Django テンプレートで JavaScript へ変数渡し

2024-09-26

Django テンプレートで views.py の変数を JavaScript で利用する方法

Django テンプレート内で、views.py にある変数を直接 JavaScript で使うことはできません。なぜなら、テンプレートはレンダリング時に変数を HTML に置き換え、JavaScript はレンダリングされた後の静的な HTML ファイルを読み込むからです。

しかし、データを JavaScript に渡す方法がいくつかあります。

テンプレート変数を HTML 属性に埋め込む

テンプレート変数を、JavaScript がアクセスできる HTML 属性に埋め込みます。例えば、data 属性を使って以下のようにします。

<div id="app-data" data-initial-value="{{ my_variable }}">...</div>

JavaScript では、この要素を取得し、data 属性から値を取り出します。

const appElement = document.getElementById('app-data');
const initialValue = appElement.dataset.initialValue;

json_script タグを使う

Django テンプレートには json_script タグがあり、Python オブジェクトを JSON 文字列に変換して JavaScript に渡すことができます。

{% json_script data=my_variable %}

JavaScript では、このスクリプトが読み込まれると、グローバル変数 data が利用できるようになります。

テンプレートフィルタを使う (より安全)

複雑なデータ構造を扱う場合は、テンプレートフィルタを使うのがおすすめです。テンプレートフィルタは、データを JavaScript で安全に使える形式に変換してくれます。

注意点: JavaScript に直接埋め込む方法は、セキュリティ上あまり推奨されません。悪意のあるコードが埋め込まれる可能性があるからです。

用語

  • Django: Python で作られたウェブフレームワーク
  • Python: ウェブフレームワーク Django を含む汎用プログラミング言語
  • JavaScript: ウェブブラウザで動くスクリプト言語



Django テンプレートで JavaScript へ変数渡し - コード例

views.py

from django.shortcuts import render

def my_view(request):
  my_variable = "こんにちは、世界!"
  context = {'my_variable': my_variable}
  return render(request, 'my_template.html', context)

my_template.html

<div id="app-data" data-initial-value="{{ my_variable }}">...</div>

<script>
const appElement = document.getElementById('app-data');
const initialValue = appElement.dataset.initialValue;
console.log(initialValue); // "こんにちは、世界!" が出力されます
</script>

views.py (変更なし)

<div id="app">...</div>

{% json_script data=my_variable %}

<script>
console.log(data); // 渡された変数が利用できます
</script>

テンプレートフィルタを使う

<div id="app">...</div>

<script>
console.log({{ my_variable|safe }}); // 安全に JavaScript で扱える形式に変換されます
</script>
  • safe: テンプレートフィルタ. ユーザーが入力したデータなど、安全でない文字列をエスケープします
  • json_script: Django テンプレートタグ
  • dataset: JavaScript でカスタムデータ属性にアクセスするためのプロパティ
  • data-initial-value: HTML5 のカスタムデータ属性
  1. の方法は簡単ですが、セキュリティ上あまり推奨されません。悪意のあるコードが埋め込まれる可能性があるからです。
  2. の方法は、比較的安全ですが、複雑なデータ構造には向いていません。
  3. の方法は、複雑なデータ構造にも対応でき、セキュリティ的にも優れています。



AJAX を使う

JavaScript からビュー関数に非同期通信を行い、必要なデータを JSON 形式で取得する方法です。複雑な処理や動的なデータ更新に適しています。

Webpack や類似のモジュールバンドラーを使う

Python データを JavaScript モジュールに変換し、フロントエンド側で読み込む方法です。フロントエンドフレームワーク (React, Vue.js など) を利用する場合に便利です。

テンプレートコンパイルを使う (Jinja2 など)

Django テンプレートエンジン (Jinja2) は拡張が可能です。JavaScript コードをテンプレート内で生成するような拡張ライブラリを利用する方法もあります。 (※上級者向け)

  • Jinja2: Django で使われるテンプレートエンジン
  • フロントエンドフレームワーク: JavaScript でインタラクティブなウェブアプリケーションを開発するためのフレームワーク
  • Webpack: フロントエンドのモジュールをバンドルするためのツール
  • JSON: JavaScript Object Notation の略。データ交換に用いられる軽量なフォーマット
  • AJAX: 非同期 JavaScript と XML の略。ウェブブラウザからサーバーと非同期通信を行う技術

選択基準

どの方法を選ぶかは、プロジェクトの規模や複雑さ、セキュリティ要件などによって異なります。

  • テンプレート内で高度なロジックが必要になる場合は、テンプレートコンパイルを使うこともできますが、上級者向けです。
  • フロントエンドフレームワークを使う場合は、Webpack などを使って JavaScript モジュールとして読み込むのが良いでしょう。
  • より複雑な処理や動的なデータ更新が必要なら、AJAX を使うのが適しています。
  • 簡単なデータを渡すだけなら、テンプレート変数を HTML 属性に埋め込むか、json_script タグを使うのが簡単です。

javascript python django



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