Node.js による Express.js アプリケーションのセキュリティ強化: リクエストのオリジンを検証する
Express.js でリクエスト送信元のドメインを取得する方法
Express.jsアプリケーションで、リクエストを送信しているドメインを取得することはよくあるシナリオです。例えば、リクエストのオリジンに基づいてコンテンツを動的に提供したり、セキュリティ上の理由でアクセスを制限したりするために使用できます。
このチュートリアルでは、Express.jsでリクエスト送信元のドメインを取得する2つの一般的な方法について説明します。
方法 1: req.headers.host
プロパティを使用する
最も簡単な方法は、req.headers.host
プロパティを使用することです。このプロパティには、リクエストヘッダーの Host
フィールドの値が含まれます。Host
フィールドには、ドメイン名とポート番号 (指定されている場合) が含まれます。
app.get('/', (req, res) => {
const domain = req.headers.host;
console.log(`リクエスト送信元のドメイン: ${domain}`);
res.send('Hello from Express!');
});
このコードは、/
エンドポイントに送信されたすべてのリクエストに対して、req.headers.host
プロパティを使用してリクエスト送信元のドメインを取得し、コンソールにログ出力します。
方法 2: req.hostname
プロパティを使用する
別の方法は、req.hostname
プロパティを使用することです。このプロパティには、ホスト名のみが含まれ、ポート番号は含まれません。
app.get('/', (req, res) => {
const hostname = req.hostname;
console.log(`リクエスト送信元のホスト名: ${hostname}`);
res.send('Hello from Express!');
});
- サブドメインを使用している場合は、
req.headers.host
またはreq.hostname
プロパティには完全なドメイン名 (サブドメインを含む) が含まれます。 - HTTPS リクエストの場合、
req.headers.host
またはreq.hostname
プロパティにはホスト名とポート番号 (443) が含まれます。
const express = require('express');
const app = express();
app.get('/', (req, res) => {
// 方法 1: `req.headers.host` プロパティを使用する
const domainFromHostHeader = req.headers.host;
console.log(`方法 1: リクエスト送信元のドメイン (req.headers.host): ${domainFromHostHeader}`);
// 方法 2: `req.hostname` プロパティを使用する
const hostname = req.hostname;
console.log(`方法 2: リクエスト送信元のホスト名 (req.hostname): ${hostname}`);
res.send('Hello from Express!');
});
app.listen(3000, () => {
console.log('サーバーをポート 3000 で起動しました');
});
このコードを実行すると、次の出力がコンソールに表示されます。
サーバーをポート 3000 で起動しました
方法 1: リクエスト送信元のドメイン (req.headers.host): example.com
方法 2: リクエスト送信元のホスト名 (req.hostname): example.com
この例では、example.com
というドメインからリクエストが送信された場合、上記の出力がコンソールに表示されます。
このコードを拡張して、リクエスト送信元のドメインに基づいて異なるコンテンツを提供したり、アクセスを制限したりすることができます。
注:
- このコードは、Node.js と Express.js がインストールされていることを前提としています。
- コードを実行する前に、
package.json
ファイルにexpress
パッケージを追加する必要があります。
npm install express
このプロパティには、クライアントの IP アドレスが含まれます。この情報を使用して、ドメインを逆引きすることができます。ただし、この方法は必ずしも信頼できるわけではないことに注意する必要があります。IP アドレスは簡単に偽装できるためです。
app.get('/', (req, res) => {
const ipAddress = req.socket.remoteAddress;
dns.lookup(ipAddress, (err, address, family) => {
if (err) {
console.error(err);
return res.send('リクエスト送信元のドメインを取得できませんでした');
}
console.log(`方法 3: リクエスト送信元のドメイン (dns.lookup): ${address.host}`);
res.send('Hello from Express!');
});
});
サードパーティ製のミドルウェアを使用する
express-request-origin
や request-origin
のようなサードパーティ製のミドルウェアを使用して、リクエスト送信元のドメインを取得することもできます。これらのミドルウェアは、より高度な機能を提供し、req.headers.host
または req.hostname
プロパティだけでは取得できない情報を提供する場合があります。
const express = require('express');
const requestOrigin = require('request-origin');
const app = express();
app.use(requestOrigin());
app.get('/', (req, res) => {
const domain = req.headers['x-forwarded-for'] || req.socket.remoteAddress;
console.log(`方法 4: リクエスト送信元のドメイン (request-origin): ${domain}`);
res.send('Hello from Express!');
});
app.listen(3000, () => {
console.log('サーバーをポート 3000 で起動しました');
});
カスタムミドルウェアを作成する
独自のニーズに合わせたカスタムミドルウェアを作成することもできます。これにより、リクエスト送信元のドメインを取得する方法と、取得したドメインを使用して実行する処理を完全に制御できます。
const express = require('express');
const app = express();
app.use((req, res, next) => {
const forwardedFor = req.headers['x-forwarded-for'];
if (forwardedFor) {
const domains = forwardedFor.split(', ');
req.remoteAddress = domains[0];
}
next();
});
app.get('/', (req, res) => {
const ipAddress = req.remoteAddress;
dns.lookup(ipAddress, (err, address, family) => {
if (err) {
console.error(err);
return res.send('リクエスト送信元のドメインを取得できませんでした');
}
console.log(`方法 5: リクエスト送信元のドメイン (カスタムミドルウェア): ${address.host}`);
res.send('Hello from Express!');
});
});
app.listen(3000, () => {
console.log('サーバーをポート 3000 で起動しました');
});
Express.js でリクエスト送信元のドメインを取得するには、さまざまな方法があります。どの方法を使用するかは、個々のニーズと要件によって異なります。
- シンプルで使いやすい方法は、
req.headers.host
またはreq.hostname
プロパティを使用することです。 - より高度な機能が必要な場合は、
req.socket.remoteAddress
プロパティを使用するか、サードパーティ製のミドルウェアを使用することができます。 - 完全な制御が必要な場合は、カスタムミドルウェアを作成することができます。
javascript node.js express