【初心者向け】Reactのライフサイクルメソッド「componentDidMount」が実行されないときの対処法

React コンポーネントの componentDidMount が実行されない問題：原因と解決策

React コンポーネントのライフサイクルメソッドの中で、componentDidMount はコンポーネントが DOM にマウントされた直後に実行される重要なメソッドです。データフェッチ、サブスクリプションの開始、DOM 操作など、コンポーネントの初期化処理はこのメソッド内で実行されます。しかし、場合によっては componentDidMount が意図通りに実行されないことがあります。

この問題は、様々な原因によって引き起こされる可能性があります。ここでは、代表的な原因と解決策について詳しく解説します。

原因

解決策

上記の解決策を試しても問題が解決しない場合は、コード全体をデバッグして問題箇所を特定する必要があります。また、React コミュニティフォーラムやブログなどで情報収集したり、他の開発者に助けを求めたりすることも有効です。

class MyComponent extends React.Component {
  componentDidMount() {
    console.log('componentDidMount が実行されました');
  }

  render() {
    return (
      <div>
        <h1>My Component</h1>
      </div>
    );
  }
}

この例では、コンポーネント名が MyComponent ではなく myComponent と小文字で記述されています。React はコンポーネント名を大文字小文字を区別するため、myComponent コンポーネントは作成されず、componentDidMount メソッドも実行されません。

コンポーネント名を MyComponent のように大文字で記述することで問題を解決できます。

class MyComponent extends React.Component {
  componentDidMount() {
    console.log('componentDidMount が実行されました');
  }

  render() {
    return (
      <div>
        <h1>My Component</h1>
      </div>
    );
  }
}

例 1: 関数コンポーネントで useEffect フックを使用していない

function MyComponent() {
  // useEffect フックを使用していないため、componentDidMount 相当の処理が実行されない
  console.log('データフェッチを実行する');

  return (
    <div>
      <h1>My Component</h1>
    </div>
  );
}

解決策: useEffect フックを使用して、データフェッチなどの処理を実行します。

function MyComponent() {
  const [data, setData] = useState([]);

  useEffect(() => {
    // データフェッチを実行する
    fetch('https://example.com/data.json')
      .then(response => response.json())
      .then(data => setData(data));
  }, []);

  return (
    <div>
      <h1>My Component</h1>
      {data.length > 0 ? data.map(item => <p key={item.id}>{item.name}</p>) : <p>データがありません</p>}
    </div>
  );
}

例 2: 条件付きレンダリングでコンポーネントがレンダリングされない

function MyComponent() {
  const [showComponent, setShowComponent] = useState(false);

  return (
    <div>
      <button onClick={() => setShowComponent(true)}>コンポーネントを表示</button>
      {showComponent && <MyChildComponent />}
    </div>
  );
}

function MyChildComponent() {
  // componentDidMount は実行されない
  console.log('componentDidMount が実行されました');

  return (
    <div>
      <h1>My Child Component</h1>
    </div>
  );
}

解決策: 条件付きレンダリングでも確実にコンポーネントがレンダリングされるように、条件を調整します。

function MyComponent() {
  const [showComponent, setShowComponent] = useState(true);

  return (
    <div>
      <button onClick={() => setShowComponent(!showComponent)}>コンポーネントの表示/非表示を切り替える</button>
      {showComponent && <MyChildComponent />}
    </div>
  );
}

function MyChildComponent() {
  // componentDidMount は実行される
  console.log('componentDidMount が実行されました');

  return (
    <div>
      <h1>My Child Component</h1>
    </div>
  );
}

例 3: サードパーティライブラリが componentDidMount の実行を妨害している

一部のサードパーティライブラリは、React のライフサイクルメソッドの動作に影響を与える可能性があります。問題が発生している場合は、使用しているライブラリのドキュメントを確認し、componentDidMount に影響を与える設定がないか確認してください。

利点

• 関数コンポーネントで使用できる
• コードがより簡潔で読みやすくなる
• 複数の副作用を処理しやすい

欠点

• componentDidMount と異なる挙動をする場合がある
• 条件付きで実行するには、第二引数に配列を渡す必要がある

例

function MyComponent() {
  const [data, setData] = useState([]);

  useEffect(() => {
    // データフェッチを実行する
    fetch('https://example.com/data.json')
      .then(response => response.json())
      .then(data => setData(data));
  }, []);

  return (
    <div>
      <h1>My Component</h1>
      {data.length > 0 ? data.map(item => <p key={item.id}>{item.name}</p>) : <p>データがありません</p>}
    </div>
  );
}

クラスコンポーネントの componentWillMount メソッドを使用する

componentWillMount メソッドは、React コンポーネントのライフサイクルメソッドの一つです。componentDidMount より前に実行され、コンポーネントがレンダリングされる前に必要な処理を実行するために使用できます。

• componentDidMount より前に処理を実行できる

• React 17 で非推奨となり、将来削除される可能性がある

class MyComponent extends React.Component {
  componentWillMount() {
    // データフェッチを実行する
    fetch('https://example.com/data.json')
      .then(response => response.json())
      .then(data => this.setState({ data }));
  }

  render() {
    const { data } = this.state;

    return (
      <div>
        <h1>My Component</h1>
        {data.length > 0 ? data.map(item => <p key={item.id}>{item.name}</p>) : <p>データがありません</p>}
      </div>
    );
  }
}

useRef フックを使用する

• DOM 要素への直接アクセスが可能
• イベントリスナーの追加と削除が容易

• コードが複雑になる場合がある
• useEffect フックと併用する必要がある場合がある

function MyComponent() {
  const ref = useRef(null);

  useEffect(() => {
    // データフェッチを実行する
    fetch('https://example.com/data.json')
      .then(response => response.json())
      .then(data => {
        // DOM 要素にデータを設定する
        ref.current.innerHTML = data.map(item => `<p key={item.id}>{item.name}</p>`).join('');
      });
  }, []);

  return (
    <div ref={ref}>
      <h1>My Component</h1>
    </div>
  );
}

サードパーティライブラリを使用する

react-lifecycle-component などのサードパーティライブラリを使用すると、componentDidMount などのライフサイクルメソッドの動作を拡張することができます。

• ライフサイクルメソッドの動作を柔軟にカスタマイズできる

• ライブラリのアップデートに追従する必要がある

import React from 'react';
import Lifecycle from 'react-lifecycle-component';

class MyComponent extends Lifecycle {
  componentDidMount() {
    // データフェッチを実行する
    fetch('https://example.com/data.json