Reactで安全にsetIntervalを使うためのuseEffectとカスタムフック

2024-05-22

React アプリケーションにおける setInterval の使い方

setInterval は、JavaScript で一定間隔で関数を繰り返し実行する関数です。React アプリケーションにおいても、カウントダウンタイマーやデータの定期的な更新など、様々な用途で setInterval を使用することができます。

しかし、setInterval を React コンポーネント内で直接使うと、メモリリークや予期せぬ動作を引き起こす可能性があります。そこで、React のプログラミングモデルと相性の良い方法として、useEffect フックとカスタムフックを組み合わせた方法が推奨されています。

useEffect フックと setInterval

useEffect フックは、副作用処理を実行するために使用されます。useEffect フックの引数として、setInterval 関数を渡すことで、一定間隔で関数を繰り返し実行することができます。

import React, { useState, useEffect } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  useEffect(() => {
    const intervalId = setInterval(() => {
      setCount(count + 1);
    }, 1000);

    return () => clearInterval(intervalId);
  }, []);

  return (
    <div>
      カウント: {count}
    </div>
  );
}

この例では、useEffect フック内で setInterval 関数を使用して、1 秒ごとに count ステートを 1 ずつ増加させています。

カスタムフック

useEffect フックと setInterval をさらに抽象化するために、カスタムフックを作成することができます。カスタムフックを使用することで、コードをより読みやすく、再利用しやすくなります。

import React, { useState } from 'react';

function useInterval(callback, delay) {
  const [intervalId, setIntervalId] = useState(null);

  useEffect(() => {
    const tick = () => {
      callback();
    };

    if (delay) {
      const id = setInterval(tick, delay);
      setIntervalId(id);
      return () => clearInterval(id);
    }

    return () => {};
  }, [delay]);

  return intervalId;
}

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);
  const intervalId = useInterval(() => {
    setCount(count + 1);
  }, 1000);

  useEffect(() => {
    return () => clearInterval(intervalId);
  }, [intervalId]);

  return (
    <div>
      カウント: {count}
    </div>
  );
}

この例では、useInterval カスタムフックを作成し、callback 関数と delay ミリ秒を引数として渡しています。useInterval フックは、setInterval 関数を返します。

MyComponent コンポーネントでは、useInterval フックを使用して、1 秒ごとに count ステートを 1 ずつ増加させる処理を実行しています。

setTimeout との違い

setInterval は、一定間隔で関数を 繰り返し 実行する関数です。一方、setTimeout は、指定された時間後に 1 回だけ 関数を実行する関数です。

そのため、カウントダウンタイマーやデータの定期的な更新など、繰り返し処理が必要な場合は setInterval を、アラートメッセージの表示など、1 回だけ処理を実行する場合は setTimeout を使用するようにしましょう。

React アプリケーションで setInterval を使用する場合は、useEffect フックとカスタムフックを組み合わせることを推奨します。

  • useEffect フックを使用して、副作用処理をカプセル化します。
  • カスタムフックを使用して、コードをより読みやすく、再利用しやすくします。
  • setIntervalsetTimeout の違いを理解し、適切な関数を選択します。

これらのポイントを意識することで、メモリリークや予期せぬ動作を防ぎ、より安定した React アプリケーションを開発することができます。




サンプルコード:カウントダウンタイマー

import React, { useState } from 'react';

function useInterval(callback, delay) {
  const [intervalId, setIntervalId] = useState(null);

  useEffect(() => {
    const tick = () => {
      callback();
    };

    if (delay) {
      const id = setInterval(tick, delay);
      setIntervalId(id);
      return () => clearInterval(id);
    }

    return () => {};
  }, [delay]);

  return intervalId;
}

function CountdownTimer() {
  const [timeRemaining, setTimeRemaining] = useState(10);

  const intervalId = useInterval(() => {
    setTimeRemaining(timeRemaining - 1);

    if (timeRemaining === 0) {
      clearInterval(intervalId);
      alert('カウントダウン完了!');
    }
  }, 1000);

  useEffect(() => {
    return () => clearInterval(intervalId);
  }, [intervalId]);

  return (
    <div>
      残り時間: {timeRemaining} 秒
    </div>
  );
}

export default CountdownTimer;

