JSON で複雑オブジェクト配列 POST

2024-10-28

JSON, jQuery を使って ASP.NET MVC コントローラーに複雑なオブジェクトの配列を POST する方法 (C#、JavaScript、jQuery)

クライアント側からサーバー側へ複雑なオブジェクトの配列を送信する際、よく利用されるのが JSON と jQuery による Ajax 通信です。ここでは、C# で作った ASP.NET MVC コントローラーに、JavaScript と jQuery を使って、複雑なオブジェクトの配列を JSON 形式で送信する方法を説明します。

手順

  1. C# でのオブジェクト定義 (Model)

まず、サーバー側で受け取るオブジェクトの構造を C# で定義します。例えば、以下のようなクラスを作成します。

public class MyObject
{
  public int Id { get; set; }
  public string Name { get; set; }
  // ... 他のプロパティ
}
  1. JavaScript でのオブジェクト生成と配列作成

次に、クライアント側 (JavaScript) で送信するオブジェクトを作成します。それぞれのオブジェクトは上記で定義した MyObject クラスに準拠します。

var object1 = {
  id: 1,
  name: "オブジェクト 1"
};

var object2 = {
  id: 2,
  name: "オブジェクト 2"
};

// オブジェクトの配列を作成
var objectArray = [object1, object2];
  1. JSON 文字列への変換

作成したオブジェクトの配列を、JSON 文字列に変換します。これには JSON.stringify メソッドを使います。

var jsonData = JSON.stringify(objectArray);
  1. jQuery による Ajax 送信

$.ajax メソッドを使って、サーバー側の ASP.NET MVC コントローラーへ Ajax 通信を行います。

$.ajax({
  url: "/controller/action", // 送信先の URL
  type: "POST",  // 送信方式 (POST)
  contentType: "application/json",  // コンテンツタイプ (JSON)
  data: jsonData,  // 送信データ (JSON 文字列)
  success: function(response) {
    // 送信成功時の処理
    console.log(response);
  },
  error: function(error) {
    // 送信失敗時の処理
    console.error(error);
  }
});
  1. ASP.NET MVC コントローラーでの受け取り

サーバー側では、受け取った JSON 文字列を C# のオブジェクトの配列に変換します。ASP.NET MVC では、通常 [FromBody] 属性を利用して、自動的に変換してくれます。

public class MyController : Controller
{
  public ActionResult MyAction([FromBody] List<MyObject> objects)
  {
    // オブジェクトの配列 (objects) を利用した処理
    // ...
    return Json(new { message = "成功" }); // レスポンスを返す
  }
}

注意点

  • エラーハンドリング (success, error コールバック) を忘れずに実装しましょう。
  • 送信するオブジェクトの構造は、サーバー側で受け取る C# クラスと一致させる必要があります。



JSON、jQuery を使って ASP.NET MVC コントローラーに複雑なオブジェクト配列を POST する: コード例解説

C# (ASP.NET MVC) 側

public class MyObject
{
  public int Id { get; set; }
  public string Name { get; set; }
}

public class MyController : Controller
{
  [HttpPost]
  public ActionResult PostObjects([FromBody] List<MyObject> objects)
  {
    // 送信されたオブジェクトの配列 (objects) を処理
    foreach (var obj in objects)
    {
      // 各オブジェクトの処理 (例: データベースへの保存)
      Console.WriteLine($"Id: {obj.Id}, Name: {obj.Name}");
    }

    return Json(new { message = "オブジェクトを受信しました" });
  }
}
  • PostObjects アクション
    • [HttpPost] 属性で POST メソッドに対応させます。
    • [FromBody] 属性で、リクエストボディから JSON データを List<MyObject> 型に自動でバインドします。
    • 送信されたオブジェクトの配列を foreach ループで処理します。
    • 処理結果を JSON 形式で返します。
  • MyObject クラス
    送信されるオブジェクトの構造を定義します。

JavaScript (jQuery) 側

var objects = [
  { id: 1, name: "オブジェクト1" },
  { id: 2, name: "オブジェクト2" }
];

$.ajax({
  url: "/MyController/PostObjects",
  type: "POST",
  contentType: "application/json",
  data: JSON.stringify(objects),
  success: function(response) {
    console.log(response); // サーバーからの応答
  },
  error: function(error) {
    console.error(error);
  }
});
  • $.ajax
    • url: 送信先の URL を指定します。
    • type: HTTP メソッドを POST に設定します。
    • contentType: コンテンツタイプを application/json に設定します。
    • data: JSON 文字列に変換したオブジェクトの配列をデータとして送信します。
    • success: サーバーからの応答が成功した場合に実行される関数です。
    • error: エラーが発生した場合に実行される関数です。
  • オブジェクトの配列
    送信するオブジェクトのデータを配列形式で作成します。

