TSLintで特定のファイルを無視する方法

TSLintで特定のディレクトリまたはファイルを無視する方法 (日本語)

TSLintは、TypeScriptプロジェクトのコード品質を確保するためのツールです。特定のディレクトリまたはファイルをTSLintのチェックから除外したい場合、以下の方法を使用できます。

tslint.jsonファイルの設定

• excludeプロパティを追加し、無視したいディレクトリまたはファイルのパスを指定します。
• プロジェクトのルートディレクトリにtslint.jsonファイルを作成するか、既存のファイルを開きます。

{
  "extends": ["tslint:recommended"],
  "exclude": [
    "node_modules",
    "dist",
    "test/fixtures"
  ]
}

この例では、node_modules、dist、test/fixturesディレクトリが除外されます。

tslint.jsonファイルのコメントアウト

• tslint.jsonファイル内で、無視したいディレクトリまたはファイルのパスをコメントアウトします。

{
  "extends": ["tslint:recommended"],
  "exclude": [
    // "node_modules",
    // "dist",
    // "test/fixtures"
  ]
}

IDEの設定

• 例えば、Visual Studio Codeの場合は、設定ファイル（settings.json）で以下のプロパティを使用できます。
• 使用しているIDEのTSLintプラグインの設定で、無視したいディレクトリまたはファイルのパスを指定します。

{
  "tslint.exclude": [
    "node_modules",
    "dist",
    "test/fixtures"
  ]
}

コマンドラインオプション

• TSLintを実行する際に、--excludeオプションを使用して、無視したいディレクトリまたはファイルのパスを指定します。

tslint --exclude node_modules --exclude dist --exclude test/fixtures

注意

• 無視するディレクトリまたはファイルに子ディレクトリが含まれる場合は、子ディレクトリも自動的に無視されます。
• 無視するディレクトリまたはファイルは、プロジェクトのルートディレクトリからの相対パスで指定します。

TSLintで特定のファイルを無視する方法のコード例解説

{
  "extends": ["tslint:recommended"],
  "exclude": [
    "node_modules",
    "dist",
    "test/fixtures"
  ]
}

• node_modules, dist, test/fixtures
  それぞれ、Node.jsのパッケージが格納されるディレクトリ、ビルドされたファイルが置かれるディレクトリ、テスト用の補助ファイルが置かれるディレクトリです。これらのディレクトリ内のファイルは、TSLintのチェック対象から外されます。
• exclude": [...]
  TSLintのチェックから除外するディレクトリやファイルを配列で指定します。
• extends": ["tslint:recommended"]
  TSLintの推奨ルールを継承します。

IDEの設定 (Visual Studio Code例)

{
  "tslint.exclude": [
    "node_modules",
    "dist",
    "test/fixtures"
  ]
}

• 上記のtslint.jsonファイルの設定と同様に、node_modules、dist、test/fixturesディレクトリが除外されます。
• tslint.exclude
  Visual Studio CodeのTSLint拡張機能の設定で、TSLintのチェックから除外するディレクトリやファイルを指定します。

tslint --exclude node_modules --exclude dist --exclude test/fixtures

• tslint
  TSLintコマンドを実行します。

コード例解説のポイント

• IDEごとの設定
  各IDEのTSLintプラグインの設定方法は異なる場合があります。
• 相対パス
  指定するパスは、tslint.jsonファイルがあるディレクトリを基準とした相対パスになります。
• excludeプロパティ
  どの設定方法でも共通して使われるexcludeプロパティは、TSLintのチェック対象から外す対象を指定するためのものです。

TSLintで特定のファイルやディレクトリを無視する方法として、tslint.jsonファイルの設定、IDEの設定、コマンドラインオプションの3つの方法があります。どの方法を選ぶかは、プロジェクトの規模や開発環境によって異なります。

