【Angular2】Change Detection徹底解説!Observable vs EventEmitter vs Dot Ruleの使い分けをマスター

2024-05-17

Angular2におけるChange Detection戦略:Observable vs EventEmitter vs Dot Rule

このチュートリアルでは、Angular2で最も一般的なChange Detection戦略であるObservable、EventEmitter、Dot Ruleについて詳しく説明します。それぞれの戦略の利点と欠点を比較し、それぞれの戦略がいつ適しているかについて説明します。

Observableは、非同期データストリームを表す関数です。Observableは、データがいつ生成されるか分からない場合や、データが時間をかけて生成される場合に適しています。

ObservableをChange Detectionに使用するには、subscribe()メソッドを使用してObservableを購読する必要があります。subscribe()メソッドは、Observableから新しいデータが生成されたときに呼び出されるコールバック関数を引数として取ります。

import { Observable } from 'rxjs';

const observable = Observable.create(observer => {
  observer.next(1);
  observer.next(2);
  observer.next(3);
});

observable.subscribe(value => {
  console.log(value); // 1, 2, 3を順に出力
});

Observableの利点は次のとおりです。

  • 非同期データソースとの連携に適している
  • 複数のObserverでObservableを共有できる
  • バックプレッシャーをサポートしているので、データの生成速度がUIの更新速度よりも速い場合でも、データ損失を防ぐことができる
  • EventEmitterよりも複雑
  • 非同期処理に不慣れな開発者にとって理解しにくい

EventEmitterは、イベントを発行するためのクラスです。EventEmitterは、単一のイベントを発行する場合や、イベントの発行頻度が低い場合に適しています。

EventEmitterを使用するには、emit()メソッドを使用してイベントを発行する必要があります。emit()メソッドは、イベントデータを引数として取ります。

import { EventEmitter } from '@angular/core';

const emitter = new EventEmitter<number>();

emitter.emit(1);
emitter.emit(2);
emitter.emit(3);

emitter.subscribe(value => {
  console.log(value); // 1, 2, 3を順に出力
});

EventEmitterの利点は次のとおりです。

  • Observableよりもシンプル
  • 理解しやすい
  • イベント駆動アーキテクチャに適している
  • 複数のObserverでEventEmitterを共有できない

Dot Ruleは、コンポーネントのプロパティに直接バインディングする方法です。Dot Ruleは、プロパティが単純で、頻繁に変更されない場合に適しています。

Dot Ruleを使用するには、コンポーネントのプロパティをテンプレートにバインドする必要があります。

<p>{{ component.property }}</p>
  • シンプルで理解しやすい
  • パフォーマンスが良い
  • 複雑なプロパティには使用できない

それぞれの戦略がいつ適しているか

  • 非同期データストリームからデータを処理する場合: Observableを使用します。
  • 単一のイベントを発行する場合: EventEmitterを使用します。
  • プロパティが単純で、頻繁に変更されない場合: Dot Ruleを使用します。

まとめ

Observable、EventEmitter、Dot Ruleは、それぞれ異なる利点と欠点を持つChange Detection戦略です。それぞれの戦略がいつ適しているかを理解することが重要です。




Observable

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Observable, interval } from 'rxjs';

@Component({
  selector: 'app-observable',
  template: `
    <p>カウント: {{ count }}</p>
  `,
})
export class ObservableComponent implements OnInit {
  count: number = 0;

  ngOnInit(): void {
    const observable: Observable<number> = interval(1000);

    observable.subscribe(value => {
      this.count = value;
    });
  }
}

この例では、interval() Observableを使用して、1秒ごとにカウントを1ずつ増やすコンポーネントを作成します。

EventEmitter

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { EventEmitter } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-event-emitter',
  template: `
    <button (click)="onClick()">ボタンをクリック</button>
    <p>カウント: {{ count }}</p>
  `,
})
export class EventEmitterComponent implements OnInit {
  count: number = 0;

  private emitter = new EventEmitter<number>();

  constructor() {
    this.emitter.subscribe(value => {
      this.count = value;
    });
  }

  ngOnInit(): void {}

  onClick(): void {
    this.emitter.emit(this.count + 1);
  }
}

この例では、EventEmitterを使用して、ボタンをクリックするたびにカウントを1ずつ増やすコンポーネントを作成します。

Dot Rule

import { Component, OnInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-dot-rule',
  template: `
    <input type="number" [(ngModel)]="count">
    <p>カウント: {{ count }}</p>
  `,
})
export class DotRuleComponent implements OnInit {
  count: number = 0;

  ngOnInit(): void {}
}

この例では、ngModelディレクティブを使用して、入力フィールドのプロパティをコンポーネントのプロパティにバインドします。入力フィールドの値が変更されると、コンポーネントのプロパティも更新されます。




  • OnPush Change Detection: このChange Detection戦略は、コンポーネントのプロパティが明示的に変更されない限り、コンポーネントを更新しません。OnPush Change Detectionは、パフォーマンスを向上させるために使用できますが、コンポーネントのプロパティが変更されたときにUIが更新されない可能性があることに注意する必要があります。
  • Zone.run: Zone.run()メソッドを使用して、Change Detectionを手動でトリガーできます。これは、非同期処理の後でChange Detectionをトリガーする必要がある場合に役立ちます。
  • ChangeDetectorRef: ChangeDetectorRefクラスを使用して、Change Detectionプロセスを制御できます。これは、高度なChange Detectionシナリオを実装する必要がある場合に役立ちます。

Angular2には、さまざまなChange Detection戦略があります。それぞれの戦略がいつ適しているかを理解することが重要です。

注意事項

  • このチュートリアルは、Angular2におけるChange Detection戦略の入門的な説明です。詳細については、Angular公式ドキュメントを参照してください。

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