このコードの説明

  • useInterval カスタムフックは、setInterval 関数を抽象化するために作成されています。
  • CountdownTimer コンポーネントは、カウントダウンタイマーのロジックをカプセル化しています。
  • useState フックを使用して、timeRemaining ステートを管理しています。
  • useEffect フックを使用して、コンポーネントがアンマウントされたときに setInterval 関数をクリアします。

このサンプルコードをどのように拡張できますか?

  • カウントダウンの開始・停止ボタンを追加する
  • カウントダウンの時間を設定できるようにする
  • カウントダウン終了時に異なるアクションを実行する
  • カウントダウンの表示形式を変更する

このサンプルコードはあくまで一例であり、状況に合わせてカスタマイズする必要があります。




    setInterval 以外の方法

    useReducer フックは、ステートの更新ロジックをカプセル化するために使用されます。setInterval と同様に、一定間隔でアクションを dispatch することで、ステートを更新することができます。

    import React, { useState, useReducer } from 'react';
    
    const initialState = { count: 0 };
    
    const reducer = (state, action) => {
      switch (action.type) {
        case 'INCREMENT':
          return { count: state.count + 1 };
        default:
          return state;
      }
    };
    
    function MyComponent() {
      const [state, dispatch] = useReducer(reducer, initialState);
    
      useEffect(() => {
        const intervalId = setInterval(() => {
          dispatch({ type: 'INCREMENT' });
        }, 1000);
    
        return () => clearInterval(intervalId);
      }, []);
    
      return (
        <div>
          カウント: {state.count}
        </div>
      );
    }
    

    この例では、useReducer フックを使用して、count ステートを管理しています。setInterval 関数を使用して、1 秒ごとに INCREMENT アクションを dispatch し、count ステートを 1 ずつ増加させています。

    Web Workers は、ブラウザのメインスレッドとは独立して実行されるスレッドです。そのため、setInterval のようにメインスレッドの処理をブロックすることなく、一定間隔で処理を実行することができます。

    const worker = new Worker('./worker.js');
    
    worker.addEventListener('message', (event) => {
      console.log('Worker からのメッセージ:', event.data);
    });
    
    worker.postMessage({ type: 'START' });
    

    この例では、worker.js という名前の Web Worker を作成し、メインスレッドからメッセージを送信しています。worker.js では、メインスレッドからのメッセージを受け取って、一定間隔で処理を実行することができます。

    RxJS は、非同期処理を扱うためのライブラリです。Observable というオブジェクトを使用して、時間経過と共に値を発行することができます。

    import React, { useState, useEffect } from 'react';
    import { Observable } from 'rxjs';
    
    function MyComponent() {
      const [count, setCount] = useState(0);
    
      useEffect(() => {
        const subscription = Observable.interval(1000).subscribe((count) => {
          setCount(count);
        });
    
        return () => subscription.unsubscribe();
      }, []);
    
      return (
        <div>
          カウント: {count}
        </div>
      );
    }
    

    この例では、RxJS の Observable.interval メソッドを使用して、1 秒ごとに値を発行する Observable を作成しています。useEffect フックを使用して、Observable を購読し、発行された値を count ステートに設定しています。

    • シンプルなカウントダウンタイマーのような場合: setInterval が最も簡単でわかりやすい方法です。
    • より複雑な処理を実行する場合: useReducer や Web Workers が適している場合があります。
    • 非同期処理を扱う必要がある場合: RxJS が適している場合があります。

    それぞれの方法の特徴を理解し、適切な方法を選択するようにしましょう。


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