parseInt()とNumber()を使いこなして爆速開発!JavaScriptのパフォーマンスアップの秘訣

2024-07-02

JavaScriptにおけるparseInt()とNumber()の違い:パフォーマンスと使い分け

変換対象の違い

  • parseInt(): 文字列の先頭から連続する整数部分のみを抽出し、数値に変換します。小数点以下の部分は切り捨てられます。
  • Number(): 文字列全体を数値として解釈し、変換します。文字列が数値に変換できない場合は、**NaN(Not a Number)**を返します。

例:

parseInt("12.3abc") // 結果:12
Number("12.3abc") // 結果:12.3

基数の指定

  • parseInt(): オプションで基数を第二引数として指定できます。基数は、文字列が表現する数値の表現形式を決定します。例えば、基数8を指定すると、8進数として解釈されます。
  • Number(): 基数の指定はできません。常に10進数として解釈されます。
parseInt("11", 2) // 結果:11(2進数表記の11を10進数に変換)
Number("11") // 結果:11(10進数として解釈)

空白文字の扱い

  • parseInt(): 文字列の先頭に空白があっても、最初の数字に到達するまで空白を読み飛ばして解析します。ただし、数字列の中に空白があると、その時点で解析を終了し、以降の数字は無視されます。
  • Number(): 文字列の先頭または数字列の中に空白があると、NaNを返します
parseInt("  123 45") // 結果:123
Number("  123 45") // 結果:NaN
parseInt("123 abc") // 結果:123
Number("123 abc") // 結果:NaN

パフォーマンス

  • parseInt(): 一般的に、Number()よりも高速に動作します。これは、parseInt()が数値部分のみを解析するのに対し、Number()は文字列全体を解釈する必要があるためです。
  • **ただし、**基数の指定やエラー処理など、parseInt()が複雑な処理を行う場合は、Number()の方が高速になる場合もあります。

使い分け

  • 整数値のみを扱う場合は、**parseInt()**の方が高速で簡潔なためおすすめです。特に、基数を変換する必要がある場合は、parseInt()の基数指定オプションが便利です。
  • 小数点を含む数値や、エラー処理を考慮する必要がある場合は、**Number()**の方が汎用性が高く、安全に使用できます。
  • パフォーマンスが特に重要な場合は、ベンチマークテストを行い、それぞれの関数のパフォーマンスを比較することをおすすめします。



整数のみを抽出

const str1 = "123abc";

console.log(parseInt(str1)); // 結果:123
console.log(Number(str1)); // 結果:123

小数点を含む数値

const str2 = "123.45";

console.log(parseInt(str2)); // 結果:123
console.log(Number(str2)); // 結果:123.45
const str3 = "111";

console.log(parseInt(str3, 2)); // 結果:7(2進数表記の111を10進数に変換)
console.log(Number(str3)); // 結果:111(10進数として解釈)

空白文字

const str4 = "  123 45";
const str5 = "123 abc";

console.log(parseInt(str4)); // 結果:123
console.log(Number(str4)); // 結果:NaN
console.log(parseInt(str5)); // 結果:123
console.log(Number(str5)); // 結果:NaN
const iterations = 100000;
const startTime1 = performance.now();

for (let i = 0; i < iterations; i++) {
  parseInt("123");
}

const endTime1 = performance.now();
const time1 = endTime1 - startTime1;

const startTime2 = performance.now();

for (let i = 0; i < iterations; i++) {
  Number("123");
}

const endTime2 = performance.now();
const time2 = endTime2 - startTime2;

console.log(`parseInt() time: ${time1} ms`);
console.log(`Number() time: ${time2} ms`);

このコードを実行すると、それぞれの関数の処理時間が表示されます。parseInt()の方が、Number()よりも高速に動作することが確認できます。

補足

  • パフォーマンス測定結果は、環境やブラウザによって異なる場合があります。
  • 実際のコードでは、処理対象のデータや処理内容に合わせて、適切な関数を選択してください。



parseInt()とNumber()以外の方法

**1. parseFloat()

  • 小数点を含む数値に変換する場合に使用します。
  • parseInt()と異なり、小数点以下の部分は切り捨てられません
  • 基数の指定も可能です。
const str1 = "123.45";

console.log(parseFloat(str1)); // 結果:123.45

**2. +演算子

  • 数値に変換できる文字列であれば、+演算子で数値に変換できます。
  • 小数点を含む数値も変換できます。
  • 基数は指定できません。
const str2 = "123.45";

console.log(+str2); // 結果:123.45

**3. eval()

  • 文字列を式として評価し、結果を数値に変換します。
  • 柔軟性の高い方法ですが、セキュリティ上のリスクがあるため、一般的には推奨されません。
const str3 = "123 + 45";

console.log(eval(str3)); // 結果:168

**4. RegExp

  • 正規表現を使用して、特定の形式の文字列を数値に変換できます。
  • より複雑な変換に適しています。
const str4 = "$123.45";
const regex = /^\$([0-9]+(\.[0-9]+)?)$/;
const match = str4.match(regex);

if (match) {
  console.log(parseFloat(match[1])); // 結果:123.45
} else {
  console.log("数値に変換できません");
}

用途に応じて、適切な方法を選択することが重要です。

  • 整数のみを扱う場合は、**parseInt()**がおすすめです。
  • 小数点を含む数値の場合は、parseFloat()または+演算子を使用します。
  • より複雑な変換が必要な場合は、RegExpを使用します。
  • セキュリティ上のリスクを考慮する必要がある場合は、**eval()**は避けてください。

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