どの方法を選べば良いか分からない場合は、以下の点を考慮してください。

• IDEの使いやすさ
  普段使っているIDEの設定方法が簡単であれば、IDEの設定を使うのも良いでしょう。
• チームでの開発
  チームで開発している場合は、tslint.jsonファイルに設定を統一しておくと、チームメンバー間でルールが食い違うのを防ぐことができます。
• プロジェクトの規模
  小規模なプロジェクトであれば、tslint.jsonファイルで設定するだけで十分な場合が多いです。

• 他のリンター
  ESLint以外にも、Stylelintなど、様々なリンターが存在します。これらのリンターでも、同様の設定で特定のファイルやディレクトリを無視することができます。
• TSLintはESLintに統合されました
  TSLintはESLintに統合される方向に進んでいます。将来的には、ESLintの設定でTSLintの機能を利用できるようになる可能性があります。

より詳しい情報を得たい場合は、以下のリソースを参照してください。

• IDEのドキュメント
  使用しているIDEのドキュメントを参照することで、IDE固有の設定方法を確認できます。
• TSLint公式ドキュメント
  TSLintの公式ドキュメントでは、より詳細な設定方法やオプションについて説明されています。

TSLintで特定のファイルを無視する代替方法

ここでは、これらの方法に加えて、より高度な設定や他のツールとの連携など、TSLintで特定のファイルを無視する代替方法についてご紹介します。

Globパターンによる柔軟な指定

• メリット
  
  • 複雑なファイル構造でも簡単に指定できる
  • ファイル名のパターンで一括して無視できる
• Globパターン例
  
  • **/*.spec.ts: すべてのサブディレクトリ内の.spec.tsで終わるファイル
  • **/__tests__/**: __tests__ディレクトリとそのすべてのサブディレクトリ

カスタムルールによる制御

• メリット
  
  • TSLintの機能を拡張できる
  • プロジェクトに合わせた細かい制御が可能
• カスタムルール
  TSLintでは、独自のルールを作成することができます。このカスタムルールを利用して、特定のファイルやディレクトリに対して、特定のルールを適用しないように設定することができます。

他のツールとの連携

• IDEの設定
  IDEによっては、プロジェクトごとに異なるTSLintの設定を適用することができます。
• build tools
  webpackやrollupなどのビルドツールと連携することで、ビルド時に特定のファイルを除外することができます。
• linter-specific configuration
  一部のリンターでは、リンター固有の設定ファイルで、TSLintの設定をオーバーライドすることができます。

.gitignoreとの組み合わせ

• TSLintとの連携
  .gitignoreで無視しているファイルは、TSLintのチェック対象から外すこともできます。
• .gitignore
  バージョン管理システムであるGitで、特定のファイルをバージョン管理から除外するためのファイルです。

コードコメントによる一時的な無効化

• メリット
  
• // tslint:disable-next-statement コメント: 次の文に対して、TSLintのチェックを無効にすることができます。

選択する際のポイント

• IDEのサポート
  使用しているIDEの機能を最大限に活用したい場合は、IDEの設定を利用するのが良いでしょう。
• チームでの開発
  チームで開発している場合は、チームメンバー間でルールを統一するために、tslint.jsonファイルに設定を記述するのが一般的です。
• プロジェクトの規模と複雑さ
  小規模なプロジェクトであれば、tslint.jsonファイルの設定で十分な場合が多いですが、大規模で複雑なプロジェクトでは、カスタムルールや他のツールとの連携が必要になる場合があります。

TSLintで特定のファイルを無視する方法には、様々な方法があります。プロジェクトの状況やチームのルールに合わせて、最適な方法を選択することが重要です。

• linter-specific configuration
  使用しているリンターのドキュメントを参照することで、リンター固有の設定方法を確認できます。
• TSLint公式ドキュメント
  TSLintのカスタムルール作成方法や、他のツールとの連携方法について詳しく解説されています。

キーワード
TSLint, TypeScript, linter, exclude, Globパターン, カスタムルール, IDE, .gitignore, ESLint

• webpackでTSLintの設定を連携させる方法は？
• TSLintで特定のルールだけを無効にする方法は？