【初心者向け】jQueryで要素の位置を操作:position()とoffset()を使いこなそう
jQuery: position() と offset() の違い
position() は、親要素からの相対的な位置 を取得します。つまり、親要素の左上隅を原点とした座標で表されます。一方、offset() は、画面全体からの絶対的な位置 を取得します。つまり、ブラウザウィンドウの左上隅を原点とした座標で表されます。
以下に、それぞれのメソッドの例を示します。
position()
$(document).ready(function(){
var position = $("#element").position();
console.log("top: " + position.top);
console.log("left: " + position.left);
});
この例では、#element
要素の親要素からの相対的な位置を取得し、コンソールに出力します。
offset()
$(document).ready(function(){
var offset = $("#element").offset();
console.log("top: " + offset.top);
console.log("left: " + offset.left);
});
マージンとパディングの影響
position() は、要素のマージンとパディングの影響を受けません。つまり、要素の周りにマージンやパディングが設定されていても、親要素からの相対的な位置は変わりません。一方、offset() は、要素のマージンとパディングの影響を受けます。つまり、要素の周りにマージンやパディングが設定されている場合、画面全体からの絶対的な位置はマージンとパディングの分だけ大きくなります。
使い分け
- 要素の周りにマージンやパディングが設定されていて、その影響を考慮した位置を取得したい場合は、offset() を使用します。
- 要素の画面全体からの絶対的な位置を取得したい場合は、offset() を使用します。
position() と offset() は、どちらも要素の位置を取得するために使用できる便利なメソッドですが、それぞれ異なる基準点から位置を測定します。それぞれのメソッドの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが重要です。
- 上記の例は、あくまでも基本的な使用方法です。より複雑な操作を行う場合は、公式ドキュメントを参照してください。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>jQuery position() vs offset()</title>
<script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/3.5.1/jquery.min.js"></script>
<style>
#parent {
position: relative;
width: 200px;
height: 200px;
margin: 100px;
border: 1px solid #ccc;
}
#child {
width: 100px;
height: 100px;
margin: 50px;
border: 1px solid #ccc;
}
</style>
</head>
<body>
<div id="parent">
<div id="child">子要素</div>
</div>
<script>
$(document).ready(function(){
// position() を使用して、子要素の親要素からの相対的な位置を取得
var position = $("#child").position();
console.log("position (親要素からの相対的な位置):");
console.log("top: " + position.top);
console.log("left: " + position.left);
// offset() を使用して、子要素の画面全体からの絶対的な位置を取得
var offset = $("#child").offset();
console.log("offset (画面全体からの絶対的な位置):");
console.log("top: " + offset.top);
console.log("left: " + offset.left);
});
</script>
</body>
</html>
説明
このコードは、以下のことを行います。
- 親要素 (
#parent
) と子要素 (#child
) を作成します。 - position() を使用して、子要素の親要素からの相対的な位置を取得します。
コンソール出力は以下のようになります。
position (親要素からの相対的な位置):
top: 50
left: 50
offset (画面全体からの絶対的な位置):
top: 200
left: 300
この出力から、position() は親要素からの相対的な位置 (top: 50, left: 50) を取得し、offset() は画面全体からの絶対的な位置 (top: 200, left: 300) を取得していることがわかります。
- コードを実行するには、ブラウザにファイルを保存して開く必要があります。
- pageX と pageY プロパティ: これらのプロパティは、要素の左上隅がドキュメントの左上隅から何ピクセル離れているかを表します。これらのプロパティは、要素のスクロール位置を考慮した値を返します。
- clientTop と clientLeft プロパティ: これらのプロパティは、要素の左上隅がブラウザウィンドウの左上隅から何ピクセル離れているかを表します。ただし、これらのプロパティは、要素のスクロール位置の影響を受けません。
- getBoundingClientRect() メソッド: このメソッドは、要素の境界ボックスの位置と寸法に関する情報を取得します。境界ボックスとは、要素のコンテンツ、パディング、ボーダーを含めた矩形です。
それぞれの方法の使い分け
- 要素のドキュメント内での位置を取得したい場合は、pageX と pageY プロパティを使用します。
- 要素のブラウザウィンドウ内での位置を取得したい場合は、clientTop と clientLeft プロパティを使用します。
- 要素の境界ボックスの位置と寸法を取得したい場合は、getBoundingClientRect() メソッドを使用します。
例
// getBoundingClientRect() を使用して、要素の境界ボックスの位置と寸法を取得
var rect = $("#element").getBoundingClientRect();
console.log("top: " + rect.top);
console.log("left: " + rect.left);
console.log("width: " + rect.width);
console.log("height: " + rect.height);
// clientTop と clientLeft を使用して、要素のブラウザウィンドウ内での位置を取得
var top = $("#element").clientTop;
var left = $("#element").clientLeft;
console.log("top: " + top);
console.log("left: " + left);
// pageX と pageY を使用して、要素のドキュメント内での位置を取得
var top = $("#element").pageY;
var left = $("#element").pageX;
console.log("top: " + top);
console.log("left: " + left);
注意点
- 新しいプロジェクトでは、position() と offset() メソッドを使用することをお勧めします。
- 上記の方法は、position() と offset() メソッドよりも古い方法であり、互換性の問題が生じる可能性があります。
jquery positioning