Angularで非同期処理をマスター:Observable、HTTP、Async、Promises、RxJSを使いこなす
AngularでObservable/HTTP/Async呼び出しのレスポンスを返す方法
Angularで非同期処理を行う場合、Observable、HTTP、Asyncなどの機能がよく使用されます。これらの機能を組み合わせることで、サーバーからデータを取得し、アプリケーションで処理することができます。
Observable
Observableは、非同期的にデータストリームを発行するオブジェクトです。これは、サーバーからのデータの読み取りや、ユーザー入力の監視など、時間をかけて発生するイベントを処理するのに役立ちます。
Observableには、subscribe()メソッドと呼ばれるメソッドがあります。このメソッドは、Observableから発行されるデータを購読する関数を受け取ります。購読関数は、Observableから発行されるたびに呼び出されます。
HTTP
HTTPは、クライアントとサーバー間でデータをやり取りするためのプロトコルです。Angularには、HTTPリクエストを送信し、レスポンスを取得するためのHTTPクライアントサービスが用意されています。
HTTPクライアントサービスを使用して、サーバーにリクエストを送信するには、get()、post()、put()、delete()などのメソッドを使用します。これらのメソッドは、Observableを返すため、subscribe()メソッドを使用して購読することができます。
Async
Asyncは、非同期処理を装飾するための構文です。Asyncを使用すると、非同期処理を同期処理のように記述することができます。
Asyncを使用するには、asyncキーワードを関数に宣言します。Async関数の中で、awaitキーワードを使用して、非同期処理の完了を待機することができます。
レスポンスを返す
Observable/HTTP/Async呼び出しのレスポンスを返すには、subscribe()メソッドの中で、レスポンスデータを処理し、必要な値を返す必要があります。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {
data: any;
constructor(private http: HttpClient) { }
ngOnInit() {
this.http.get('https://jsonplaceholder.typicode.com/posts/1')
.subscribe(response => {
this.data = response;
});
}
}
この例では、http.get()
メソッドを使用して、https://jsonplaceholder.typicode.com/posts/1
エンドポイントにリクエストを送信しています。リクエストが完了すると、subscribe()メソッドが呼び出され、レスポンスデータがthis.data
変数に格納されます。
Observable、HTTP、Asyncは、Angularで非同期処理を行うための強力なツールです。これらの機能を組み合わせることで、サーバーからデータを取得し、アプリケーションで処理することができます。
ユーザー入力に基づいてAPIからデータを取得する
この例では、ユーザーが名前を入力したときに、その名前を含むAPIを呼び出し、結果を画面に表示します。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {
name: string = '';
userData: any;
constructor(private http: HttpClient) { }
ngOnInit() { }
searchUser() {
if (this.name) {
this.http.get(`https://api.example.com/users/${this.name}`)
.subscribe(response => {
this.userData = response;
});
}
}
}
このコードでは、以下の処理が行われます。
name
変数にユーザーが入力した名前を格納します。searchUser()
メソッドが呼び出されると、http.get()
メソッドを使用して、https://api.example.com/users/${this.name}
エンドポイントにリクエストを送信します。- リクエストが完了すると、subscribe()メソッドが呼び出され、レスポンスデータが
this.userData
変数に格納されます。 this.userData
変数は、HTMLテンプレートで参照され、画面に表示されます。
フォームデータを送信してAPIを呼び出す
この例では、フォームに入力されたデータを送信して、APIを呼び出し、結果を画面に表示します。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {
userData: any;
constructor(private http: HttpClient) { }
ngOnInit() { }
submitForm(data: any) {
this.http.post('https://api.example.com/users', data)
.subscribe(response => {
this.userData = response;
});
}
}
submitForm()
メソッドが呼び出されると、フォームに入力されたデータがdata
変数に格納されます。http.post()
メソッドを使用して、https://api.example.com/users
エンドポイントにPOSTリクエストを送信します。
タイマーを使用して定期的にAPIを呼び出す
この例では、タイマーを使用して定期的にAPIを呼び出し、結果を画面に表示します。
import { Component, OnInit, OnDestroy } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
import { interval, Subscription } from 'rxjs';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit, OnDestroy {
data: any;
subscription: Subscription;
constructor(private http: HttpClient) { }
ngOnInit() {
this.subscription = interval(10000)
.pipe(
switchMap(() => this.http.get('https://api.example.com/data'))
)
.subscribe(response => {
this.data = response;
});
}
ngOnDestroy() {
this.subscription.unsubscribe();
}
}
interval()
オペレーターを使用して、10秒ごとにObservableを発行します。switchMap()
オペレーターを使用して、Observableが発行する値ごとにhttp.get()
メソッドを呼び出し、APIを呼び出します。
Promises
Promisesは、非同期処理の結果を扱うもう1つの方法です。Promiseは、非同期処理が完了したときに値を返すオブジェクトです。
Promisesを使用するには、new Promise()
コンストラクターを使用してPromiseオブジェクトを作成します。このコンストラクターには、2つの引数を受け取ります。
resolve
関数:非同期処理が完了したときに呼び出される関数です。この関数には、非同期処理の結果が渡されます。
Promiseオブジェクトには、then()
メソッドとcatch()
メソッドがあります。
catch()
メソッド:Promiseが失敗したときに呼び出される関数を指定します。この関数には、エラーオブジェクトが渡されます。
以下は、Promisesを使用して非同期処理を行う例です。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {
data: any;
ngOnInit() {
new Promise((resolve, reject) => {
setTimeout(() => {
resolve({
name: 'John Doe',
age: 30
});
}, 1000);
})
.then(response => {
this.data = response;
})
.catch(error => {
console.error(error);
});
}
}
ObservablesとRxJS
RxJSは、Reactive Programmingを実装するためのライブラリです。Reactive Programmingは、非同期処理をイベントストリームとして処理するパラダイムです。
RxJSには、Observable、Subject、BehaviorSubjectなどのクラスが含まれています。これらのクラスを使用して、非同期処理を管理することができます。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Observable, of } from 'rxjs';
@Component({
selector: 'app-root',
templateUrl: './app.component.html',
styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {
data: any;
ngOnInit() {
const dataObservable: Observable<any> = of({
name: 'John Doe',
age: 30
});
dataObservable.subscribe(response => {
this.data = response;
});
}
}
非同期パイプ
Angularには、非同期処理の結果をテンプレートに表示するための非同期パイプが用意されています。
非同期パイプを使用するには、async
パイプまたはdelay
パイプを使用します。
delay
パイプ:指定された時間後に値をテンプレートに表示します。async
パイプ:Observableの値をテンプレートに表示します。
以下は、非同期パイプを使用して非同期処理の結果をテンプレートに表示する例です。
<p>名前:{{ data?.name | async }}</p>
<p>年齢:{{ data?.age | async }}</p>
javascript angular asynchronous