JavaScript、React、Reduxにおける「レデューサー」と呼ばれる理由を分かりやすく解説

2024-07-27

Reduxにおけるレデューサーが「レデューサー」と呼ばれる理由

関数としての役割

レデューサーは、状態アクションを引数として受け取り、新しい状態を返す純粋関数です。この動作は、JavaScriptの配列処理メソッドである「reduce」と似ています。

この類似性から、状態を更新・生成するレデューサー関数は「レデューサー」と名付けられたのです。

状態を「圧縮」するイメージ

レデューサーは、アクションによって変化した状態を、より簡潔な表現へと「圧縮」するようなイメージで捉えることもできます。

Reduxにおける状態管理は、逐次的な状態変化を履歴として保持します。しかし、常にすべての履歴を保持するのは非効率的です。そこで、レデューサーは、現在の状態とアクション情報のみを用いて、必要な情報だけを圧縮した新しい状態を生成します。

この「圧縮」という観点からも、レデューサーという名称が適切であると言えます。




const initialState = {
  todos: []
};

const todoReducer = (state = initialState, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'ADD_TODO':
      return {
        ...state,
        todos: [...state.todos, action.payload]
      };
    case 'TOGGLE_TODO':
      return {
        ...state,
        todos: state.todos.map(todo =>
          todo.id === action.payload ? { ...todo, completed: !todo.completed } : todo
        )
      };
    default:
      return state;
  }
};

export default todoReducer;

このコードでは、以下の処理が行われています。

  1. initialState には、初期状態として空の todos 配列を定義します。
  2. todoReducer 関数は、stateaction を引数として受け取り、新しい状態を返します。
  3. switch 文を使用して、アクションの種類ごとに処理を分岐します。
  4. ADD_TODO アクションの場合、新しいTodoアイテムを todos 配列に追加します。
  5. TOGGLE_TODO アクションの場合、指定されたIDのTodoアイテムの完了状態を反転します。
  6. デフォルトの処理として、現在の状態をそのまま返します。
  • レデューサーは、複数のファイルを分割して記述することもできます。
  • 上記のコードでは、ES6のスプレッド構文 (...) とアロー関数を使用しています。これらの構文は、Reduxと併用されることが多いため、理解しておくことをお勧めします。



複数の状態プロパティを更新する

レデューサーは、単一の狀態プロパティだけでなく、複数の狀態プロパティを同時に更新することができます。例として、カウンタアプリにおけるレデューサー実装を以下に示します。

const initialState = {
  count: 0,
  message: 'クリックしてカウントアップ'
};

const counterReducer = (state = initialState, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'INCREMENT':
      return {
        ...state,
        count: state.count + 1,
        message: 'カウントアップしました!'
      };
    case 'RESET':
      return {
        ...state,
        count: 0,
        message: 'カウントをリセットしました'
      };
    default:
      return state;
  }
};

export default counterReducer;

このコードでは、INCREMENT アクションの場合には count プロパティと message プロパティを同時に更新し、RESET アクションの場合には count プロパティを 0 にリセットしています。

ネストされた状態を更新する

レデューサーは、ネストされた状態構造を更新することもできます。例として、ショッピングカートアプリにおけるレデューサー実装を以下に示します。

const initialState = {
  cart: {
    items: [],
    totalPrice: 0
  }
};

const cartReducer = (state = initialState, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'ADD_ITEM':
      const updatedItems = [...state.cart.items, action.payload];
      const totalPrice = updatedItems.reduce((sum, item) => sum + item.price, 0);
      return {
        ...state,
        cart: {
          items: updatedItems,
          totalPrice
        }
      };
    case 'REMOVE_ITEM':
      const filteredItems = state.cart.items.filter(item => item.id !== action.payload);
      const updatedTotalPrice = filteredItems.reduce((sum, item) => sum + item.price, 0);
      return {
        ...state,
        cart: {
          items: filteredItems,
          totalPrice: updatedTotalPrice
        }
      };
    default:
      return state;
  }
};

export default cartReducer;

このコードでは、ADD_ITEM アクションの場合には cart.items 配列に新しいアイテムを追加し、cart.totalPrice プロパティを更新します。REMOVE_ITEM アクションの場合には cart.items 配列から指定されたアイテムを削除し、cart.totalPrice プロパティを更新します。

非同期処理を行う

レデューサーは、非同期処理を行うこともできます。ただし、非同期処理は直接的に行うのではなく、Reduxのミドルウェアを使用して行う必要があります。

例として、APIからデータを取得する非同期処理を行うレデューサー実装を以下に示します。

const initialState = {
  todos: []
};

const todoReducer = (state = initialState, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'FETCH_TODOS':
      return {
        ...state,
        isLoading: true
      };
    case 'FETCH_TODOS_SUCCESS':
      return {
        todos: action.payload,
        isLoading: false
      };
    case 'FETCH_TODOS_FAILURE':
      return {
        ...state,
        error: action.payload,
        isLoading: false
      };
    default:
      return state;
  }
};

export default todoReducer;

このコードでは、FETCH_TODOS アクションの場合には isLoading プロパティを true に設定し、非同期処理を開始します。非同期処理が成功した場合は FETCH_TODOS_SUCCESS アクションを、失敗した場合は FETCH_TODOS_FAILURE アクションをdispatchします。

実際の非同期処理は、Reduxのミドルウェアを使用して実装する必要があります。

Reduxレデューサーは、様々な方法で使用することができます。上記で紹介した例以外にも、様々なユースケースに対応できる柔軟な仕組みです。

  • Redux チュートリアル - Redux [無効な URL を削除

javascript reactjs redux



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