Observable エラー処理について

2024-10-28

Japanese Explanation

エラーメッセージの意味

"Property 'catch' does not exist on type 'Observable<any>'" というエラーメッセージは、JavaScript、Angular、TypeScript のプログラミングにおいて、Observable オブジェクトに対して catch メソッドを使用しようとした際に発生します。このエラーは、Observable オブジェクトは catch メソッドを持っていないため、直接エラー処理に使用できないことを意味します。

Observable とは

Observable は、時間の経過とともに値をエミットするデータストリームを表すオブジェクトです。Angular のようなフレームワークでは、非同期操作やイベントストリームを扱うために広く使用されています。

エラー処理の方法

Observable のエラー処理には、pipe オペレーターと catchError オペレーターを組み合わせて使用します。

import { of, catchError } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    catchError(error => {
      console.error('Error occurred:', error);
      return of(0); // エラー発生時にデフォルト値を返す
    })
  );

observable.subscribe(value => console.log(value));

コードの説明

  1. of(1, 2, 3)
    1, 2, 3 の値をエミットする Observable を作成します。
  2. pipe(catchError(...))
    catchError オペレーターを使用してエラー処理を定義します。
  3. catchError(error => ...)
    エラーが発生した場合に実行される関数です。エラーオブジェクトを受け取り、エラーメッセージを出力し、デフォルト値 0 をエミットする新しい Observable を返します。
  4. observable.subscribe(...)
    Observable を購読し、エミットされた値をコンソールに出力します。



エラーをキャッチしてデフォルト値を返す

import { of, catchError } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    catchError(error => {
      console.error('Error occurred:', error);
      return of(0); // エラー発生時にデフォルト値を返す
    })
  );

observable.subscribe(value => console.log(value));

エラーをキャッチして別の Observable を返す

import { of, throwError, catchError } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    catchError(error => {
      console.error('Error occurred:', error);
      return throwError(() => new Error('Custom error message')); // カスタムエラーを投げる
    })
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);

エラーをキャッチしてエラーメッセージを表示する

import { of, catchError } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    catchError(error => {
      console.error('Error occurred:', error);
      return of(null); // エラー発生時に null を返す
    })
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);

エラーを無視して処理を続ける

import { of, catchError, ignoreElements } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    catchError(error => {
      console.error('Error occurred:', error);
      return ignoreElements(); // エラーを無視
    })
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);



import { of, throwError, retry } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    retry(3) // 3回まで再試行
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);

delay オペレーター
エラー発生後に一定時間待機してから処理を続けます。

import { of, throwError, delay, catchError } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    catchError(error => {
      console.error('Error occurred:', error);
      return throwError(() => new Error('Custom error message')).pipe(delay(5000)); // 5秒待機
    })
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);

timeout オペレーター
一定時間内に処理が完了しない場合、タイムアウトエラーを発生させます。

import { of, timeout } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    timeout(2000) // 2秒以内に処理を完了
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);

finally オペレーター
エラーが発生した場合でも、必ず実行される処理を定義します。

import { of, throwError, finally } from 'rxjs';

const observable = of(1, 2, 3)
  .pipe(
    finally(() => console.log('処理終了'))
  );

observable.subscribe(
  value => console.log(value),
  error => console.error('Error:', error)
);

javascript angular typescript



テキストエリア自動サイズ調整 (Prototype.js)

Prototype. js を使用してテキストエリアのサイズを自動調整する方法について説明します。Prototype. js を読み込みます。window. onload イベントを使用して、ページの読み込み後にスクリプトを実行します。$('myTextarea') でテキストエリアの要素を取得します。...


JavaScript数値検証 IsNumeric() 解説

JavaScriptでは、入力された値が数値であるかどうかを検証する際に、isNaN()関数やNumber. isInteger()関数などを利用することが一般的です。しかし、これらの関数では小数点を含む数値を適切に検出できない場合があります。そこで、小数点を含む数値も正しく検証するために、IsNumeric()関数を実装することが有効です。...


jQueryによるHTMLエスケープ解説

JavaScriptやjQueryでHTMLページに動的にコンテンツを追加する際、HTMLの特殊文字(<, >, &, など)をそのまま使用すると、意図しないHTML要素が生成される可能性があります。これを防ぐために、HTML文字列をエスケープする必要があります。...


JavaScriptフレームワーク:React vs Vue.js

JavaScriptは、Webページに動的な機能を追加するために使用されるプログラミング言語です。一方、jQueryはJavaScriptライブラリであり、JavaScriptでよく行う操作を簡略化するためのツールを提供します。jQueryを学ぶ場所...


JavaScriptオブジェクトプロパティの未定義検出方法

JavaScriptでは、オブジェクトのプロパティが定義されていない場合、そのプロパティへのアクセスはundefinedを返します。この現象を検出して適切な処理を行うことが重要です。最も単純な方法は、プロパティの値を直接undefinedと比較することです。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



JavaScript、HTML、CSSでWebフォントを検出する方法

CSS font-family プロパティを使用するCSS font-family プロパティは、要素に適用されるフォントファミリーを指定するために使用されます。このプロパティを使用して、Webページで使用されているフォントのリストを取得できます。


ポップアップブロック検知とJavaScript

ポップアップブロックを検知する目的ポップアップブロックはユーザーのプライバシーやセキュリティを保護するためにブラウザに組み込まれている機能です。そのため、ポップアップブロックが有効になっている場合、ポップアップを表示することができません。この状況を検知し、適切な対策を講じるために、JavaScriptを使用することができます。


HTML要素の背景色をJavaScriptでCSSプロパティを使用して設定する方法

JavaScriptを使用すると、CSSプロパティを動的に変更して、HTML要素の背景色を制御できます。この方法により、ユーザーの入力やページの状況に応じて、背景色をカスタマイズすることができます。HTML要素の参照を取得HTML要素の参照を取得


JavaScript オブジェクトの長さについて

JavaScriptにおけるオブジェクトは、プロパティとメソッドを持つデータ構造です。プロパティはデータの値を保持し、メソッドはオブジェクトに対して実行できる関数です。JavaScriptの標準的なオブジェクトには、一般的に「長さ」という概念はありません。これは、配列のようなインデックスベースのデータ構造ではないためです。


JavaScriptグラフ可視化ライブラリ解説

JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。その中で、グラフの可視化を行うためのライブラリが数多く存在します。これらのライブラリは、データ構造やアルゴリズムを視覚的に表現することで、理解を深める助けとなります。