TypeScript固定長配列の解説
TypeScriptで固定長配列を宣言する方法
TypeScriptでは、配列の要素数を固定することができます。これにより、配列のサイズが実行時に変更されるのを防ぎ、型の安全性とパフォーマンスの向上を実現できます。
基本的な構文
以下は、固定長配列の宣言の基本的な構文です。
let fixedLengthTuple: [type, type, ...] = [value, value, ...];
[value, value, ...]
: 配列の初期値を指定します。要素の数が宣言時に指定した長さと同じである必要があります。[type, type, ...]
: 配列の要素の型を指定します。各要素の型は同じである必要があります。fixedLengthTuple
: 配列の名前です。
例
let coordinates: [number, number] = [10, 20];
let names: [string, string, string] = ["Alice", "Bob", "Charlie"];
重要ポイント
- 要素の数が宣言時に指定した長さと同じである必要があります。
- 要素の型はすべて同じである必要があります。
- 要素の数は宣言時に固定されます。実行時に変更することはできません。
読みやすさのために
長い固定長配列を宣言する場合は、型エイリアスを使用して読みやすさを向上させることができます。
type Point3D = [number, number, number];
let point: Point3D = [1, 2, 3];
TypeScript固定長配列の解説とコード例
let fixedLengthTuple: [type, type, ...] = [value, value, ...];
コード例
2次元座標の配列
let coordinates: [number, number] = [10, 20];
名前を格納する配列
let names: [string, string, string] = ["Alice", "Bob", "Charlie"];
型エイリアスを使用した例
type Point3D = [number, number, number];
let point: Point3D = [1, 2, 3];
活用例
- 関数の引数や戻り値の型指定
- データ構造の定義
- ジオメトリやベクトルの表現
TypeScriptにおける固定長配列の代替方法
TypeScriptでは、固定長配列の代わりに、以下のような方法を使用することもできます。
Readonly Tuple
- 構文
let readonlyTuple: readonly [type, type, ...] = [value, value, ...];
- 特徴
要素の読み取りのみが可能で、書き込みはできません。
Array.lengthプロパティ
- コード例
let fixedLengthArray: number[] = new Array(5); // 5要素の配列を初期化 fixedLengthArray[0] = 10; fixedLengthArray[1] = 20; // fixedLengthArray[5] = 30; // エラー: インデックスが範囲外
- 特徴
配列の要素数を取得し、その値を使用して固定長配列のような挙動を実現できます。
Custom Type
- コード例
type FixedLengthArray<T, N extends number> = T[N]; let fixedLengthNumbers: FixedLengthArray<number, 3> = [1, 2, 3];
Libraryの使用
- 例
Immutable.jsやRamdaなどのライブラリが挙げられます。 - 特徴
既存のライブラリを使用して、固定長配列のような機能を提供することができます。
それぞれの利点と欠点
- Libraryの使用
豊富な機能を提供するライブラリを使用できますが、依存関係が増える場合があります。 - Custom Type
柔軟性が高く、任意の条件を満たす固定長配列を作成できますが、実装が複雑になることがあります。 - Array.lengthプロパティ
シンプルで使いやすいですが、型チェックが厳密でない場合があります。 - Readonly Tuple
型の安全性と読み取り専用性を確保できますが、書き込みができないため、柔軟性に欠ける場合があります。
typescript types fixed-length-array