Reduxのアクションをタイムアウト付きでディスパッチする方法 (日本語)
Reduxにおいて、アクションをディスパッチする際にタイムアウト機能を実装したい場合、通常はPromiseとsetTimeoutを組み合わせます。
基本的な手順
- アクションクリエーターを定義
アクションを生成する関数を定義します。 - Promiseを返す
アクションクリエーター内でPromiseを返し、非同期処理を表現します。 - setTimeoutで遅延
Promiseのresolve
またはreject
をsetTimeout
で遅延させ、タイムアウトをシミュレートします。 - Redux Thunkを使用:**
redux-thunk
ミドルウェアを使用して、非同期処理をサポートします。
例
import { createAsyncThunk } from '@reduxjs/toolkit';
// アクションクリエーター
export const fetchUserData = createAsyncThunk('users/fetch', async (userId) => {
// タイムアウトの設定 (例: 2秒)
return new Promise((resolve, reject) => {
setTimeout(() => {
// 実際のAPI呼び出し (ここではサンプルとしてハードコーディング)
const userData = { id: userId, name: 'John Doe' };
resolve(userData);
}, 2000);
});
});
理解ポイント
- Redux Thunk
ミドルウェアで、アクションクリエーターがPromiseを返す場合に非同期処理をサポートします。 - createAsyncThunk
redux-toolkit
のヘルパー関数で、非同期アクションを簡単に作成できます。 - setTimeout
指定したミリ秒後にコールバック関数を呼び出します。 - Promise
非同期処理を表すオブジェクト。resolve
やreject
で結果を通知します。
応用例
- リトライロジック
タイムアウトが発生した場合に自動的にリトライできます。 - ローディング状態
タイムアウトまでの間、ローディング状態を表示できます。 - エラーハンドリング
タイムアウトが発生した場合にエラーを処理できます。
注意
- 複雑な非同期処理には、より高度なライブラリやパターンを検討することもできます。
- タイムアウトの値は適切に設定してください。
アクションクリエーターの定義
// actions.js
import { createAsyncThunk } from '@reduxjs/toolkit';
export const fetchUserData = createAsyncThunk('users/fetch', async (userId) => {
// タイムアウトの設定 (例: 2秒)
return new Promise((resolve, reject) => {
setTimeout(() => {
// 実際のAPI呼び出し (ここではサンプルとしてハードコーディング)
const userData = { id: userId, name: 'John Doe' };
resolve(userData);
}, 2000);
});
});
レデューサーの定義
// userSlice.js
import { createSlice } from '@reduxjs/toolkit';
import { fetchUserData } from './actions';
const initialState = {
userData: null,
loading: false,
error: null,
};
const userSlice = createSlice({
name: 'user',
initialState,
reducers: {},
extraReducers: (builder) => {
builder
. addCase(fetchUserData.pending, (state) => {
state.loading = true;
state.error = null;
})
.addCase(fetchUserData.fulfilled, (state, action) => {
state.loading = false;
state.userData = action.payload;
})
.addCase(fetchUserData.rejected, (state, action) => {
state.loading = false;
state.error = action.error.message;
});
},
});
export c onst { actions: userActions } = userSlice;
export default userSlice.reducer;
- extraReducers
非同期アクションのステータスに基づいてレデューサーを更新します。
コンポーネントでの使用
// UserComponent.js
import { useSelector, useDispatch } from 'react-redux';
import { fetchUserData } from './actions';
function UserComponent() {
const { userData, loading, error } = useSelector((state) => state.user);
const dispatch = useDispatch();
const handleFetchUser = (userId) => {
dispatch(fetchUserData(userId));
};
return (
<div>
{loading ? (
<p>Loading...</p>
) : error ? (
<p>Error: {error}</p>
) : userData ? (
<p>User: {userData.name}</p>
) : (
<button onClick={() => handleFetchUser(1)}>Fetch User</button>
)}
</div>
);
}
export default UserComponent;
- useDispatch
Reduxストアにアクションをディスパッチします。 - useSelector
Reduxストアの状態を取得します。
redux-sagaを使用する
call
エフェクトで非同期処理を呼び出し、タイムアウト処理を組み込むことができます。takeEvery
やtakeLatest
エフェクトを使用して、アクションの発生ごとにサガを実行します。- サガ
非同期処理をジェネレーター関数で定義し、管理するライブラリ。
カスタムミドルウェアを作成する
- タイムアウト処理を組み込んだミドルウェアを作成し、Reduxストアに適用します。
- ミドルウェア
ディスパッチされるアクションを処理する関数。
redux-thunkとPromise.raceを使用する
- タイムアウト用のPromiseと実際のAPI呼び出しのPromiseを
Promise.race
で競合させ、タイムアウト処理を実装します。 - Promise.race
最初に解決または拒否されたPromiseの結果を返す。
axiosやfetchのタイムアウト機能を利用する
- HTTPクライアントライブラリのタイムアウト機能を使用することで、API呼び出し自体にタイムアウトを設定できます。
react-queryやSWRを使用する
- データフェッチライブラリのキャッシュ、再フェッチ、エラーハンドリングなどの機能を活用し、タイムアウト処理を組み込むことができます。
各方法の比較
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
redux-saga | 非同期処理の管理がしやすい | 学習コストが高い |
カスタムミドルウェア | 柔軟な制御が可能 | 複雑になる可能性がある |
redux-thunk とPromise.race | シンプルな実装 | 複数のPromiseを管理する必要がある |
HTTPクライアントライブラリ | 既存のAPI呼び出しのタイムアウト設定が可能 | ライブラリの依存性が増える |
データフェッチライブラリ | 豊富な機能を提供 | ライブラリの依存性が増える |
選択のポイント
- チームのスキルや経験も影響します。
- 学習コストやメンテナンス性も考慮してください。
- プロジェクトの規模や複雑さに応じて適切な方法を選択してください。
javascript redux react-redux