TypeScript型エラー解決
TypeScriptで発生する型エラー「Type 'string' is not assignable to type」について
日本語
TypeScriptで「Type 'string' is not assignable to type」というエラーが発生することは、しばしばあります。これは、変数や関数の引数として指定された型と、実際に渡される値の型が一致しない場合に起こります。
例
function greet(name: string): void {
console.log("Hello, " + name + "!");
}
// エラーが発生する例
greet(42); // 引数に数値を渡すとエラーになる
この例では、greet
関数は文字列型の引数を期待していますが、実際の引数として数値が渡されているため、エラーが発生します。
エラーの原因と解決方法
- 型不一致
引数や変数の型と実際の値の型が一致していない。- 解決
値の型を適切な型に変換する。例えば、数値を文字列に変換する場合はString(number)
を使用します。
- 解決
- ジェネリック型
ジェネリック型を使用している場合、型引数の制約が満たされていない。- 解決
型引数の制約を満たすように型を指定します。
- 解決
具体的な解決方法
- ジェネリック型を使用する場合
function identity<T>(arg: T): T { return arg; } const output = identity<string>("hello"); // 型引数を指定してエラーを回避
- 数値を文字列に変換
greet(String(42)); // 引数を文字列に変換
例1: 型不一致によるエラー
function greet(name: string): void {
console.log("Hello, " + name + "!");
}
// エラーが発生する例
greet(42); // 引数に数値を渡すとエラーになる
解決方法
数値を文字列に変換します。
greet(String(42)); // 引数を文字列に変換
例2: ジェネリック型によるエラー
function identity<T>(arg: T): T {
return arg;
}
// エラーが発生する例
const output = identity(42); // 型引数を指定しないとエラーになる
エラーの原因
ジェネリック型 T
の型引数が指定されていないため、関数の戻り値の型が推論できず、エラーが発生します。
解決方法
型引数を指定してエラーを回避します。
const output = identity<string>("hello"); // 型引数を指定してエラーを回避
例3: オブジェクトのプロパティ型不一致
interface Person {
name: string;
age: number;
}
const person: Person = {
name: "John",
age: "30" // エラーが発生する例
};
エラーの原因
age
プロパティの型は number
に指定されていますが、実際の値は文字列であるため、エラーが発生します。
解決方法
文字列を数値に変換します。
const person: Person = {
name: "John",
age: parseInt("30") // 文字列を数値に変換
};
型アサーション (Type Assertion)
型アサーションを使用することで、コンパイラに特定の型であることを明示的に指示することができます。ただし、誤った型アサーションを行うと実行時にエラーが発生する可能性があります。
function greet(name: string): void {
console.log("Hello, " + name + "!");
}
// 型アサーションを使用
greet(42 as string); // 引数を文字列としてアサート
オプショナルチェーン (Optional Chaining)
オプショナルチェーンを使用することで、プロパティやメソッドが null
または undefined
の場合にエラーが発生するのを防ぐことができます。
interface User {
name: string;
}
const user: User | null = null;
// オプショナルチェーンを使用
const greeting = user?.name ? `Hello, ${user.name}!` : "Hello, world!";
非ヌルアサーション演算子 (Non-null Assertion Operator)
非ヌルアサーション演算子を使用することで、変数が null
または undefined
でないことを明示的にアサートすることができます。ただし、誤ったアサーションを行うと実行時にエラーが発生する可能性があります。
const name: string | null = "John";
// 非ヌルアサーション演算子を使用
const greeting = `Hello, ${name}!`; // nameが非ヌルであるとアサート
型ガード (Type Guard)
型ガードを使用することで、変数の型を特定の型であるかどうかをチェックすることができます。
function greet(name: string | number): void {
if (typeof name === "string") {
console.log("Hello, " + name + "!");
} else {
console.log("Invalid name: " + name);
}
}
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