【保存版】JavaScriptのPromiseチェーン:前処理結果の参照テクニック集

2024-05-17

JavaScriptにおけるPromiseチェーンでの前処理結果の参照方法

変数による保存

最も基本的な方法は、変数を使用して結果を保存することです。以下のコード例をご覧ください。

async function fetchData() {
  const data1 = await promise1(); // 最初の非同期処理
  console.log(data1); // data1を出力

  const data2 = await promise2(data1); // 2番目の非同期処理
  console.log(data2); // data2を出力
}

fetchData();

このコードでは、promise1()の処理結果はdata1変数に保存され、promise2()の引数として渡されます。promise2()data1を利用して処理を実行し、結果をdata2に出力します。

注意点:

  • 変数のスコープに注意する必要があります。変数が別のスコープで宣言されている場合、Promiseチェーン内の処理からアクセスできない可能性があります。
  • コードが複雑になり、可読性が低下する可能性があります。

Promise.resolve()による値の明示的な返却

Promiseオブジェクトから値を明示的に返却することで、次の処理に渡すことができます。以下のコード例をご覧ください。

async function fetchData() {
  const data1 = await promise1();
  return Promise.resolve(data1) // data1をPromiseとして返す

  .then(data1 => {
    const data2 = await promise2(data1);
    console.log(data2);
  });
}

fetchData();

このコードでは、promise1()の処理結果はPromiseオブジェクトとして返却されます。.then()メソッドで受け取ったPromiseオブジェクトから値を取り出し、promise2()の引数として渡します。

利点:

  • 変数のスコープを気にせずに、柔軟に値を渡すことができます。
  • コード的可読性が向上します。
  • コードが少し冗長になる可能性があります。

非同期ジェネレーターの使用

非同期ジェネレーターを使用すると、Promiseチェーンよりも簡潔で読みやすいコードを書くことができます。以下のコード例をご覧ください。

async function* fetchData() {
  const data1 = yield promise1(); // 最初の非同期処理
  console.log(data1);

  const data2 = yield promise2(data1); // 2番目の非同期処理
  console.log(data2);
}

const data = fetchData();

data.next().then(result => {
  // data1の処理
}).then(result => {
  // data2の処理
});

このコードでは、非同期ジェネレーター関数を使用して、非同期処理をジェネレータとして定義しています。yieldキーワードを使用して、Promiseオブジェクトを生成し、次の処理に渡します。.next()メソッドを呼び出すことで、ジェネレータをイテレートし、各処理結果を取得できます。

  • コードが最も簡潔で読みやすいです。
  • 非同期処理を同期処理のように記述することができます。
  • 非同期ジェネレーターは比較的新しい機能であり、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。

適切な方法の選択

上記で紹介した3つの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に合わせて適切な方法を選択することが重要です。

  • シンプルで分かりやすいコード: 変数による保存
  • 柔軟性と可読性: Promise.resolve()による値の明示的な返却
  • 簡潔でエレガントなコード: 非同期ジェネレーターの使用



    サンプルコード:非同期ジェネレーターを使用した前処理結果の参照

    async function fetchData() {
      const data1 = yield await fetch('https://jsonplaceholder.typicode.com/todos/1'); // 最初の非同期処理
      const todo1 = await data1.json();
      console.log(todo1); // data1を出力
    
      const data2 = yield await fetch(`https://jsonplaceholder.typicode.com/users/${todo1.userId}`); // 2番目の非同期処理
      const user = await data2.json();
      console.log(user); // data2を出力
    }
    
    const data = fetchData();
    
    data.next().then(result => {
      // data1の処理
    }).then(result => {
      // data2の処理
    });
    

    解説:

    1. fetchData()関数:
      • 非同期ジェネレーター関数として定義されています。
      • yield await fetch(...);構文を使用して、非同期処理を実行し、結果をPromiseオブジェクトとして生成します。
      • yieldキーワードで生成したPromiseオブジェクトは、次の処理に渡されます。
      • awaitキーワードを使用して、Promiseオブジェクトの解決を待機します。
      • console.log()で処理結果を出力します。
    2. data変数:
      • .next().then(...)構文:
        • next()メソッドを呼び出して、ジェネレータをイテレートします。
        • Promiseオブジェクトの解決値は、result変数に格納されます。
        • result変数を使用して、次の処理を実行します。

      このサンプルコードでは、非同期ジェネレーターを使用して、2つの非同期処理を順番に実行しています。最初の処理結果は、2番目の処理の引数として渡されます。

          上記以外にも、状況に応じて様々なサンプルコードが考えられます。例えば、以下のようなコードが挙げられます。

          • 変数による保存を使用したサンプルコード
          • Promise.resolve()による値の明示的な返却を使用したサンプルコード
          • エラー処理を考慮したサンプルコード



          JavaScriptにおけるPromiseチェーンでの前処理結果の参照方法:その他の方法

          Promise.all()の使用:

          複数のPromiseオブジェクトを同時に実行し、すべてのPromiseが解決されたら、その結果をまとめて処理することができます。

          async function fetchData() {
            const [data1, data2] = await Promise.all([
              promise1(), // 最初の非同期処理
              promise2() // 2番目の非同期処理
            ]);
          
            console.log(data1); // data1を出力
            console.log(data2); // data2を出力
          }
          
          fetchData();
          
          • 複数の非同期処理を同時に実行できるため、パフォーマンスが向上する可能性があります。
          • すべてのPromiseが成功した場合のみ、Promise.all()は解決されます。1つでも失敗すると、全体が失敗扱いになります。
          • エラー処理が複雑になる可能性があります。

          カスタムPromiseクラスの使用:

          独自のPromiseクラスを作成し、前処理結果を保存できるようにすることができます。

          class MyPromise extends Promise {
            constructor(executor) {
              super(executor);
              this.data = []; // 前処理結果を保存する配列
            }
          
            then(onFulfilled, onRejected) {
              return super.then(value => {
                this.data.push(value);
                return onFulfilled(value);
              }, onRejected);
            }
          }
          
          async function fetchData() {
            const promise1 = new MyPromise((resolve, reject) => {
              // 最初の非同期処理
              resolve(data1);
            });
          
            const promise2 = new MyPromise((resolve, reject) => {
              // 2番目の非同期処理
              resolve(data2);
            });
          
            const [data1, data2] = await Promise.all([promise1, promise2]);
          
            console.log(data1); // data1を出力
            console.log(data2); // data2を出力
          
            console.log(promise1.data); // 前処理結果を出力
            console.log(promise2.data); // 前処理結果を出力
          }
          
          fetchData();
          
          • 前処理結果を自由に保存することができます。
          • エラー処理を柔軟にカスタマイズすることができます。

            再帰的なPromiseを使用して、前処理結果を次の処理に渡すことができます。

            async function fetchData(data = null) {
              if (!data) {
                const data1 = await promise1(); // 最初の非同期処理
                return fetchData(data1);
              }
            
              const data2 = await promise2(data); // 2番目の非同期処理
              console.log(data1); // data1を出力
              console.log(data2); // data2を出力
            }
            
            fetchData();
            
            • コードが比較的シンプルです。
            • スタックオーバーフローが発生する可能性があります。

            適切な方法の選択

            • シンプルで分かりやすいコード: Promise.all()の使用
            • 柔軟性とカスタマイズ性: カスタムPromiseクラスの使用

              javascript scope promise


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