age } = originalObject;
    • この行は、originalObjectからnameageというプロパティを取り出し、それぞれ同じ名前の変数に代入しています。
    • この方法を使うことで、一度に複数のプロパティを新しい変数に格納することができます。
    • メリット
      簡潔で直感的、新しいオブジェクトを作成せずに済む
    • デメリット
      取得したいプロパティをすべて事前に知っておく必要がある
const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject = Object.assign({}, originalObject, { city: "Los Angeles" });
const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject = Object.keys(originalObject).reduce((acc, key) => {
  if (key !== "city") {
    acc[key] = originalObject[key];
  }
  return acc;
}, {});
  • reduce()メソッド
    • 配列の各要素に対して処理を行い、最終的に一つの値を返すメソッドです。
    • この例では、accに新しいオブジェクトを、keyに現在のキーを順に受け取ります。
    • if文でcity以外のキーの値を新しいオブジェクトaccにコピーしています。
    • メリット
      柔軟性が高い、任意の条件でプロパティを抽出できる
    • デメリット
      コードが少し複雑になる可能性がある
  • Object.keys(originalObject)
    • オブジェクトのすべてのキーを配列として取得します。
const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject = Object.fromEntries(Object.entries(originalObject).filter(([key]) => key !== "city"));
  • Object.fromEntries()
    • キーと値のペアの配列から新しいオブジェクトを作成します。
    • メリット
      モダンなJavaScriptの機能を活用できる、比較的簡潔
    • デメリット
      Object.entries()Object.fromEntries()が少し分かりづらい可能性がある
  • filter()メソッド
    • 配列の要素を条件に基づいてフィルタリングします。
    • この例では、city以外のキーのペアのみを新しい配列にします。

どの方法を選ぶかは、状況や個人の好みによって異なります。

  • モダンな書き方
    フィルター関数
  • 柔軟性
    Object.assign()、reduce()、フィルター関数
  • シンプルな抽出
    デストラクチャリング

重要なのは、それぞれの方法のメリットとデメリットを理解し、適切な方法を選択することです。

  • TypeScript を使用している場合は、型安全にオブジェクトのサブセットを取得することができます。
  • lodash.pick()lodash.omit() といったライブラリ関数を使うと、より簡潔にオブジェクトのサブセットを取得できます。



lodash.pick() / lodash.omit()

lodashは、JavaScriptでよく利用されるユーティリティライブラリです。このライブラリには、オブジェクトの操作を簡単に行うための多くの関数があります。

  • lodash.omit(): 指定したキーを持つプロパティを除外した新しいオブジェクトとして返します。
const _ = require('lodash'); // lodashを導入

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const newObject1 = _.pick(originalObject, ['name', 'age']); // ['name', 'age']のキーを持つプロパティのみ抽出
const newObject2 = _.omit(originalObject, 'city'); // 'city'のキーを持つプロパティを除外

console.log(newObject1); // { name: "John", age: 30 }
console.log(newObject2); // { name: "John", age: 30 }

メリット

  • よく使われる操作なので、lodashを使っているプロジェクトでは共通の記述方法として利用できる
  • 簡潔に記述できる
  • lodashを導入する必要がある

TypeScriptの型ガード

interface Person {
  name: string;
  age: number;
  city?: string;
}

function getSubset(person: Person): Pick<Person, 'name' | 'age'> {
  return {
    name: person.name,
    age: person.age,
  };
}
  • getSubset()関数: Person型のオブジェクトを受け取り、nameとageのプロパティのみを持つオブジェクトを返します。
  • Pick<Person, 'name' | 'age'>: Personインターフェースから、nameとageのプロパティのみを持つ新しい型を作成します。
  • TypeScriptの強力な型システムを活用できる
  • 型安全で、誤ったプロパティへのアクセスを防ぐことができる
  • TypeScriptの知識が必要

スプレッド構文とオブジェクトリテラル

ES6以降で導入されたスプレッド構文とオブジェクトリテラルを組み合わせることで、柔軟なオブジェクトの操作が可能です。

const originalObject = {
  name: "John",
  age: 30,
  city: "New York"
};

const { city, ...rest } = originalObject;

console.log(rest); // { name: "John", age: 30 }
  • 残りのプロパティを簡単に取得できる
  • 簡潔で直感的
  • すべてのプロパティを一度に展開する必要がある

どの方法を選ぶかは、プロジェクトの規模、チームの慣習、個人の好みによって異なります。

  • 柔軟性
    すべての方法
  • 簡潔さ
    lodash.pick(), lodash.omit(), スプレッド構文

これらの方法を組み合わせることで、より複雑なオブジェクトの操作も可能になります。

  • より高度な操作が必要な場合は、関数型プログラミングの概念を応用することもできます。
  • JavaScriptのバージョンや、利用しているライブラリによって、使える機能が異なる場合があります。

javascript object



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