【超実践的】Reactで「onClick」がレンダリング時に呼ばれる問題を解決してパフォーマンスを向上させる方法
React.jsにおける「onClick」イベントがレンダリング時に呼び出される原因と解決策
React.jsにおいて、「onClick」イベントハンドラがコンポーネントのレンダリング時に呼び出されてしまう問題が発生することがあります。これは予期せぬ動作を引き起こし、パフォーマンス問題やデバッグの困難さに繋がる可能性があります。
本記事では、この問題の原因と解決策について、JavaScript、React.js、Reduxの知識を踏まえ、分かりやすく解説します。
原因
「onClick」イベントハンドラがレンダリング時に呼び出される主な原因は以下の2つです。
解決策
上記の2つの原因を踏まえ、以下の解決策が有効です。
- アロー関数:
onClickプロパティにアロー関数を使用することで、インライン関数による再レンダリングを回避できます。アロー関数は、レンダリングごとに新しい関数が生成されないため、問題なく使用できます。
<button onClick={() => this.handleClick()}>Click me</button>
- バインド: 状態依存のイベントハンドラを使用する場合は、コンポーネントのメソッド内にイベントハンドラを定義し、
this.bind()メソッドを使用してonClickプロパティにバインドする必要があります。これにより、イベントハンドラが再作成されても、レンダリング時に呼び出されるのを防ぐことができます。
class MyComponent extends React.Component {
handleClick() {
// ...
}
render() {
return (
<button onClick={this.handleClick.bind(this)}>Click me</button>
);
}
}
Reduxとの関連性
Reduxを使用している場合、コンポーネントの状態はストアから管理されます。そのため、onClick プロパティにストアの状態に依存する関数を渡す場合は、mapStateToProps 関数を使用してストアの状態をコンポーネントのプロパティにマッピングする必要があります。
const mapStateToProps = (state) => ({
count: state.count,
});
class MyComponent extends React.Component {
handleClick() {
this.props.dispatch({ type: 'INCREMENT' });
}
render() {
return (
<button onClick={this.handleClick}>Click me ({this.props.count})</button>
);
}
}
export default connect(mapStateToProps)(MyComponent);
「onClick」イベントハンドラがレンダリング時に呼び出される問題は、インライン関数や状態依存のイベントハンドラによって発生します。アロー関数やバインドを使用することで、この問題を解決することができます。Reduxを使用している場合は、mapStateToProps 関数を使用してストアの状態をコンポーネントのプロパティにマッピングする必要があります。
これらの解決策を理解することで、React.jsにおけるイベントハンドラの適切な使用方法を習得し、パフォーマンス問題やデバッグの困難さを回避することができます。
class MyComponent extends React.Component {
render() {
return (
<button onClick={() => this.handleClick()}>Click me</button>
);
}
handleClick() {
console.log('Clicked!');
}
}
例2：状態依存のイベントハンドラ
class MyComponent extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.state = { count: 0 };
}
handleClick() {
this.setState((prevState) => ({ count: prevState.count + 1 }));
}
render() {
return (
<button onClick={this.handleClick.bind(this)}>Click me ({this.state.count})</button>
);
}
}
例3：Redux
const mapStateToProps = (state) => ({
count: state.count,
});
class MyComponent extends React.Component {
handleClick() {
this.props.dispatch({ type: 'INCREMENT' });
}
render() {
return (
<button onClick={this.handleClick}>Click me ({this.props.count})</button>
);
}
}
export default connect(mapStateToProps)(MyComponent);
説明
- 例3: この例では、
mapStateToProps関数を使用してストアの状態をコンポーネントのプロパティにマッピングしています。これにより、onClickプロパティにストアの状態に依存する関数を渡すことができます。 - 例2: この例では、
this.bind()メソッドを使用してonClickプロパティにイベントハンドラをバインドしています。これにより、イベントハンドラが再作成されても、レンダリング時に呼び出されるのを防ぐことができます。 - 例1: この例では、
onClickプロパティにアロー関数を渡しています。アロー関数は、レンダリングごとに新しい関数が生成されないため、問題なく使用できます。
Reactの memo() 関数は、コンポーネントの再レンダリングを抑制するのに役立ちます。onClick イベントハンドラを含むコンポーネントを memo() でラッピングすることで、レンダリングが必要な場合にのみイベントハンドラが呼び出されるようになります。
import React from 'react';
const MyComponent = ({ onClick }) => {
const memoizedOnClick = React.useMemo(() => onClick, [onClick]);
return (
<button onClick={memoizedOnClick}>Click me</button>
);
};
const MemoizedComponent = React.memo(MyComponent);
export default MemoizedComponent;
addEventListener() 関数を使用する
addEventListener() 関数は、DOM要素にイベントリスナーを追加するために使用できます。この方法を使用することで、onClick イベントハンドラをコンポーネントのレンダリングサイクルから完全に分離することができます。
import React from 'react';
class MyComponent extends React.Component {
componentDidMount() {
const button = this.refs.button;
button.addEventListener('click', this.handleClick);
}
componentWillUnmount() {
const button = this.refs.button;
button.removeEventListener('click', this.handleClick);
}
handleClick() {
console.log('Clicked!');
}
render() {
return (
<button ref="button">Click me</button>
);
}
}
カスタムフックを使用する
カスタムフックを使用して、onClick イベントハンドラのロジックを再利用することができます。これにより、コードをより簡潔で管理しやすくなります。
import React, { useState, useRef } from 'react';
const useOnClick = (onClick) => {
const buttonRef = useRef(null);
useEffect(() => {
if (buttonRef.current) {
buttonRef.current.addEventListener('click', onClick);
}
return () => {
if (buttonRef.current) {
buttonRef.current.removeEventListener('click', onClick);
}
};
}, [onClick]);
return buttonRef;
};
const MyComponent = () => {
const handleClick = () => {
console.log('Clicked!');
};
const buttonRef = useOnClick(handleClick);
return (
<button ref={buttonRef}>Click me</button>
);
};
Lodashのdebounce() 関数を使用する
Lodashの debounce() 関数は、関数を一定時間ごとに実行するように制限することができます。この方法を使用することで、onClick イベントハンドラが頻繁に呼び出されるのを防ぐことができます。
import React from 'react';
import _ from 'lodash';
class MyComponent extends React.Component {
handleClick = _.debounce(() => {
console.log('Clicked!');
}, 300);
render() {
return (
<button onClick={this.handleClick}>Click me</button>
);
}
}
注意事項
これらの方法はそれぞれ利点と欠点があります。状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
- Lodashの
debounce()関数は、onClickイベントハンドラが頻繁に呼び出されるのを防ぐのに効果的ですが、特定の状況でのみ役立ちます。 - カスタムフックは、コードをより簡潔で管理しやすくすることができますが、学習曲線が少し高くなります。
addEventListener()関数は、onClickイベントハンドラをレンダリングサイクルから完全に分離することができますが、コードが冗長になりがちです。memo()関数は、コンポーネントの再レンダリングを抑制するのに効果的ですが、複雑なコンポーネントで使用するとパフォーマンス問題が発生する可能性があります。
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