React.jsでContext APIを使ってコンポーネント階層を跨いでステートを共有する
JavaScript と React.js におけるインスタンスとステート変数
React.js でコンポーネントを作成する際、インスタンスとステート変数の概念を理解することが重要です。これらの概念は密接に関係しており、コンポーネントの動作とデータ管理に影響を与えます。
インスタンス
React.js コンポーネントは、クラスまたは関数を使用して定義されます。コンポーネントがレンダリングされると、そのコンポーネントのインスタンスが作成されます。インスタンスは、コンポーネントのデータとメソッドを保持するオブジェクトです。
ステート変数
ステート変数は、コンポーネントの内部状態を表すプロパティです。ステート変数は、コンポーネントのインスタンスに格納されます。ステート変数の値は、コンポーネントのメソッドによって変更できます。
インスタンスとステート変数の違い
インスタンスとステート変数の主な違いは以下の通りです。
- インスタンス は、コンポーネントのデータとメソッドを保持するオブジェクトです。インスタンスは、コンポーネントがレンダリングされるたびに作成されます。
ステート変数の更新
ステート変数の値を変更するには、setState()
メソッドを使用します。setState()
メソッドは、コンポーネントのインスタンスに対して呼び出されます。setState()
メソッドに渡されるオブジェクトは、更新するステート変とその新しい値を指定します。
ステート変数が更新されると、React.js はコンポーネントを再レンダリングします。再レンダリングにより、コンポーネントの新しい状態を反映した新しい UI が生成されます。
例
以下の例は、Counter
コンポーネントを示しています。このコンポーネントは、ボタンをクリックするたびにカウントを 1 ずつ増やすボタンを表示します。
class Counter extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.state = { count: 0 };
}
handleClick() {
this.setState((prevState) => ({
count: prevState.count + 1,
}));
}
render() {
return (
<div>
<p>カウント: {this.state.count}</p>
<button onClick={this.handleClick}>カウントアップ</button>
</div>
);
}
}
この例では、Counter
コンポーネントには count
というステート変数が定義されています。handleClick()
メソッドは、setState()
メソッドを使用して count
の値を 1 ずつ増やします。ステート変数が更新されると、コンポーネントは再レンダリングされ、新しいカウント値が表示されます。
インスタンスとステート変数は、React.js コンポーネントの重要な概念です。インスタンスはコンポーネントのデータとメソッドを保持し、ステート変数はコンポーネントの内部状態を表します。ステート変数の値は、setState()
メソッドを使用して変更できます。
この例では、ボタンをクリックするたびにカウントを1ずつ増やすボタンコンポーネントを作成します。
class Counter extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.state = { count: 0 };
}
handleClick = () => {
this.setState((prevState) => ({
count: prevState.count + 1,
}));
};
render() {
return (
<div>
<p>カウント: {this.state.count}</p>
<button onClick={this.handleClick}>カウントアップ</button>
</div>
);
}
}
説明
render
メソッドは、コンポーネントのレンダリング方法を定義します。この例では、p
要素とbutton
要素を使用して、現在のカウント値と "カウントアップ" ボタンを表示します。handleClick
メソッドは、setState
関数を使用してcount
の値を 1 増やします。- コンストラクタは
this.state
を初期化します。この場合、count
プロパティは 0 に設定されます。 Counter
コンポーネントはReact.Component
を継承しています。
名前変更フォーム
この例では、ユーザーが入力した名前を表示するフォームコンポーネントを作成します。
class NameForm extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.state = { name: '' };
}
handleChange = (event) => {
this.setState({ name: event.target.value });
};
handleSubmit = (event) => {
event.preventDefault();
alert(`あなたの名前は ${this.state.name} です。`);
};
render() {
return (
<form onSubmit={this.handleSubmit}>
<label>
名前:
<input type="text" value={this.state.name} onChange={this.handleChange} />
</label>
<input type="submit" value="送信" />
</form>
);
}
}
render
メソッドは、コンポーネントのレンダリング方法を定義します。この例では、form
要素、label
要素、input
要素、およびsubmit
ボタンを使用して、名前入力フォームを作成します。handleSubmit
メソッドは、フォームが送信されたときに呼び出されます。このメソッドはalert
関数を使用して、現在の名前を表示します。handleChange
メソッドは、入力フィールドの値が変更されたときに呼び出されます。このメソッドはsetState
関数を使用してname
の値を更新します。
import React, { useState } from 'react';
function Counter() {
const [count, setCount] = useState(0);
const handleClick = () => {
setCount(count + 1);
};
return (
<div>
<p>カウント: {count}</p>
<button onClick={handleClick}>カウントアップ</button>
</div>
);
}
Redux
Redux は、React.js アプリケーションにおけるステート管理のためのライブラリです。Redux を使用すると、単一のストアにアプリケーション全体のステートを格納し、コンポーネント間でステートを共有することができます。
import React from 'react';
import { connect } from 'react-redux';
const Counter = ({ count, incrementCount }) => (
<div>
<p>カウント: {count}</p>
<button onClick={incrementCount}>カウントアップ</button>
</div>
);
const mapStateToProps = (state) => ({
count: state.count,
});
const mapDispatchToProps = (dispatch) => ({
incrementCount: () => dispatch({ type: 'INCREMENT_COUNT' }),
});
export default connect(mapStateToProps, mapDispatchToProps)(Counter);
MobX
MobX は、React.js アプリケーションにおけるステート管理のための別のライブラリです。MobX は、オブザーバブルなステート管理システムを提供し、ステートの変化に応じてコンポーネントを自動的に再レンダリングします。
import React from 'react';
import { observable, action } from 'mobx';
class CounterStore {
@observable count = 0;
@action incrementCount = () => {
this.count++;
};
}
const Counter = () => {
const store = new CounterStore();
return (
<div>
<p>カウント: {store.count}</p>
<button onClick={store.incrementCount}>カウントアップ</button>
</div>
);
};
Context API
Context API は、React.js 17 で導入された新しいステート管理機能です。Context API を使用すると、コンポーネント階層を跨いでステートを共有することができます。
import React, { createContext, useState } from 'react';
const CountContext = createContext({ count: 0, incrementCount: () => {} });
const CounterProvider = ({ children }) => {
const [count, setCount] = useState(0);
const incrementCount = () => {
setCount(count + 1);
};
return (
<CountContext.Provider value={{ count, incrementCount }}>
{children}
</CountContext.Provider>
);
};
const Counter = () => {
const { count, incrementCount } = React.useContext(CountContext);
return (
<div>
<p>カウント: {count}</p>
<button onClick={incrementCount}>カウントアップ</button>
</div>
);
};
これらの方法は、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。どの方法が最適かは、アプリケーションの要件によって異なります。
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