`pointer-events`と`cursor`の組み合わせについて

2024-10-28

pointer-events: noneとは

pointer-events: noneは、CSSのプロパティで、指定した要素に対してマウスやタッチイベントを無効にするものです。つまり、その要素をクリックしたり、ドラッグしたりすることができなくなります。

なぜcursorプロパティが必要なのか

しかし、pointer-events: noneを適用した要素にマウスカーソルを合わせると、通常はデフォルトのカーソルが表示されます。これは、ユーザーにとって直感的ではなく、混乱を招く可能性があります。

そこで、cursorプロパティを使って、カーソルの形状やスタイルを指定することで、ユーザーに適切なフィードバックを提供することができます。

どのように使うのか

  1. 親要素にcursorプロパティを適用する
    pointer-events: noneを適用した要素の親要素にcursorプロパティを適用します。これにより、子要素がイベントを受け付けなくても、マウスカーソルが親要素に合わせたスタイルになります。

    .parent-element {
        cursor: not-allowed; /* または他のカーソルスタイル */
    }
    
    .child-element {
        pointer-events: none;
    }
    
  2. 子要素を別の要素でラップする
    pointer-events: noneを適用した要素を別の要素でラップし、そのラップ要素にcursorプロパティを適用します。

    .wrapper {
        cursor: not-allowed;
    }
    
    .child-element {
        pointer-events: none;
    }
    



.parent-element {
  cursor: not-allowed; /* または他のカーソルスタイル */
}

.child-element {
  pointer-events: none;
}

この例では、child-elementはクリックやドラッグなどのイベントを受け付けませんが、マウスカーソルがその上に移動すると、親要素のcursorプロパティが適用され、カーソルが「禁止」のアイコンに変わります。

例2: 子要素を別の要素でラップ

.wrapper {
  cursor: not-allowed;
}

.child-element {
  pointer-events: none;
}

この例では、child-elementwrapper要素でラップしています。wrapper要素にcursor: not-allowedを適用することで、マウスカーソルがその上に移動したときに「禁止」のアイコンが表示されます。child-element自体はイベントを受け付けませんが、その上にマウスカーソルが移動しても、親要素のcursorスタイルが反映されます。

ポイント

  • 適切なカーソルの選択は、ユーザー体験の向上に役立ちます。
  • cursorプロパティにはさまざまな値があり、カーソルの形状やスタイルをカスタマイズできます。
  • 親要素やラップ要素にcursorプロパティを適用することで、ユーザーに適切な視覚的フィードバックを提供できます。
  • pointer-events: noneを適用した要素に直接cursorプロパティを適用しても効果はありません。



JavaScriptによるイベントリスナーの制御

  • CSSによるスタイルの変更
    追加または削除したクラスに、必要なcursorスタイルを定義しておきます。
  • クラスの動的な追加/削除
    イベントが発生したときに、JavaScriptを使用して、その要素または親要素にクラスを追加または削除します。
  • イベントリスナーの追加
    特定の要素にイベントリスナーを追加し、マウスオーバーやマウスアウトなどのイベントを検知します。
const element = document.getElementById('myElement');

element.addEventListener('mouseover', () => {
  element.classList.add('hover');
});

element.addEventListener('mouseout', () => {
  element.classList.remove('hover');
});
.hover {
  cursor: pointer;
}

CSS-onlyのアプローチ (制限あり)

  • :hover擬似クラスの活用
    一部のブラウザでは、:hover擬似クラスを直接pointer-events: noneの要素に適用できる場合があります。ただし、ブラウザの互換性や特定の条件下での動作に注意が必要です。
.disabled-element:hover {
  cursor: not-allowed;
}

SVGの活用

  • インタラクティブな要素の表現
    SVGの要素に直接イベントリスナーを追加し、マウスオーバーやクリックなどのイベントを処理することができます。
  • カスタムカーソルの作成
    SVGを使用して、独自のカーソルを作成し、CSSのcursorプロパティで指定することができます。

選択のポイント

  • 高度なカスタマイズ
    SVGの活用が強力です。
  • シンプルなスタイル変更
    CSS-onlyのアプローチが簡潔です。
  • 複雑なインタラクション
    JavaScriptによるイベントリスナーの制御が適しています。

css



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