JavaScript、Node.js、AJAXにおける「Origin は Access-Control-Allow-Origin によって許可されていません」エラー:詳細解説と解決策

2024-05-01

JavaScript、Node.js、AJAXにおける「Origin <origin> は Access-Control-Allow-Origin によって許可されていません」エラー:詳細解説と解決策

このエラーメッセージは、異なるオリジン(ドメインとポート番号の組み合わせ)にあるWebページからJavaScriptでAjaxリクエストを送信しようとしたときに発生します。これは、セキュリティ上の理由からブラウザが意図的に阻止している動作です。

エラーの原因

このエラーは、異なるオリジンからのリクエストを許可するようにサーバーが設定されていない場合に発生します。これは、悪意のあるWebサイトがユーザーのブラウザを操作して機密情報にアクセスしたり、予期せぬ動作を引き起こしたりするのを防ぐためのセキュリティ対策です。

エラーメッセージの <origin> 部分は、リクエストを送信しているWebページのオリジンを表します。例えば、http://localhost:3000 から http://localhost:8080 へのリクエストを送信した場合、エラーメッセージは次のようになります。

Origin http://localhost:3000 is not allowed by Access-Control-Allow-Origin

解決策

このエラーを解決するには、以下の2つの方法があります。

サーバー側でCORSヘッダーを設定する

最も一般的な解決策は、サーバー側でCORS(Cross-Origin Resource Sharing)ヘッダーを設定することです。CORSヘッダーは、ブラウザに特定のオリジンからのリクエストを許可するように指示します。

Node.jsの場合、expressなどのWebフレームワークを使用してCORSヘッダーを簡単に設定できます。以下の例は、expressを使用してすべてのオリジンからのリクエストを許可する方法を示しています。

const express = require('express');
const app = express();

app.use((req, res, next) => {
  res.header('Access-Control-Allow-Origin', '*');
  res.header('Access-Control-Allow-Headers', 'Origin, Content-Type, Accept');
  res.header('Access-Control-Allow-Methods', 'GET, POST, PUT, DELETE');
  next();
});

app.listen(3000, () => console.log('Server started on port 3000'));

特定のオリジンのみを許可したい場合は、Access-Control-Allow-Origin ヘッダーにオリジンのリストを指定できます。

app.use((req, res, next) => {
  const allowedOrigins = ['http://localhost:8080', 'https://example.com'];
  if (allowedOrigins.includes(req.headers.origin)) {
    res.header('Access-Control-Allow-Origin', req.headers.origin);
  }
  res.header('Access-Control-Allow-Headers', 'Origin, Content-Type, Accept');
  res.header('Access-Control-Allow-Methods', 'GET, POST, PUT, DELETE');
  next();
});

クライアント側でオプションリクエストを使用する

もう1つの解決策は、クライアント側でオプションリクエストを使用して、サーバーがサポートしているCORSヘッダーを事前に確認することです。この方法には、以下の利点があります。

  • どのオリジンからのリクエストが許可されているかを事前に確認できる

以下の例は、jQueryを使用してオプションリクエストを送信する方法を示しています。

$.ajax({
  url: 'http://localhost:8080/api/data',
  method: 'OPTIONS',
  beforeSend: function(xhr) {
    xhr.setRequestHeader('Origin', 'http://localhost:3000');
  },
  success: function(data, textStatus, xhr) {
    console.log(xhr.getAllResponseHeaders());
  },
  error: function(xhr, textStatus, errorThrown) {
    console.error(xhr.statusText);
  }
});

オプションリクエストが成功すると、xhr.getAllResponseHeaders() メソッドを使用して、サーバーがサポートしているCORSヘッダーを確認できます。この情報を使用して、本番のリクエストヘッダーを設定できます。

補足

  • オプションリクエストは、本番のリクエストとは別のリクエストであることに注意してください。
  • オプションリクエストは、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。
  • [jQuery: AJAX request with options]



