Async/Await のアンチパターン

2024-10-22

「JavaScript、Node.js、非同期」における「new Promise() コンストラクタ内で async/await を使うのはアンチパターンか?」の解説

日本語解説

JavaScriptの非同期処理において、new Promise() コンストラクタ内で async/await を使用する手法は、一般的にアンチパターンとされています。その理由を以下に説明します。

アンチパターンである理由

  1. パフォーマンス低下
    async/await は、非同期処理を同期的なコードのように扱える便利な構文ですが、その内部ではジェネレーター関数やマイクロタスクキューを使用しています。これにより、特に小さな処理の場合には、パフォーマンスが低下する可能性があります。
  2. 可読性低下
    new Promise() コンストラクタ内で async/await を使うと、コードの構造が複雑になり、可読性が低下する可能性があります。特に、複数の async/await がネストされている場合、理解が難しくなることがあります。
  3. エラー処理の難しさ
    async/await を使った非同期処理では、エラー処理が比較的シンプルになります。しかし、new Promise() コンストラクタ内で async/await を使う場合、エラー処理のロジックが複雑になることがあります。

代替手法

new Promise() コンストラクタ内で async/await を使う代わりに、以下のような方法が推奨されます。

  • Promise.race() を使う
    const promise = Promise.race([fetchData(), fetchTimeout()]);
    
  • Promise.all() を使う
    const promises = [fetchData(), fetchOtherData()];
    const results = Promise.all(promises);
    
  • 直接 Promise.resolve() を使う
    const promise = Promise.resolve(fetchData());
    



「new Promise() コンストラクタ内で async/await を使う」のアンチパターン例

JavaScript

// アンチパターン
function fetchData() {
  return new Promise(async (resolve, reject) => {
    try {
      const response = await fetch('https://api.example.com/data');
      const data = await response.json();
      resolve(data);
    } catch (error) {
      reject(error);
    }
  });
}

解説

このコードは、new Promise() コンストラクタ内で async/await を使用しています。これはアンチパターンです。代わりに、以下のように直接 Promise.resolve() を使う方が効率的で可読性が高いです。

// 良い例
function fetchData() {
  return fetch('https://api.example.com/data')
    .then(response => response.json())
    .catch(error => {
      throw error; // エラーを再スロー
    });
}

Async/Await の他のアンチパターン

非同期処理の入れ子

async function fetchData() {
  const data1 = await fetch('https://api.example.com/data1');
  const data2 = await fetch('https://api.example.com/data2');
  const result = await processData(data1, data2);
  return result;
}

このコードは、複数の async/await が入れ子になっています。これにより、コードが複雑になり、理解が難しくなります。代わりに、Promise.all() を使って並列処理を行う方が効率的で可読性が高いです。

async function fetchData() {
  const [data1, data2] = await Promise.all([
    fetch('https://api.example.com/data1'),
    fetch('https://api.example.com/data2'),
  ]);
  const result = await processData(data1, data2);
  return result;
}

エラー処理の誤り

async function fetchData() {
  try {
    const response = await fetch('https://api.example.com/data');
    const data = await response.json();
    return data;
  } catch (error) {
    console.error(err   or);
    return null; //    エラーを無視
  }
}

このコードは、エラーが発生した場合に null を返しています。これは、エラーを適切に処理していないため、問題が発生する可能性があります。代わりに、エラーを再スローするか、エラーを適切に処理する必要があります。

async function fetchData() {
  try {
    const response = await fetch('https://api.example.com/data');
    const data = await response.json();
    return data;
  } catch (err   or) {
    throw error; // エラーを再スロー
  }
}



直接 Promise.resolve() を使う:

function fetchData() {
  return Promise.resolve(fetch('https://api.example.com/data')
    .then(response => response.json())
    .catch(error => {
      throw error; // エラーを再スロー
    }));
}

