Angularエラー解説: `ExpressionChangedAfterItHasBeenCheckedError`

2024-09-14

AngularにおけるExpressionChangedAfterItHasBeenCheckedErrorの解説

ExpressionChangedAfterItHasBeenCheckedErrorは、Angularのテンプレートレンダリングのライフサイクルにおけるエラーです。このエラーは、Angularがテンプレートをチェックし、レンダリングした後、テンプレート内の式が変更されたことを検出した場合に発生します。

発生原因

このエラーの主な原因は、以下のような状況です:

  1. 非同期操作後のモデル更新
  2. 直接DOM操作
  3. ChangeDetectorRef.detectChanges()の誤用
    • ChangeDetectorRef.detectChanges()を適切に使用しないと、変更検出がトリガーされ、このエラーが発生することがあります。

解決方法

このエラーを解決するには、以下の方法を使用できます:

  1. asyncパイプ
  2. markForCheck()
  3. OnPush変更検出

import { Component, OnInit, ChangeDetectorRef } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <div *ngIf="data">
      {{ data.value }}
    </div>
  `,
})
export class MyComponent implements OnInit {
  data: any;

  constructor(private changeDetectorRef: ChangeDetectorRef) {}

  ngOnInit() {
    // 非同期操作
    fetch('https://api.example.com/data')
      .then(response => response.json())
      .then(data => {
        this.data = data;
        // ここで`markForCheck()`を使用する
        this.changeDetectorRef.markForCheck();
      });
  }
}

この例では、fetchを使用して非同期でデータを取得し、dataプロパティに設定しています。その後、markForCheck()を使用して変更検出をトリガーし、テンプレートを更新しています。




asyncパイプを使用した例

import { Component, OnInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <div *ngIf="data$ | async as data">
      {{ data.value }}
    </div>
  `,
})
export class MyComponent implements OnInit {
  data$: Observable<any>;

  constructor() {}

  ngOnInit() {
    // 非同期操作
    this.data$ = fetch('https://api.example.com/data')
      .then(response => response.json())
      .then(data => of(data));
  }
}

markForCheck()を使用した例

import { Component, OnInit, ChangeDetectorRef } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <div *ngIf="data">
      {{ data.value }}
    </div>
  `,
})
export class MyComponent implements OnInit {
  data: any;

  constructor(private changeDetectorRef: ChangeDetectorRef) {}

  ngOnInit() {
    // 非同期操作
    fetch('https://api.example.com/data')
      .then(response => response.json())
      .then(data => {
        this.data = data;
        // ここで`markForCheck()`を使用する
        this.changeDetectorRef.markForCheck();
      });
  }
}

OnPush変更検出を使用した例

import { Component, ChangeDetectionStrategy, Input } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <div *ngIf="data">
      {{ data.value }}
    </div>
  `,
  changeDetection: ChangeDetectionStrategy.OnPush,
})
export class MyComponent {
  @Input() data: any;
}



代替手法

ngIfとngForの条件式を直接使用

<div *ngIf="isLoading">
  Loading...
</div>
<div *ngIf="!isLoading">
  {{ data.value }}
</div>

この方法では、ngIfの条件式で直接データの有無をチェックし、それに応じてテンプレートをレンダリングします。

ngSwitchを使用

<div [ngSwitch]="status">
  <template ngSwitchCase="loading">Loading...</template>
  <template ngSwitchCase="success">{{ data.value }}</template>
  <template ngSwitchDefault>Error</template>
</div>

この方法では、ngSwitchを使用して複数の条件に基づいてテンプレートをレンダリングします。

カスタムパイプを作成

import { Pipe, PipeTransform } from '@angular/core';

@Pipe({
  name: 'asyncValue'
})
export class AsyncValuePipe implements PipeTransform {
  transform(value: Observable<any>): any {
    if (!value) {
      return null;
    }

    const subscription = value.subscribe(result => {
      // ここでデータ処理
      subscription.unsubscribe();
    });

    return null; // 暫定的な値を返す
  }
}

この方法では、カスタムパイプを使用して非同期操作の結果を処理し、テンプレートに表示します。


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