Reactのrefの挙動を理解しよう!componentDidMountとrefコールバックの関係

2024-06-23

React における componentDidMount と ref コールバックの呼び出し順序

React では、ref コールバックは常に componentDidMount または componentDidUpdate より前に呼び出されます。これは、コンポーネントのマウントまたは更新時に DOM 要素へのアクセスが必要な場合に、ref を安全に使用できることを保証します。

詳細

  • ref コールバック は、コンポーネントがマウントされるときに React によって呼び出される関数です。このコールバックには、DOM 要素への参照が渡されます。
  • componentDidMount は、コンポーネントが DOM にマウントされた後に呼び出されるライフサイクルメソッドです。このメソッドは、データのフェッチ、イベントリスナーの登録、その他の初期化タスクに使用できます。

class MyComponent extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);
    this.myRef = null;
  }

  componentDidMount() {
    console.log('componentDidMount called');
    console.log('this.myRef:', this.myRef); // null
  }

  render() {
    return (
      <div ref={(el) => this.myRef = el}>
        <h1>My Component</h1>
      </div>
    );
  }
}

この例では、ref 属性を使用して MyComponent コンポーネントの DOM 要素への参照を取得しています。ref コールバックは、コンポーネントがマウントされるときに呼び出され、this.myRef 変数に DOM 要素への参照を格納します。

componentDidMount メソッドは、ref コールバックの後に呼び出されます。このため、this.myRef 変数はまだ null になっています。

ref コールバックを使用する利点

  • DOM 要素への直接アクセスが可能
  • コンポーネントのマウントまたは更新時にのみ実行される
  • ライフサイクルメソッドよりも前に呼び出される
  • setState を使用して ref コールバック内で ref を更新しないこと。これは非同期であり、componentDidMount が先に実行される可能性があります。
  • 条件付きレンダリングを使用している場合は、レンダリングされない要素には ref が設定されないことに注意する必要があります。

ref コールバックは、React コンポーネントの DOM 要素へのアクセスが必要な場合に役立つ強力なツールです。componentDidMount または componentDidUpdate より前に呼び出されるため、コンポーネントのマウントまたは更新時にのみ実行する必要があるタスクに適しています。




    サンプルコード:componentDidMount で ref を使用して DOM 要素の値を取得する

    class MyComponent extends React.Component {
      constructor(props) {
        super(props);
        this.myInputRef = null;
      }
    
      componentDidMount() {
        console.log('componentDidMount called');
        console.log('this.myInputRef.value:', this.myInputRef.value); // 入力値を出力
      }
    
      render() {
        return (
          <div>
            <input type="text" ref={(el) => this.myInputRef = el} />
            <button onClick={() => console.log('ボタンがクリックされました')}>送信</button>
          </div>
        );
      }
    }
    

    このコードでは、次のことが行われます。

    1. MyComponent コンポーネントが作成されます。
    2. コンストラクタで、myInputRef 変数が null に初期化されます。
    3. componentDidMount メソッドでは、this.myInputRef.value を使用して入力フィールドの現在の値がコンソールに出力されます。
    4. render メソッドでは、入力フィールドとボタンを含む div 要素が返されます。
    5. 入力フィールドには ref 属性が設定されており、this.myInputRef 変数に DOM 要素への参照を格納します。

    この例では、componentDidMount メソッド内で ref を使用して入力フィールドの値を取得しています。これは、コンポーネントがマウントされた直後にユーザーが入力した値を取得する場合に役立ちます。

    補足

    • この例では、ボタンをクリックしたときに何もしませんが、onClick ハンドラーを使用して入力フィールドの値を処理したり、その他の操作を実行したりできます。
    • ref を使用して DOM 要素を操作する場合は、パフォーマンスとアクセシビリティを考慮することが重要です。詳細については、React のドキュメントを参照してください。



      React で componentDidMount 以外に ref を取得する方法

      useRef フックは、関数コンポーネントで ref を使用する最も一般的な方法です。このフックは、React 16.8 で導入されました。

      function MyComponent() {
        const myRef = useRef(null);
      
        useEffect(() => {
          console.log('myRef.current:', myRef.current); // DOM 要素を出力
        }, []);
      
        return (
          <div ref={myRef}>
            <h1>My Component</h1>
          </div>
        );
      }
      
      1. useRef フックを使用して、myRef という名前の ref 変数が作成されます。
      2. useEffect フックを使用して、myRef.current がコンソールに出力されます。これは、コンポーネントがレンダリングされた後に実行されます。
      3. ref 属性を使用して、myRef 変数に DOM 要素への参照が格納されます。

      利点:

      • 関数コンポーネントで簡単に ref を使用できる
      • シンプルで分かりやすい

      短所:

      • useEffect フックを使用する必要があるため、少し冗長になる可能性がある

      コールバック ref は、React 16.3 で導入された、より高度な ref の使用方法です。

      class MyComponent extends React.Component {
        constructor(props) {
          super(props);
          this.myRef = null;
        }
      
        render() {
          return (
            <div ref={(el) => { this.myRef = el; }}>
              <h1>My Component</h1>
            </div>
          );
        }
      }
      
      1. render メソッドで、ref 属性にコールバック関数を渡されます。この関数は、DOM 要素への参照を this.myRef 変数に格納します。
      • componentDidMount 以外にも ref を取得できる
      • コンポーネントのマウント、更新、アンマウント時に ref を更新できる
      • useRef フックよりも複雑で分かりにくい

      forwardRef は、高階コンポーネントを使用して ref を子コンポーネントに渡すための方法です。

      const MyInput = React.forwardRef((props, ref) => {
        return <input ref={ref} {...props} />;
      });
      
      class MyComponent extends React.Component {
        constructor(props) {
          super(props);
          this.myInputRef = null;
        }
      
        render() {
          return (
            <div>
              <MyInput ref={(el) => this.myInputRef = el} />
              <button onClick={() => console.log('ボタンがクリックされました')}>送信</button>
            </div>
          );
        }
      }
      
      1. MyInput という名前の高階コンポーネントが作成されます。
      2. MyInput コンポーネントは、ref プロップを受け取り、DOM 要素への参照を ref 引数に渡します。
      3. MyComponent コンポーネントで、MyInput コンポーネントに ref 属性を渡して myInputRef 変数に DOM 要素への参照を格納します。
      • 子コンポーネントに ref を渡すことができる
      • forwardRef と高階コンポーネントの概念を理解する必要があるため、最も複雑な方法

      componentDidMount 以外にも、React コンポーネントで ref を取得するにはいくつかの方法があります。どの方法を使用するかは、特定のニーズと好みによって異なります。

      • シンプルで分かりやすい方法が必要な場合は、useRef フックを使用するのがおすすめです。
      • componentDidMount 以外にも ref を取得する必要がある場合は、コールバック ref を使用します。
      • 子コンポーネントに ref を渡す必要がある場合は、forwardRef を使用します。

      javascript reactjs


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