Promise.all() を使う:

async function fetchData() {
  const [data1, data2] = await Promise.all([
    fetch('https://api.example.com/data1'),
    fetch('https://api.example.com/data2'),
  ]);
  const result = await processData(data1, data2);
  return result;
}
function fetchData() {
  return Promise.race([
    fetch('https://api.example.com/data'),
    new Promise(resolve => setTimeout(() => resolve('timeout'), 5000)) // タイムアウト処理
  ]);
}
  • async/await のチェーンを分割する
    async function fetchData() {
      const data1 = await fetch('https://api.example.com/data1');
      const data2Promise = fetch('https://api.example.com/data2');
      const data2 = await data2Promise;
      const result = await processData(data1, data2);
      return result;
    }
    
  • Promise.all() を使う
    上記の例を参照。
  • エラーを適切に処理する
    async function fetchData() {
      try {
        const response = await fetch('https://api.example.com/data');
        const data = await response.json();
        return data;
      } catch (err   or) {
        // エラーをログに記録する
        console.error('Error:', error);
        // デフォルト値を返す
        return { message: 'Error occurred' };
      }
    }
    
  • エラーを再スローする
    上記の例を参照。

javascript node.js asynchronous



テキストエリア自動サイズ調整 (Prototype.js)

Prototype. js を使用してテキストエリアのサイズを自動調整する方法について説明します。Prototype. js を読み込みます。window. onload イベントを使用して、ページの読み込み後にスクリプトを実行します。$('myTextarea') でテキストエリアの要素を取得します。...


JavaScript数値検証 IsNumeric() 解説

JavaScriptでは、入力された値が数値であるかどうかを検証する際に、isNaN()関数やNumber. isInteger()関数などを利用することが一般的です。しかし、これらの関数では小数点を含む数値を適切に検出できない場合があります。そこで、小数点を含む数値も正しく検証するために、IsNumeric()関数を実装することが有効です。...


jQueryによるHTMLエスケープ解説

JavaScriptやjQueryでHTMLページに動的にコンテンツを追加する際、HTMLの特殊文字(<, >, &, など)をそのまま使用すると、意図しないHTML要素が生成される可能性があります。これを防ぐために、HTML文字列をエスケープする必要があります。...


JavaScriptフレームワーク:React vs Vue.js

JavaScriptは、Webページに動的な機能を追加するために使用されるプログラミング言語です。一方、jQueryはJavaScriptライブラリであり、JavaScriptでよく行う操作を簡略化するためのツールを提供します。jQueryを学ぶ場所...


JavaScriptオブジェクトプロパティの未定義検出方法

JavaScriptでは、オブジェクトのプロパティが定義されていない場合、そのプロパティへのアクセスはundefinedを返します。この現象を検出して適切な処理を行うことが重要です。最も単純な方法は、プロパティの値を直接undefinedと比較することです。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



JavaScript、HTML、CSSでWebフォントを検出する方法

CSS font-family プロパティを使用するCSS font-family プロパティは、要素に適用されるフォントファミリーを指定するために使用されます。このプロパティを使用して、Webページで使用されているフォントのリストを取得できます。


ポップアップブロック検知とJavaScript

ポップアップブロックを検知する目的ポップアップブロックはユーザーのプライバシーやセキュリティを保護するためにブラウザに組み込まれている機能です。そのため、ポップアップブロックが有効になっている場合、ポップアップを表示することができません。この状況を検知し、適切な対策を講じるために、JavaScriptを使用することができます。


HTML要素の背景色をJavaScriptでCSSプロパティを使用して設定する方法

JavaScriptを使用すると、CSSプロパティを動的に変更して、HTML要素の背景色を制御できます。この方法により、ユーザーの入力やページの状況に応じて、背景色をカスタマイズすることができます。HTML要素の参照を取得HTML要素の参照を取得


JavaScript オブジェクトの長さについて

JavaScriptにおけるオブジェクトは、プロパティとメソッドを持つデータ構造です。プロパティはデータの値を保持し、メソッドはオブジェクトに対して実行できる関数です。JavaScriptの標準的なオブジェクトには、一般的に「長さ」という概念はありません。これは、配列のようなインデックスベースのデータ構造ではないためです。


JavaScriptグラフ可視化ライブラリ解説

JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。その中で、グラフの可視化を行うためのライブラリが数多く存在します。これらのライブラリは、データ構造やアルゴリズムを視覚的に表現することで、理解を深める助けとなります。