Node.js の worker_threads モジュールを使ってマルチスレッド化を行う

2024-04-09

Node.js をマルチコアマシンで活用する

Node.js は、JavaScript を使ってサーバーサイドアプリケーションを開発できるプラットフォームです。シングルスレッドで動作するため、従来のマルチスレッド型言語と比べて軽量で高速な処理が可能です。しかし、マルチコアマシンであっても、シングルスレッドで動作する Node.js アプリケーションは 1 つの CPU コアしか使用しません。そこで、マルチコアマシンの性能を最大限に活かすためには、Node.js アプリケーションをマルチプロセス化することが重要になります。

マルチプロセス化のメリット

  • CPU 使用率の向上
  • 処理速度の向上
  • スケーラビリティの向上
  • 高可用性
  • メモリ使用量の増加
  • 複雑なコード
  • プロセス間の通信 overhead

Node.js でマルチプロセス化を実現するには、いくつかの手法があります。

cluster モジュール

Node.js 標準の cluster モジュールは、複数のワーカープロセスを生成し、処理を分散させることができます。マスタープロセスはワーカープロセスの管理を行い、ワーカープロセスはそれぞれ独立して処理を実行します。

worker_threads モジュール

Node.js v10.14.0 以降で導入された worker_threads モジュールは、メインスレッドとは別のスレッドで処理を実行することができます。スレッド間でメモリを共有できるため、データの受け渡しなどが容易です。

サードパーティライブラリ

pm2forever などのサードパーティライブラリを使用することで、簡単にマルチプロセス化を実現することができます。これらのライブラリは、プロセス管理や監視機能などを提供するため、より高度な運用が可能になります。

Node.js はマルチコアマシンで活用することで、処理速度を向上させ、スケーラビリティと高可用性を向上させることができます。マルチプロセス化にはいくつかの手法があり、それぞれメリットとデメリットがあります。使用する手法は、アプリケーションの要件や開発者のスキルセットによって決定されます。




const cluster = require('cluster');

if (cluster.isMaster) {
  // ワーカプロセスを生成
  for (let i = 0; i < numCPUs; i++) {
    cluster.fork();
  }

  // ワーカプロセスの終了処理
  cluster.on('exit', (worker, code, signal) => {
    console.log(`ワーカプロセス ${worker.process.pid} が終了しました (code: ${code}, signal: ${signal})`);
  });
} else {
  // ワーカプロセスで実行する処理
  // ...
}
const { Worker } = require('worker_threads');

const worker = new Worker('./worker.js');

worker.on('message', (message) => {
  console.log(`ワーカプロセスからメッセージを受け取りました: ${message}`);
});

worker.postMessage('Hello, worker!');
// pm2 を使ってアプリケーションを起動
pm2 start app.js -i max

// ワーカプロセスの数を増減
pm2 scale app 4

// アプリケーションの停止
pm2 stop app

上記はあくまでもサンプルコードであり、実際のアプリケーションでは要件に合わせてコードを修正する必要があります。




マルチプロセス化のその他の方法

Fork() システムコール

Node.js は child_process モジュールを通じて fork() システムコールを提供します。fork() システムコールは、現在のプロセスを複製して新しいプロセスを作成します。親プロセスと子プロセスはメモリ空間を共有するため、データの受け渡しなどが容易です。

IPC (Inter-Process Communication)

プロセス間通信 (IPC) を使用して、複数のプロセス間でデータをやり取りすることができます。Node.js では、net モジュール、IPC モジュール、dgram モジュールなど、さまざまな IPC メカニズムを提供しています。

メッセージキューは、プロセス間でメッセージをやり取りするための IPC メカニズムです。Node.js では、bullagenda などのメッセージキューライブラリを使用することができます。

リモートプロシージャコール (RPC)

RPC は、異なるプロセス間で関数を呼び出すための仕組みです。Node.js では、grpcjson-rpc などの RPC ライブラリを使用することができます。

選択のポイント

どの方法を選択するかは、アプリケーションの要件や開発者のスキルセットによって異なります。以下は、いくつかの指標です。

  • 処理内容
  • データの受け渡し方法
  • 必要な機能
  • 開発者のスキルセット

javascript node.js node-cluster


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