ReactJS: 子コンポーネントのイベント伝達問題を解決!onClick ハンドラの正しい実装方法

2024-07-27

ReactJS: onClick ハンドラが子コンポーネントに配置された場合に発火しない問題

ReactJS で、onClick ハンドラを子コンポーネントに配置すると、イベントが伝達されずにハンドラが実行されない場合があります。

原因

この問題は、イベント伝達におけるバブリングとキャプチャのメカニズムが原因で発生します。デフォルトでは、イベントは DOM ツリーを下に向かってバブルし、親コンポーネントから子コンポーネントへと伝達されます。しかし、stopPropagation メソッドを使用すると、イベントのバブリングを阻止し、イベントが親コンポーネントに伝達されなくなります。

解決策

この問題を解決するには、以下の方法があります。

以下の例は、stopPropagation メソッドを使用せずに onClick ハンドラを子コンポーネントに配置する方法を示しています。

import React from 'react';

const ChildComponent = () => {
  return (
    <button onClick={() => console.log('Child button clicked')}>
      Child Button
    </button>
  );
};

const ParentComponent = () => {
  return (
    <div onClick={() => console.log('Parent div clicked')}>
      <ChildComponent />
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;



import React from 'react';

const ChildComponent = () => {
  return (
    <button onClick={() => console.log('Child button clicked')}>
      Child Button
    </button>
  );
};

const ParentComponent = () => {
  return (
    <div onClick={() => console.log('Parent div clicked')}>
      <ChildComponent />
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;

event.nativeEvent.stopPropagation を使用する

import React from 'react';

const ChildComponent = () => {
  return (
    <button onClick={(event) => {
      console.log('Child button clicked');
      event.nativeEvent.stopPropagation();
    }}>
      Child Button
    </button>
  );
};

const ParentComponent = () => {
  return (
    <div onClick={() => console.log('Parent div clicked')}>
      <ChildComponent />
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;

この例では、ChildComponentonClick ハンドラ内で event.nativeEvent.stopPropagation を使用することで、ブラウザのネイティブイベントオブジェクトのみを阻止し、React の合成イベントオブジェクトには影響を与えないようにしています。

delegation を使用する

import React from 'react';

const ChildComponent = () => {
  return <button>Child Button</button>;
};

const ParentComponent = () => {
  const handleClick = (event) => {
    if (event.target.tagName === 'BUTTON') {
      console.log('Child button clicked');
    }
  };

  return (
    <div onClick={handleClick}>
      <ChildComponent />
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;

この例では、イベントリスナーを ParentComponent に配置し、event.target プロパティを使用してイベントが発生した要素を特定することで、イベント伝達の問題を回避しています。

forwardRef を使用する

import React, { useRef } from 'react';

const ChildComponent = React.forwardRef((props, ref) => {
  return <button ref={ref}>Child Button</button>;
});

const ParentComponent = () => {
  const childRef = useRef(null);

  const handleClick = () => {
    if (childRef.current) {
      childRef.current.click();
    }
  };

  return (
    <div onClick={handleClick}>
      <ChildComponent ref={childRef} />
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;



useStateuseRef などのカスタムフックを使用して、イベントハンドラと子コンポーネントの状態を管理することができます。

import React, { useState } from 'react';

const ChildComponent = () => {
  const [isClicked, setIsClicked] = useState(false);

  const handleClick = () => {
    setIsClicked(true);
    console.log('Child button clicked');
  };

  return <button onClick={handleClick}>Child Button</button>;
};

const ParentComponent = () => {
  const [isParentClicked, setIsParentClicked] = useState(false);

  const handleParentClick = () => {
    setIsParentClicked(true);
    console.log('Parent div clicked');
  };

  return (
    <div onClick={handleParentClick}>
      {isClicked && <ChildComponent />}
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;

この例では、ChildComponentuseState フックを使用して isClicked という状態を管理しています。handleClick 関数は、ボタンがクリックされたときに状態を更新し、コンソールにログを出力します。

ParentComponentChildComponent をレンダリングするかどうかを制御するために isClicked 状態を使用します。handleParentClick 関数は、親コンポーネントがクリックされたときに isParentClicked 状態を更新し、コンソールにログを出力します。

React Contextを使用する

React Contextを使用して、イベントハンドラと子コンポーネント間でデータを共有することができます。

import React, { useContext } from 'react';

const MyContext = React.createContext({
  handleClick: () => {},
});

const ChildComponent = () => {
  const { handleClick } = useContext(MyContext);

  return <button onClick={handleClick}>Child Button</button>;
};

const ParentComponent = () => {
  const handleClick = () => {
    console.log('Child button clicked');
  };

  return (
    <MyContext.Provider value={{ handleClick }}>
      <div>
        <ChildComponent />
      </div>
    </MyContext.Provider>
  );
};

export default ParentComponent;

この例では、MyContext というコンテキストを作成し、handleClick というプロパティを定義します。ChildComponentuseContext フックを使用して、コンテキストから handleClick プロパティにアクセスします。

ParentComponentMyContext.Provider コンポーネントを使用して、handleClick 関数をコンテキストに提供します。ChildComponent はこのコンテキスト内でレンダリングされるため、handleClick プロパティにアクセスできます。

DOM イベントリスナーを使用する

DOM イベントリスナーを使用して、ネイティブの DOM イベントを直接処理することができます。

import React, { useRef } from 'react';

const ChildComponent = () => {
  const buttonRef = useRef(null);

  useEffect(() => {
    const handleClick = () => {
      console.log('Child button clicked');
    };

    buttonRef.current.addEventListener('click', handleClick);

    return () => buttonRef.current.removeEventListener('click', handleClick);
  }, []);

  return <button ref={buttonRef}>Child Button</button>;
};

const ParentComponent = () => {
  return (
    <div onClick={() => console.log('Parent div clicked')}>
      <ChildComponent />
    </div>
  );
};

export default ParentComponent;

この例では、ChildComponentuseRef フックを使用してボタン要素への参照を取得します。useEffect フックを使用して、handleClick というイベントリスナーをボタン要素に追加します。このリスナーは、ボタンがクリックされたときにコンソールにログを出力します。

useEffect フックの返り値はクリーンアップ関数で、これはコンポーネントがアンマウントされるときに実行されます。クリーンアップ関数は、イベントリスナーをボタン要素から削除します。

注意事項

  • カスタムフックや React Context を使用すると、コードがより読みやすく、保守しやすくなります。
  • DOM イベントリスナーを使用する場合は、パフォーマンスとメモリーリークに注意する必要があります。

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