Angular で ngOnChanges が ngOnInit より先に呼ばれるのを防ぐ方法

2024-06-17

Angular における ngOnChanges が ngOnInit より先に呼ばれる問題と解決策

この問題を解決するためのいくつかの方法を以下に説明します。

ngOnChanges フック内で ngOnInit を呼び出すことで、ngOnInit が常に ngOnChanges の後に実行されるようになります。

ngOnChanges(changes: SimpleChanges) {
  super.ngOnChanges(changes);

  // ngOnChanges で必要な処理を実行

  // ngOnInit を呼び出す
  this.ngOnInit();
}

この方法は、ngOnChanges 内で ngOnInit に依存する処理がある場合に有効です。

Input プロパティに初期値を設定することで、ngOnChanges が最初に呼び出されるのを防ぐことができます。

@Input() inputProperty: string = '';

ngOnInit() {
  // ngOnInit で必要な処理を実行
}

この方法は、Input プロパティが常に変更されるわけではない場合に有効です。

ngDoCheck フックは、コンポーネントのプロパティが変更されたかどうかを確認するために使用できます。ngDoCheck 内で ngOnChanges を手動で呼び出すことで、ngOnInit が常に ngOnChanges の後に実行されるようになります。

ngDoCheck() {
  // プロパティが変更されたかどうかを確認
  const hasChanges = this.changeDetectorRef.detectChanges();

  // 変更があった場合は ngOnChanges を呼び出す
  if (hasChanges) {
    this.ngOnChanges(this.changeDetectorRef.getChangedProperties());
  }
}

この方法は、Input プロパティ以外にもコンポーネントのプロパティが変更される可能性がある場合に有効です。

OnPush 戦略は、コンポーネントのプロパティが明示的に変更されない限り、コンポーネントの変更検出を無効にするものです。これにより、ngOnChanges が不要なタイミングで呼ばれるのを防ぐことができます。

@Component({
  changeDetection: ChangeDetectionStrategy.OnPush,
})
export class MyComponent {
  // ...
}

OnPush 戦略は、コンポーネントのプロパティが頻繁に変更されない場合に有効です。

注意事項

これらの解決策を使用する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • ngOnChanges 内で ngOnInit を呼び出す場合、ngOnInit 内で ngOnChanges を呼び出してはいけません。これにより、無限ループが発生する可能性があります。
  • Input プロパティに初期値を設定する場合、初期値が常に適切な値であることを確認する必要があります。
  • ngDoCheck フックを使用する場合、ngDoCheck 内で不要な処理を実行しないようにする必要があります。
  • OnPush 戦略を使用する場合、コンポーネントのプロパティが明示的に変更されない限り、コンポーネントのビューが更新されないことに注意する必要があります。



    ngOnChanges 内で ngOnInit を呼び出す

    import { Component, Input } from '@angular/core';
    
    @Component({
      selector: 'my-component',
      template: '<p>Input property: {{ inputProperty }}</p>',
    })
    export class MyComponent {
      @Input() inputProperty: string;
    
      ngOnChanges(changes: SimpleChanges) {
        super.ngOnChanges(changes);
    
        // ngOnChanges で必要な処理を実行
    
        // ngOnInit を呼び出す
        this.ngOnInit();
      }
    
      ngOnInit() {
        // ngOnInit で必要な処理を実行
        console.log('ngOnInit called');
      }
    }
    

    このコードでは、MyComponent コンポーネントに inputProperty という Input プロパティがあります。ngOnChanges フック内で ngOnInit を呼び出すことで、ngOnInit が常に ngOnChanges の後に実行されるようになります。

    Input プロパティに初期値を設定する

    import { Component, Input } from '@angular/core';
    
    @Component({
      selector: 'my-component',
      template: '<p>Input property: {{ inputProperty }}</p>',
    })
    export class MyComponent {
      @Input() inputProperty: string = '';
    
      ngOnInit() {
        // ngOnInit で必要な処理を実行
        console.log('ngOnInit called');
      }
    }
    

    このコードでは、MyComponent コンポーネントの inputProperty プロパティに初期値として空文字を設定しています。これにより、ngOnChanges が最初に呼び出されるのを防ぐことができます。

    ngDoCheck フックを使用する

    import { Component, Input, ChangeDetectorRef } from '@angular/core';
    
    @Component({
      selector: 'my-component',
      template: '<p>Input property: {{ inputProperty }}</p>',
    })
    export class MyComponent {
      @Input() inputProperty: string;
    
      constructor(private changeDetectorRef: ChangeDetectorRef) {}
    
      ngDoCheck() {
        // プロパティが変更されたかどうかを確認
        const hasChanges = this.changeDetectorRef.detectChanges();
    
        // 変更があった場合は ngOnChanges を呼び出す
        if (hasChanges) {
          this.ngOnChanges(this.changeDetectorRef.getChangedProperties());
        }
      }
    
      ngOnChanges(changes: SimpleChanges) {
        // ngOnChanges で必要な処理を実行
        console.log('ngOnChanges called');
      }
    }
    

    OnPush 戦略を使用する

    import { Component, Input, ChangeDetectionStrategy } from '@angular/core';
    
    @Component({
      selector: 'my-component',
      template: '<p>Input property: {{ inputProperty }}</p>',
      changeDetection: ChangeDetectionStrategy.OnPush,
    })
    export class MyComponent {
      @Input() inputProperty: string;
    
      ngOnInit() {
        // ngOnInit で必要な処理を実行
        console.log('ngOnInit called');
      }
    }
    

    このコードでは、MyComponent コンポーネントの changeDetection プロパティを OnPush に設定しています。これにより、コンポーネントのプロパティが明示的に変更されない限り、コンポーネントの変更検出が無効になります。

    これらのサンプルコードは、あくまでも例であり、具体的な状況に合わせて変更する必要があります。




    Angular における ngOnChanges が ngOnInit より先に呼ばれる問題のその他の解決策

    コンポーネントの構造を調整する

    場合によっては、コンポーネントの構造を調整することで、ngOnChangesngOnInit より先に呼ばれる問題を回避できる場合があります。具体的には、以下の方法が考えられます。

    • 親コンポーネントで子コンポーネントのプロパティを設定してから、子コンポーネントを初期化する。
    • 子コンポーネントで Input プロパティのデフォルト値を設定する。
    • コンポーネントを複数の小さなコンポーネントに分割し、Input プロパティのデータフローを明確にする。

    第三者ライブラリを使用する

    ngOnChangesngOnInit より先に呼ばれる問題を解決するのに役立つ、いくつかの第三者ライブラリがあります。以下に、その例をいくつか紹介します。

      これらのライブラリは、それぞれ異なる方法で問題を解決します。具体的な状況に合わせて、適切なライブラリを選択する必要があります。

      Issue を報告する

      問題が根本的な原因によるものである場合は、Angular チームに Issue を報告することを検討してください。Angular Issue Tracker で、既知の問題として報告されていないかを確認し、新しい Issue を報告することができます。

      • コンポーネントの構造を調整する場合、コンポーネントのコードが複雑になり、保守が難しくなる可能性があります。
      • 第三者ライブラリを使用する場合、ライブラリのドキュメントをよく読み、使用方法を理解する必要があります。
      • Issue を報告する場合、問題を明確に説明し、再現手順を提供する必要があります。

      ngOnChangesngOnInit より先に呼ばれる問題は、いくつかの方法で解決できます。具体的な状況に合わせて、最適な解決策を選択することが重要です。


      angular


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