カスタム例外タイプでJavaScriptのコードをより分かりやすくする

2024-04-02

JavaScriptにおけるカスタム例外タイプ

作成方法

カスタム例外タイプは、Error クラスを継承して作成します。 以下に例を示します。

class MyError extends Error {
  constructor(message) {
    super(message);
    this.name = "MyError";
  }
}

この例では、MyError という名前のカスタム例外タイプを作成しています。 コンストラクタでは、メッセージと名前プロパティを設定しています。

使用方法

try {
  // 何か処理を行う
} catch (error) {
  if (error instanceof MyError) {
    // MyError が発生した場合の処理
  } else {
    // その他のエラーの場合の処理
  }
}

この例では、try ブロック内で MyError が発生した場合、catch ブロックの最初の if ステートメントが実行されます。

メリット

カスタム例外タイプを使用する主なメリットは以下の3つです。

  • より詳細なエラー情報: 組み込みのエラーオブジェクトよりも詳細な情報を提供することができます。
  • より柔軟なエラー処理: エラーの種類によって異なる処理を行うことができます。
  • コードの読みやすさ: エラー処理コードをより分かりやすくすることができます。

デメリット

  • コード量が増える: 組み込みのエラーオブジェクトを使用するよりもコード量が増えます。

カスタム例外タイプは、JavaScriptでエラー処理をより詳細かつ柔軟に行うための有効な手段です。 コード量が増えるというデメリットはありますが、メリットの方が大きいと考えられます。




class UnderAgeError extends Error {
  constructor(message) {
    super(message);
    this.name = "UnderAgeError";
  }
}

function checkAge(age) {
  if (age < 18) {
    throw new UnderAgeError("ユーザーは18歳未満です");
  }
}

try {
  checkAge(17);
} catch (error) {
  if (error instanceof UnderAgeError) {
    console.error(error.message);
  } else {
    console.error("予期せぬエラーが発生しました");
  }
}

このコードを実行すると、以下の出力がコンソールに表示されます。

ユーザーは18歳未満です

この例では、UnderAgeError というカスタム例外タイプを作成し、ユーザーの年齢が18歳未満の場合にスローしています。 catch ブロックでは、UnderAgeError が発生した場合のみ、エラーメッセージを出力しています。

カスタム例外タイプは、JavaScriptでエラー処理をより詳細かつ柔軟に行うための有効な手段です。 サンプルコードを参考に、ぜひカスタム例外タイプを活用してみてください。




JavaScriptでカスタム例外タイプを作成する他の方法

オブジェクトリテラルを使用する

const MyError = {
  name: "MyError",
  message: "エラーメッセージ"
};

try {
  // 何か処理を行う
} catch (error) {
  if (error.name === "MyError") {
    // MyError が発生した場合の処理
  } else {
    // その他のエラーの場合の処理
  }
}

この方法では、オブジェクトリテラルを使用してカスタム例外オブジェクトを作成しています。

Error クラスの prototype プロパティを使用する

Error.prototype.MyError = function(message) {
  this.name = "MyError";
  this.message = message;
};

try {
  // 何か処理を行う
} catch (error) {
  if (error instanceof Error && error.name === "MyError") {
    // MyError が発生した場合の処理
  } else {
    // その他のエラーの場合の処理
  }
}

この方法では、Error クラスの prototype プロパティに新しいプロパティを追加して、カスタム例外タイプを作成しています。

クラス構文を使用する

class MyError extends Error {
  constructor(message) {
    super(message);
    this.name = "MyError";
  }
}

try {
  // 何か処理を行う
} catch (error) {
  if (error instanceof MyError) {
    // MyError が発生した場合の処理
  } else {
    // その他のエラーの場合の処理
  }
}

この方法は、上記の例と同じ方法です。

どの方法を使用するべきかは、状況によって異なります。 以下に、それぞれの方法のメリットとデメリットをまとめます。

オブジェクトリテラルを使用する方法

メリット

  • コード量が少なく、シンプル
  • エラーオブジェクトに名前を付けられない
  • Error クラスのプロパティやメソッドを利用できない

Error クラスの prototype プロパティを使用する

  • オブジェクトリテラルを使用する方法よりも柔軟
  • コードが少し複雑になる

クラス構文を使用する

  • オブジェクト指向プログラミングの観点から最も適切
  • コードが分かりやすく、読みやすい
  • コード量が少し増える

上記の方法を参考に、状況に合わせて最適な方法を選択してください。

  • カスタム例外タイプを作成する際には、エラーオブジェクトに適切な名前とメッセージを設定することが重要です。

javascript exception


HTMLとJavaScriptでPOSTリクエストを送信するリンクを作成する方法

従来、HTMLフォームを使用してサーバーにデータを送信する際、GETメソッドが一般的に使用されてきました。しかし、GETメソッドにはいくつかの制限があり、機密情報や大量のデータを扱う場合に適していないという課題があります。そこで、今回紹介するのは、POSTメソッドを使用してリンクを作成する方法です。POSTメソッドは、GETメソッドとは異なり、以下の利点があります。...


fs.readFileSyncとstream.onイベント徹底比較:Node.jsストリームを文字列化する最適な方法は?

本記事では、Node. js ストリームの内容を文字列変数に読み込む方法について、2つの代表的なアプローチと、それぞれの注意点について解説します。fs モジュールの readFileSync 関数は、ファイルを非同期的に読み込み、その内容を文字列として返します。ストリームを扱うわけではないため、本質的にはファイル全体を一度にメモリに読み込む方法となります。...


【徹底解説】JavaScriptとReactJSでレンダリング後にフォーカスを設定する方法 | サンプルコード付き

この解説では、JavaScriptとReactJSを使用して、レンダリング後に特定の入力フィールドにフォーカスを設定する方法について説明します。方法JavaScriptでレンダリング後にフォーカスを設定するには、以下の3つの方法があります。...


JavaScript、Node.js、Gitにおけるpackage-lock.jsonと.gitignoreの関係:完全ガイド

この文書は、JavaScript、Node. js、Git における package-lock. json ファイルと . gitignore ファイルの関係について、分かりやすく解説します。package-lock. json ファイルは、Node...


【JavaScript】型変換と演算子の優先順位が織りなす不思議な世界! 'b'+'a'+ + 'a' + 'a' が 'banana' になる魔法のコード

この動作を理解するには、JavaScript エンジンにおける文字列と数値の型変換、そして演算子の優先順位に関する知識が必要です。まず、JavaScript では、文字列と数値は異なる型として扱われます。文字列: 文字の羅列として表現されます。 例: "ba"...