変数の状態チェック: JavaScript/jQuery

2024-08-17

JavaScript, jQuery での変数の「未定義」または「null」のチェック

JavaScript や jQuery では、変数が「未定義」または「null」であるかどうかをチェックすることが重要です。これらは異なる概念ですが、多くの場合、一緒に扱われます。

  • null: 変数に意図的に値として null が割り当てられている状態です。
  • 未定義 (undefined): 変数が宣言されているが、まだ値が割り当てられていない状態です。

チェック方法

typeof 演算子

  • undefined をチェックするのに便利です。
  • typeof 演算子を使って、変数のデータ型を確認します。
let x; // 未定義の変数

if (typeof x === 'undefined') {
  console.log('x は未定義です');
}

null チェック

  • === 演算子を使って、厳密に null と比較します。
let y = null;

if (y === null) {
  console.log('y は null です');
}

== 演算子

  • == 演算子を使うと、nullundefined を同じとみなします。
let z; // 未定義の変数

if (z == null) {
  console.log('z は null または undefined です');
}

オプショナルチェイニング (Optional Chaining)

  • ES2020 から導入されたオプショナルチェイニングを使うと、プロパティアクセス時に変数が null または undefined の場合にエラーを防げます。
let person = { name: '太郎' };
let address = person?.address?.street; // address または street が null または undefined の場合、undefined を返す

jQuery のチェック (一般的には必要ない)

  • 特定のケースで jQuery のメソッドが必要な場合は、その状況に合わせて判断してください。
  • jQuery は主に DOM 操作用なので、変数のチェックは通常 JavaScript の方法で行います。

重要なポイント

  • オプショナルチェイニングは、プロパティアクセス時のエラー防止に便利です。
  • == 演算子は型変換を行うため、注意が必要です。
  • === 演算子は厳密な比較を行うため、型も一致する必要があります。
  • typeof 演算子は null の場合、"object" を返します。

適切な方法の選択

  • オブジェクトのプロパティにアクセスする場合は、オプショナルチェイニングを考慮します。
  • null または undefined のどちらかをチェックする場合は、== 演算子を使用できますが、厳密なチェックが必要な場合は避けます。
  • null を厳密にチェックする場合は、=== 演算子を使用します。
  • undefined をチェックする場合は、typeof 演算子を使用します。

これらの方法を適切に使い分けることで、JavaScript や jQuery のコードの信頼性を向上させることができます。




JavaScript/jQuery での変数の状態チェック: コード例

未定義 (undefined) と null のチェック

typeof 演算子による未定義チェック

let x; // 未定義の変数

if (typeof x === 'undefined') {
  console.log('x は未定義です');
}
  • typeof x'undefined' を返すため、条件が真となり、メッセージが出力されます。
let y = null;

if (y === null) {
  console.log('y は null です');
}
  • y が厳密に null と等しいため、条件が真となり、メッセージが出力されます。

== 演算子による null または undefined チェック

let z; // 未定義の変数

if (z == null) {
  console.log('z は null または undefined です');
}
  • == 演算子は型変換を行うため、undefinednull と等しいとみなされます。

オプショナルチェイニング

let person = { name: '太郎' };
let address = person?.address?.street; // address または street が null または undefined の場合、undefined を返す
  • person.address または person.address.street が存在しない場合、addressundefined が代入されます。
  • typeof null は "object" を返すため、typeof 演算子で null をチェックすることはできません。



代替方法

論理否定演算子 (!)

  • 簡潔な書き方ですが、他の値 (0, 空文字列など) も false と評価されるため、注意が必要です。
  • 変数が null または undefined の場合、false と評価されます。
let x; // 未定義の変数

if (!x) {
  console.log('x は null または undefined です');
}

OR 演算子 (||)

  • デフォルト値の設定に便利です。
let name = person.name || '無名';

カスタム関数

  • 複雑な条件や複数のチェックが必要な場合に有用です。
function isNullOrUndefined(value) {
  return value === null || typeof value === 'undefined';
}

Lodash/Underscore の isNil 関数

  • ライブラリを使用する場合、これらの関数を利用できます。
const _ = require('lodash');

if (_.isNil(value)) {
  // value は null または undefined
}
  • カスタム関数やライブラリ関数は、複雑な条件や再利用性を考慮する場合に有効です。
  • OR 演算子 (||) はデフォルト値の設定に便利です。
  • 論理否定演算子 (!) は簡潔ですが、他の値も false と評価されるため、注意が必要です。
  • 複雑なロジックや再利用性を重視する場合は、カスタム関数やライブラリ関数を利用します。
  • デフォルト値の設定には、OR 演算子 (||) が便利です。
  • 厳密なチェックや複数の条件が必要な場合は、typeof 演算子や null チェックを使用します。
  • シンプルなチェックの場合は、論理否定演算子 (!) や OR 演算子 (||) が使いやすいです。

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