このセクションでは、JavaScript、Node.js、およびAJAXを使用して「Origin <origin> は Access-Control-Allow-Origin によって許可されていません」エラーを解決するためのサンプルコードを紹介します。

Node.jsサーバー

この例では、expressを使用して簡単なNode.jsサーバーを作成し、すべてのオリジンからのリクエストを許可するようにCORSヘッダーを設定します。

const express = require('express');
const app = express();

app.use((req, res, next) => {
  res.header('Access-Control-Allow-Origin', '*');
  res.header('Access-Control-Allow-Headers', 'Origin, Content-Type, Accept');
  res.header('Access-Control-Allow-Methods', 'GET, POST, PUT, DELETE');
  next();
});

app.get('/data', (req, res) => {
  const data = { message: 'Hello from Node.js!' };
  res.json(data);
});

app.listen(3000, () => console.log('Server started on port 3000'));

このサーバーを起動したら、ブラウザで http://localhost:3000/data にアクセスできます。エラーが発生せずにデータが正常に取得できることを確認してください。

JavaScriptクライアント

この例では、jQueryを使用して、Node.jsサーバーからデータをフェッチするJavaScriptクライアントを作成します。

$(document).ready(function() {
  $.ajax({
    url: 'http://localhost:3000/data',
    success: function(data) {
      console.log(data);
    },
    error: function(xhr, textStatus, errorThrown) {
      console.error(xhr.statusText);
    }
  });
});

このコードをHTMLファイルに保存し、ブラウザで開きます。コンソールに {"message": "Hello from Node.js!"} と表示されることを確認してください。

オプションリクエスト

この例では、jQueryを使用して、Node.jsサーバーがサポートしているCORSヘッダーを確認するためのオプションリクエストを送信します。

$(document).ready(function() {
  $.ajax({
    url: 'http://localhost:8080/api/data',
    method: 'OPTIONS',
    beforeSend: function(xhr) {
      xhr.setRequestHeader('Origin', 'http://localhost:3000');
    },
    success: function(data, textStatus, xhr) {
      console.log(xhr.getAllResponseHeaders());
    },
    error: function(xhr, textStatus, errorThrown) {
      console.error(xhr.statusText);
    }
  });
});

このコードをHTMLファイルに保存し、ブラウザで開きます。コンソールにサーバーがサポートしているCORSヘッダーが表示されます。この情報を使用して、本番のリクエストヘッダーを設定できます。

注意事項

  • これらの例はあくまで基本的なものであり、実際のアプリケーションではより複雑な処理が必要になる場合があります。
  • サーバー側でCORSヘッダーを設定する場合は、セキュリティ上の理由から許可するオリジンを慎重に検討する必要があります。



「Origin <origin> は Access-Control-Allow-Origin によって許可されていません」エラーを解決するには、上記の2つの主要な方法に加えて、状況に応じて以下の代替方法も検討できます。

WebSocketsは、サーバーとクライアント間で双方向のリアルタイム通信を可能にする技術です。CORS制約を受けないため、異なるオリジン間での通信に適しています。

JSONP を使用する

JSONP(JSON Padding)は、JavaScriptで外部ドメインからJSONデータを取得するための非公式な方法です。CORSヘッダーの代わりに、<script>タグを使用してスクリプト要素を動的に挿入することで動作します。

プリフライトリクエストは、オプションリクエストの一種であり、サーバーがサポートしているメソッドとヘッダーを確認するために使用されます。この情報を使用して、本番のリクエストヘッダーを適切に設定できます。

Credentials フラグを使用する

withCredentials フラグを true に設定すると、AjaxリクエストでCookieを送信して受信できるようになります。これは、認証が必要なアプリケーションで役立ちます。

プロキシサーバーは、クライアントとサーバー間の仲介役として機能します。クライアントはプロキシサーバーにリクエストを送信し、プロキシサーバーがサーバーからデータをフェッチしてクライアントに返します。これにより、CORS制約を回避できます。

各方法には長所と短所があるため、要件に応じて最適な方法を選択する必要があります。


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