TypeScript コンパイル出力先変更
TypeScript コンパイラでコンパイルされた JS ファイルを別のディレクトリに出力する方法
日本語説明
TypeScript コンパイラである tsc
を使用してコンパイルされた JavaScript ファイルを、ソースコードのディレクトリとは異なる場所に保存したい場合、--outDir
オプションを使用します。
例
tsc --outDir dist src/index.ts
このコマンドを実行すると、src/index.ts
ファイルをコンパイルし、コンパイルされた JavaScript ファイルを dist
ディレクトリに保存します。
オプションの詳細
src/index.ts
: コンパイルする TypeScript ファイルのパスを指定します。--outDir
: コンパイルされた JavaScript ファイルを保存する出力ディレクトリを指定します。
注意
- 複数の TypeScript ファイルをコンパイルする場合、すべてのファイルの相対パスを指定するか、プロジェクトルートディレクトリから実行して
tsc
にプロジェクトファイルの構成を認識させます。 - 出力ディレクトリが存在しない場合は、コマンドの実行時に自動的に作成されます。
プロジェクトルートからの実行
プロジェクトのルートディレクトリで tsconfig.json
ファイルを作成し、コンパイラのオプションを設定します。
{
"compilerOptions": {
"outDir": "dist"
}
}
その後、プロジェクトルートで tsc
コマンドを実行すると、tsconfig.json
ファイルの設定に従ってコンパイルされます。
例 1: コマンドラインでの使用
tsc --outDir dist src/index.ts
例 2: tsconfig.json
ファイルの使用
// tsconfig.json
{
"compilerOptions": {
"outDir": "dist"
}
}
tsc
tsconfig.json
ファイルにoutDir
オプションを設定し、プロジェクトルートでtsc
コマンドを実行します。
例 3: JavaScript ファイルのインポート
// src/index.ts
import { greet } from './utils';
greet('World');
// src/utils.ts
export function greet(name: string) {
console.log('Hello, ' + name);
}
index.js
からutils.js
をインポートして使用できます。- TypeScript ファイルをコンパイルすると、
dist
ディレクトリにindex.js
とutils.js
が生成されます。
--outFile オプション
- すべてのコンパイルされた JavaScript ファイルを単一の出力ファイルに結合します。
tsc --outFile dist/bundle.js src/index.ts src/utils.ts
--rootDir オプション
- 相対パスを使用してファイルを参照する場合に便利です。
- コンパイルする TypeScript ファイルのルートディレクトリを指定します。
tsc --rootDir src --outDir dist
tsconfig.json ファイルの baseUrl プロパティ
- 複数のプロジェクトを組み合わせる場合や、複雑なモジュール構造を使用する場合に便利です。
- 相対パスを使用してモジュールを解決するためのベースURLを指定します。
// tsconfig.json
{
"compilerOptions": {
"baseUrl": "src",
"outDir": "dist"
}
}
javascript typescript tsc