Sass/LESSでさらに便利! vhからピクセルを引く高度なテクニック
CSSの calc() 関数で vh からピクセルを引くことは可能なのか?
問題点:
vh
はビューポートの高さを百分率で表す単位です。一方、ピクセルは絶対的な長さの単位です。calc()
関数は、異なる種類の単位を直接組み合わせることを想定されていません。
代替手段:
- 算術演算と単位の組み合わせ:
height: calc(100vh - 50px); /* ビューポートの高さを100%から50px引く */
上記のように、calc()
関数内で算術演算を行い、単位を揃えることで、vh
からピクセルを引いたような値を計算することができます。
- CSS変数:
:root {
--vh-minus-50px: calc(100vh - 50px);
}
#element {
height: var(--vh-minus-50px);
}
CSS変数を用いて、vh
から 50px を引いた値をあらかじめ定義しておき、それを要素の高さに設定する方法です。この方法では、複数の要素で同じ値を使用したい場合に便利です。
- JavaScript:
window.onload = function() {
var vh = window.innerHeight;
var element = document.getElementById('element');
element.style.height = (vh - 50) + 'px';
};
JavaScriptを用いて、ページロード時にビューポートの高さを取得し、そこから 50px を引いた値を要素の高さに設定する方法です。この方法は、動的な処理が必要な場合に有効です。
注意点:
- ブラウザによっては、
calc()
関数の処理速度が遅くなる場合があります。 - レスポンシブデザインの場合、ビューポートサイズの変化に応じて要素の高さを調整する必要があります。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>vhからピクセルを引く</title>
<style>
#element {
height: calc(100vh - 50px); /* ビューポートの高さを100%から50px引く */
background-color: #f00;
}
</style>
</head>
<body>
<div id="element"></div>
</body>
</html>
このコードは、#element
要素の高さをビューポートの高さを100%から50px引いた値に設定します。要素は赤色で塗りつぶされます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>vhからピクセルを引く</title>
<style>
:root {
--vh-minus-50px: calc(100vh - 50px);
}
#element {
height: var(--vh-minus-50px); /* CSS変数を使用 */
background-color: #f00;
}
</style>
</head>
<body>
<div id="element"></div>
</body>
</html>
このコードは、--vh-minus-50px
というCSS変数にビューポートの高さを100%から50px引いた値を定義し、#element
要素の高さをその変数の値に設定します。要素は赤色で塗りつぶされます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>vhからピクセルを引く</title>
<style>
#element {
background-color: #f00;
}
</style>
</head>
<body>
<div id="element"></div>
<script>
window.onload = function() {
var vh = window.innerHeight;
var element = document.getElementById('element');
element.style.height = (vh - 50) + 'px';
};
</script>
</body>
</html>
このコードは、JavaScriptを用いてページロード時にビューポートの高さを取得し、そこから 50px を引いた値を #element
要素の高さに設定します。要素は赤色で塗りつぶされます。
説明:
- 上記のコードはあくまでサンプルであり、実際の使用状況に合わせて調整する必要があります。
- それぞれの方法にはそれぞれ長所と短所があります。状況に合わせて適切な方法を選択してください。
CSS で vh からピクセルを引くその他の方法
CSSフレームワークのユーティリティを使用する
BootstrapやFoundationなどのCSSフレームワークには、vh
からピクセルを引くためのユーティリティクラスが用意されている場合があります。これらのユーティリティクラスを使用すると、コードを簡潔に記述することができます。
例:Bootstrap
<div class="h-100-minus-50">
</div>
上記のコードは、Bootstrapの h-100-minus-50
ユーティリティクラスを使用することで、要素の高さをビューポートの高さを100%から50px引いた値に設定します。
SassやLESSなどのCSSプリプロセッサを使用すると、calc()
関数以外にも様々な計算式を記述することができます。
例:Sass
$header-height: 50px;
#element {
height: 100vh - $header-height;
}
上記のコードは、Sassの変数 $header-height
にヘッダーの高さを定義し、#element
要素の高さを 100vh
から $header-height
を引いた値に設定します。
カスタム関数を使用する
CSSでカスタム関数を作成し、vh
からピクセルを引く処理をカプセル化することができます。
例
function vhMinusPx($vh, $px) {
return calc(100vh - $px);
}
#element {
height: vhMinusPx(100, 50);
}
上記のコードは、vhMinusPx
というカスタム関数を作成し、vh
からピクセルを引く処理を定義しています。#element
要素の高さを vhMinusPx(100, 50)
とすることで、ビューポートの高さを100%から50px引いた値を設定することができます。
それぞれの方法のメリットとデメリット
- CSSフレームワークのユーティリティを使用する:
- メリット:コードが簡潔になる
- デメリット:使用しているCSSフレームワークにユーティリティクラスが用意されている必要がある
- Sass/LESSなどのCSSプリプロセッサを使用する:
- メリット:柔軟性が高い
- デメリット:Sass/LESSを習得する必要がある
- カスタム関数を使用する:
- メリット:コードを再利用しやすい
- デメリット:コード量が増える
上記以外にも、様々な方法で vh
からピクセルを引くことができます。最適な方法は、状況や要件によって異なります。
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