空の Observable の解説

2024-10-04

JavaScript, TypeScript, RxJS での「空の Observable を返す」について

空の Observable とは、データを出力しない Observable です。つまり、購読されても、値やエラー、完了通知を出力しない Observable です。

RxJS での例

import { of, EMPTY } from 'rxjs';

// 空の Observable を作成する
const emptyObservable = EMPTY;

// 購読する
emptyObservable.subscribe(
  (value) => console.log('Value:', value),
  (error) => console.error('Error:', error),
  () => console.log('Completed')
);

このコードでは、EMPTY を使って空の Observable を作成し、購読しています。しかし、購読しても、コンソールには何も出力されません。

空の Observable を返す理由

  • 非同期処理
    非同期処理が完了する前に結果を返す必要がある場合、空の Observable を返すことで、後続の処理をブロックせずに実行できます。
  • デフォルト値
    値が存在しない場合に空の Observable を返すことで、デフォルト値を提供できます。
  • 条件付き処理
    条件が満たされない場合に空の Observable を返すことで、不要な処理をスキップできます。
  • エラー処理
    失敗した場合に空の Observable を返すことで、エラーを伝播させずに処理を続行できます。

他の Observable の作成方法

  • timer(): 指定した遅延後に値を出力する Observable を作成します。
  • from(): 配列やイテラブルから Observable を作成します。



空の Observable の解説とコード例

import { of, EMPTY } from 'rxjs';

// 空の Observable を作成する
const emptyObservable = EMPTY;

// 購読する
emptyObservable.subscribe(
  (value) => console.log('Value:', value),
  (error) => console.error('Error:', error),
  () => console.log('Completed')
);

コード解説

  1. import { of, EMPTY } from 'rxjs';: RxJS の ofEMPTY をインポートします。
  2. const emptyObservable = EMPTY;: EMPTY を使って空の Observable を作成し、emptyObservable に代入します。
  3. emptyObservable.subscribe(...);: emptyObservable を購読します。購読しても、値やエラー、完了通知が出力されないため、コンソールには何も表示されません。



never()

never() は、値を出力せず、エラーや完了通知も発生しない Observable を作成します。

import { never } from 'rxjs';

const neverObservable = never();

neverObservable.subscribe(
  (value) => console.log('Value:', value),
  (error) => console.error('Error:', error),
  () => console.log('Completed')
);

empty()

empty() は、すぐに完了する Observable を作成します。

import { empty } from 'rxjs';

const emptyObservable = empty();

emptyObservable.subscribe(
  (value) => console.log('Value:', value),
  (error) => console.error('Error:', error),
  () => console.log('Completed')
);

throwError()

throwError() は、すぐにエラーを発生させる Observable を作成します。

import { throwError } from 'rxjs';

const errorObservable = throwError(() => new Error('An error occurred'));

errorObservable.subscribe(
  (value) => console.log('Value:', value),
  (error) => console.error('Error:', error),
  () => console.log('Completed')
);

defer() は、購読されるたびに新しい Observable を作成します。

import { defer } from 'rxjs';

const deferredObservable = defer(() => {
  // 購読時に実行されるコード
  return empty(); // または他の Observable
});

deferredObservable.subscribe(
  (value) => console.log('Value:', value),
  (error) => console.error('Error:', error),
  () => console.log('Completed')
);

javascript typescript rxjs



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