コード解説

  1. C# 側

    • MyObject クラスは、JavaScript 側で作成するオブジェクトに対応する構造を定義しています。
    • PostObjects アクションは、リクエストボディから JSON データを受け取り、List<MyObject> 型に自動で変換します。
    • 変換されたオブジェクトの配列を foreach ループで処理し、それぞれのオブジェクトの IdName プロパティを表示しています。
  2. JavaScript 側

    • JavaScript の配列に、送信したいオブジェクトのデータを格納します。
    • $.ajax メソッドを使って、サーバー側の PostObjects アクションに POST リクエストを送信します。
    • JSON.stringify メソッドで、JavaScript のオブジェクトを JSON 文字列に変換します。
    • サーバーからの応答は、success コールバック関数で処理します。

ポイント

  • contentType
    リクエストのコンテンツタイプを指定し、サーバー側で適切な処理が行われるようにします。
  • [FromBody] 属性
    ASP.NET MVC で、リクエストボディから JSON データをモデルにバインドする際に使用します。
  • セキュリティ
    送信するデータに機密情報が含まれる場合は、適切なセキュリティ対策を施す必要があります。
  • エラー処理
    error コールバック関数で、エラーが発生した場合の処理を実装する必要があります。
  • 複雑なオブジェクト
    MyObject クラスにさらにプロパティを追加することで、より複雑なオブジェクトに対応できます。
  • JSON.parse
    サーバーから受け取った JSON 文字列を JavaScript のオブジェクトに変換する際に使用します。
  • 非同期処理
    Ajax を利用することで、ユーザーインターフェースをブロックせずに非同期に処理を実行できます。
  • モデルバインディング
    ASP.NET MVC のモデルバインディング機能は、JSON だけでなく、フォームデータなど、さまざまなデータ形式に対応しています。

より詳細な情報については、以下のキーワードで検索してみてください。

  • C# オブジェクトシリアライゼーション
  • JSON
  • jQuery Ajax
  • ASP.NET MVC モデルバインディング



Model Binding のカスタマイズ

  • [FromBody] 属性のカスタマイズ
    • InputFormatter を作成することで、[FromBody] 属性の動作をカスタマイズできます。
    • 特定の JSON ライブラリやシリアライザとの連携を強化したい場合に便利です。
  • カスタムモデルバインダー
    • 複雑なロジックを組み込む場合に有効です。

他の JavaScript ライブラリの利用

  • Fetch API
    • ブラウザの組み込み API で、Ajax 通信をよりシンプルに行うことができます。
    • Service Worker との連携や、より低レベルな制御が可能ですが、ポリフィルが必要な場合があります。
  • Axios
    • Promise ベースの HTTP クライアントライブラリで、jQuery の $.ajax() と同様の機能を提供します。
    • モダンな JavaScript のスタイルで記述でき、より柔軟な設定が可能です。

ASP.NET Core の機能

  • Raw Body
    • HttpContext.Request.Body プロパティから生のリクエストボディを取得し、独自に解析できます。
    • カスタムなデータ形式を使用する場合や、高度な制御が必要な場合に便利です。
  • [FromForm] 属性
    • フォームデータとして送信されたデータをモデルにバインドできます。
    • JSON ではなく、フォーム形式でデータを送信したい場合に利用します。

SignalR

  • リアルタイム通信
    • サーバーとクライアント間の双方向通信を実現できます。
    • リアルタイムなデータ更新や、チャットアプリケーションなど、リアルタイム性が求められるシナリオに適しています。

gRPC

  • 高性能な RPC
    • gRPC は、HTTP/2 をベースにした高性能な RPC フレームワークです。
    • Protocol Buffers を使用することで、効率的なデータのシリアライズ/デシリアライズが可能になり、大規模なデータ転送に適しています。

選択する際のポイント

  • 開発の効率性
    jQuery や Axios などの既存のライブラリを利用することで、開発効率を向上できる。
  • リアルタイム性
    リアルタイムな更新が必要な場合は、SignalR を検討する。
  • パフォーマンス
    高性能な通信が必要な場合は、gRPC を検討する。
  • データの複雑さ
    非常に複雑なデータ構造の場合は、カスタムモデルバインダーや Raw Body を検討する。

JSON と jQuery の組み合わせは、一般的な方法ですが、アプリケーションの要件や規模によって、より適切な方法を選択することが重要です。各方法のメリットとデメリットを比較し、プロジェクトに最適な方法を選びましょう。

選択の際の考慮事項

  • セキュリティ
    データのセキュリティは確保されているか?
  • 開発環境
    既存のライブラリとの連携は?
  • リアルタイム性
    リアルタイムな通信が必要か?
  • パフォーマンス
    高速なデータ転送が必要か?
  • データの形式
    JSON 以外の形式が必要か?

c# javascript jquery



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