Angularで非同期処理をマスター:Observable、HTTP、Async、Promises、RxJSを使いこなす

2024-05-06

AngularでObservable/HTTP/Async呼び出しのレスポンスを返す方法

Angularで非同期処理を行う場合、Observable、HTTP、Asyncなどの機能がよく使用されます。これらの機能を組み合わせることで、サーバーからデータを取得し、アプリケーションで処理することができます。

Observableは、非同期的にデータストリームを発行するオブジェクトです。これは、サーバーからのデータの読み取りや、ユーザー入力の監視など、時間をかけて発生するイベントを処理するのに役立ちます。

Observableには、subscribe()メソッドと呼ばれるメソッドがあります。このメソッドは、Observableから発行されるデータを購読する関数を受け取ります。購読関数は、Observableから発行されるたびに呼び出されます。

HTTPは、クライアントとサーバー間でデータをやり取りするためのプロトコルです。Angularには、HTTPリクエストを送信し、レスポンスを取得するためのHTTPクライアントサービスが用意されています。

HTTPクライアントサービスを使用して、サーバーにリクエストを送信するには、get()、post()、put()、delete()などのメソッドを使用します。これらのメソッドは、Observableを返すため、subscribe()メソッドを使用して購読することができます。

Asyncは、非同期処理を装飾するための構文です。Asyncを使用すると、非同期処理を同期処理のように記述することができます。

Asyncを使用するには、asyncキーワードを関数に宣言します。Async関数の中で、awaitキーワードを使用して、非同期処理の完了を待機することができます。

レスポンスを返す

Observable/HTTP/Async呼び出しのレスポンスを返すには、subscribe()メソッドの中で、レスポンスデータを処理し、必要な値を返す必要があります。

以下は、Observable/HTTP/Async呼び出しのレスポンスを返す例です。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  data: any;

  constructor(private http: HttpClient) { }

  ngOnInit() {
    this.http.get('https://jsonplaceholder.typicode.com/posts/1')
      .subscribe(response => {
        this.data = response;
      });
  }
}

この例では、http.get()メソッドを使用して、https://jsonplaceholder.typicode.com/posts/1エンドポイントにリクエストを送信しています。リクエストが完了すると、subscribe()メソッドが呼び出され、レスポンスデータがthis.data変数に格納されます。

Observable、HTTP、Asyncは、Angularで非同期処理を行うための強力なツールです。これらの機能を組み合わせることで、サーバーからデータを取得し、アプリケーションで処理することができます。




ユーザー入力に基づいてAPIからデータを取得する

この例では、ユーザーが名前を入力したときに、その名前を含むAPIを呼び出し、結果を画面に表示します。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  name: string = '';
  userData: any;

  constructor(private http: HttpClient) { }

  ngOnInit() { }

  searchUser() {
    if (this.name) {
      this.http.get(`https://api.example.com/users/${this.name}`)
        .subscribe(response => {
          this.userData = response;
        });
    }
  }
}

このコードでは、以下の処理が行われます。

  1. name変数にユーザーが入力した名前を格納します。
  2. searchUser()メソッドが呼び出されると、http.get()メソッドを使用して、https://api.example.com/users/${this.name}エンドポイントにリクエストを送信します。
  3. リクエストが完了すると、subscribe()メソッドが呼び出され、レスポンスデータがthis.userData変数に格納されます。
  4. this.userData変数は、HTMLテンプレートで参照され、画面に表示されます。

フォームデータを送信してAPIを呼び出す

この例では、フォームに入力されたデータを送信して、APIを呼び出し、結果を画面に表示します。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  userData: any;

  constructor(private http: HttpClient) { }

  ngOnInit() { }

  submitForm(data: any) {
    this.http.post('https://api.example.com/users', data)
      .subscribe(response => {
        this.userData = response;
      });
  }
}
  1. submitForm()メソッドが呼び出されると、フォームに入力されたデータがdata変数に格納されます。
  2. http.post()メソッドを使用して、https://api.example.com/usersエンドポイントにPOSTリクエストを送信します。

タイマーを使用して定期的にAPIを呼び出す

import { Component, OnInit, OnDestroy } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';
import { interval, Subscription } from 'rxjs';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit, OnDestroy {

  data: any;
  subscription: Subscription;

  constructor(private http: HttpClient) { }

  ngOnInit() {
    this.subscription = interval(10000)
      .pipe(
        switchMap(() => this.http.get('https://api.example.com/data'))
      )
      .subscribe(response => {
        this.data = response;
      });
  }

  ngOnDestroy() {
    this.subscription.unsubscribe();
  }
}
  1. interval()オペレーターを使用して、10秒ごとにObservableを発行します。
  2. switchMap()オペレーターを使用して、Observableが発行する値ごとにhttp.get()メソッドを呼び出し、APIを呼び出します。



Angularで非同期処理を行うその他の方法

Observable、HTTP、Async以外にも、Angularで非同期処理を行う方法はいくつかあります。以下に、いくつかの例をご紹介します。

Promisesは、非同期処理の結果を扱うもう1つの方法です。Promiseは、非同期処理が完了したときに値を返すオブジェクトです。

Promisesを使用するには、new Promise()コンストラクターを使用してPromiseオブジェクトを作成します。このコンストラクターには、2つの引数を受け取ります。

  1. resolve関数:非同期処理が完了したときに呼び出される関数です。この関数には、非同期処理の結果が渡されます。

Promiseオブジェクトには、then()メソッドとcatch()メソッドがあります。

  • then()メソッド:Promiseが完了したときに呼び出される関数を指定します。この関数には、Promiseの結果が渡されます。

以下は、Promisesを使用して非同期処理を行う例です。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  data: any;

  ngOnInit() {
    new Promise((resolve, reject) => {
      setTimeout(() => {
        resolve({
          name: 'John Doe',
          age: 30
        });
      }, 1000);
    })
      .then(response => {
        this.data = response;
      })
      .catch(error => {
        console.error(error);
      });
  }
}

ObservablesとRxJS

RxJSは、Reactive Programmingを実装するためのライブラリです。Reactive Programmingは、非同期処理をイベントストリームとして処理するパラダイムです。

RxJSには、Observable、Subject、BehaviorSubjectなどのクラスが含まれています。これらのクラスを使用して、非同期処理を管理することができます。

import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Observable, of } from 'rxjs';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css']
})
export class AppComponent implements OnInit {

  data: any;

  ngOnInit() {
    const dataObservable: Observable<any> = of({
      name: 'John Doe',
      age: 30
    });

    dataObservable.subscribe(response => {
      this.data = response;
    });
  }
}

非同期パイプ

Angularには、非同期処理の結果をテンプレートに表示するための非同期パイプが用意されています。

非同期パイプを使用するには、asyncパイプまたはdelayパイプを使用します。

  • asyncパイプ:Observableの値をテンプレートに表示します。
  • delayパイプ:指定された時間後に値をテンプレートに表示します。

以下は、非同期パイプを使用して非同期処理の結果をテンプレートに表示する例です。

<p>名前:{{ data?.name | async }}</p>
<p>年齢:{{ data?.age | async }}</p>

Angularで非同期処理を行う方法はいくつかあります。それぞれの方法には、それぞれ長所と短所があります。状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。


javascript angular asynchronous


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