MochaとNode.jsでプライベート関数をテストする方法

2024-07-02

MochaとNode.jsを用いたプライベート関数のユニットテスト

ユニットテストは、ソフトウェア開発において重要な役割を果たします。特に、個々の関数を分離してテストすることで、コードの品質と信頼性を向上させることができます。

しかし、プライベート関数(外部からのアクセスが制限された関数)をテストすることは、一般的に困難とされています。Mochaなどのテストフレームワークは、通常、パブリックメソッドのみを対象としています。

本記事では、MochaとNode.jsを使用してプライベート関数をユニットテストする方法について解説します。

テスト対象のモジュールをモックする

プライベート関数をテストするには、まずテスト対象のモジュールをモックする必要があります。モックとは、実際のオブジェクトの動作を模倣したオブジェクトのことです。

Mochaでは、sinonなどのモッキングライブラリを使用してモックを作成することができます。

const sinon = require('sinon');

const myModule = require('./myModule');

describe('myModule', () => {
  it('should call private function', () => {
    const mockPrivateFunction = sinon.stub(myModule, '_privateFunction');

    myModule.publicFunction();

    expect(mockPrivateFunction.called).to.be.true;
  });
});

上記の例では、sinon.stub()を使用して_privateFunction関数のモックを作成しています。このモックは、実際の_privateFunction関数ではなく、テストコードから制御することができます。

モックされた関数の動作を検証する

モックを作成したら、その動作を検証する必要があります。

Mochaには、expect()関数など、モックされた関数の動作を検証するための様々なアサーションが用意されています。

const sinon = require('sinon');

const myModule = require('./myModule');

describe('myModule', () => {
  it('should call private function with correct arguments', () => {
    const mockPrivateFunction = sinon.stub(myModule, '_privateFunction');

    myModule.publicFunction(10, 20);

    expect(mockPrivateFunction.calledWith(10, 20)).to.be.true;
  });
});

上記の例では、expect(mockPrivateFunction.calledWith(10, 20)).to.be.true;を使用して、_privateFunction関数が正しい引数で呼び出されたことを検証しています。

テスト対象の関数のロジックを検証する

モックされた関数の動作を検証したら、テスト対象の関数のロジックを検証する必要があります。

これを行うには、モックされた関数が返した値を検証したり、テスト対象の関数が特定の状態になったことを確認したりします。

const sinon = require('sinon');

const myModule = require('./myModule');

describe('myModule', () => {
  it('should return correct value', () => {
    const mockPrivateFunction = sinon.stub(myModule, '_privateFunction').returns(30);

    const result = myModule.publicFunction(10, 20);

    expect(result).to.equal(30);
  });
});

上記の例では、sinon.stub()を使用して_privateFunction関数のモックを作成し、その戻り値を30に設定しています。その後、expect(result).to.equal(30);を使用して、publicFunction関数が30を返すことを検証しています。

注意点

プライベート関数をテストすることは、いくつかの注意点があります。

  • プライベート関数は、外部からのアクセスが制限されているため、テストコードから直接呼び出すことはできません。
  • プライベート関数の内部構造は、変更される可能性があります。そのため、テストコードは、プライベート関数の内部構造に依存しないようにする必要があります。

MochaとNode.jsを使用してプライベート関数をユニットテストすることは可能です。ただし、いくつかの注意点があります。

上記の説明を参考に、適切なモッキングライブラリとアサーションを使用して、プライベート関数のテストを 작성してください。

  • [Node.jsでのテスト時にローカル関数をstubへのhookする方法](https



const sinon = require('sinon');

const myModule = require('./myModule');

describe('myModule', () => {
  it('should call private function', () => {
    const mockPrivateFunction = sinon.stub(myModule, '_privateFunction');

    myModule.publicFunction();

    expect(mockPrivateFunction.called).to.be.true;
  });

  it('should call private function with correct arguments', () => {
    const mockPrivateFunction = sinon.stub(myModule, '_privateFunction');

    myModule.publicFunction(10, 20);

    expect(mockPrivateFunction.calledWith(10, 20)).to.be.true;
  });

  it('should return correct value', () => {
    const mockPrivateFunction = sinon.stub(myModule, '_privateFunction').returns(30);

    const result = myModule.publicFunction(10, 20);

    expect(result).to.equal(30);
  });
});
  1. sinonライブラリをインポートします。
  2. myModuleモジュールをインポートします。
  3. myModuleモジュールの_privateFunction関数のモックを作成します。
  4. publicFunction関数を呼び出し、_privateFunction関数が呼び出されたことを確認します。
  5. publicFunction関数を呼び出し、その戻り値が30であることを確認します。

このコードはあくまで一例であり、実際のテストコードは、テスト対象のモジュールのロジックに合わせて作成する必要があります。

補足

  • このコードでは、expectアサーションライブラリを使用しています。他のアサーションライブラリを使用することもできます。
  • テスト対象のモジュールが複雑な場合は、より多くのテストケースを作成する必要があります。
  • テストコードは、わかりやすく、メンテナンスしやすいように記述する必要があります。

以下の点にも注意する必要があります。




    MochaとNode.jsでプライベート関数をテストするその他の方法

    関数スパイは、関数がどのように呼び出されたかを追跡できるツールです。Mochaには、sinon.spy()関数を使用して関数スパイを作成することができます。

    const sinon = require('sinon');
    
    const myModule = require('./myModule');
    
    describe('myModule', () => {
      it('should call private function', () => {
        const spyPrivateFunction = sinon.spy(myModule, '_privateFunction');
    
        myModule.publicFunction();
    
        expect(spyPrivateFunction.called).to.be.true;
      });
    
      it('should call private function with correct arguments', () => {
        const spyPrivateFunction = sinon.spy(myModule, '_privateFunction');
    
        myModule.publicFunction(10, 20);
    
        expect(spyPrivateFunction.calledWith(10, 20)).to.be.true;
      });
    });
    

    環境変数を使用して、テスト対象のモジュールの動作を変更することができます。

    const myModule = require('./myModule');
    
    describe('myModule', () => {
      it('should call private function', () => {
        process.env.CALL_PRIVATE_FUNCTION = 'true';
    
        myModule.publicFunction();
    
        expect(myModule._privateFunction.called).to.be.true;
    
        delete process.env.CALL_PRIVATE_FUNCTION;
      });
    
      it('should not call private function', () => {
        myModule.publicFunction();
    
        expect(myModule._privateFunction.called).to.be.false;
      });
    });
    

    上記の例では、process.env.CALL_PRIVATE_FUNCTION環境変数を使用して、_privateFunction関数が呼び出されるかどうかを制御しています。

    テスト対象のモジュールを書き換えて、プライベート関数をパブリックにすることもできます。

    const myModule = require('./myModule');
    
    myModule._privateFunction = function() {
      // ...
    };
    
    describe('myModule', () => {
      it('should call private function', () => {
        myModule.publicFunction();
    
        // ...
      });
    });
    

    上記の例では、myModule._privateFunction関数をパブリック関数に変更しています。

    テストフレームワークを変更する

    Mocha以外にも、プライベート関数をテストするためのテストフレームワークがいくつかあります。

      これらのテストフレームワークは、Mochaとは異なる機能を提供している場合があります。

      どの方法を選択するかは、テスト対象のモジュールの複雑さや、テストの目的により異なります。

      一般的には、関数スパイが最も簡単で使いやすい方法です。しかし、より高度なテストが必要な場合は、環境変数やテスト対象のモジュールの書き換えなどの方法を使用する必要があります。

      今回紹介した方法は、そのほんの一例です。

      自分に合った方法を選択して、効果的なテストコードを作成してください。


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