create-react-appでsrcディレクトリ外部からのモジュールをインポートする方法

2024-04-02

create-react-app での src ディレクトリ外部からのインポート制限について

create-react-app は、React アプリケーションを簡単に作成するためのツールです。デフォルト設定では、src ディレクトリ外部からのモジュールのインポートが制限されています。これは、セキュリティと依存関係管理の観点から望ましい設定です。

制限の理由

src ディレクトリ外部からのインポートを制限することで、以下のメリットがあります。

  • セキュリティ: 外部モジュールに脆弱性が含まれている場合、アプリケーション全体が脆弱になる可能性があります。src ディレクトリ外部からのインポートを制限することで、このリスクを軽減できます。
  • 依存関係管理: src ディレクトリ外部からのインポートを制限することで、アプリケーションの依存関係を明確に把握しやすくなります。これは、アプリケーションの保守性と拡張性を向上させるのに役立ちます。

制限の解除

  • tsconfig.json ファイルを編集する

tsconfig.json ファイルに baseUrl プロパティを追加することで、src ディレクトリ外部からのインポートを許可できます。

{
  "compilerOptions": {
    "baseUrl": "."
  }
}
  • --resolve-alias オプションを使用する

webpack コマンドを実行する際に --resolve-alias オプションを使用することで、エイリアスを設定できます。

webpack --resolve-alias="@components=./components"

注意事項

  • セキュリティリスクを十分に理解した上で、解除する必要があります。
  • 依存関係管理が複雑にならないように、適切なモジュール構成を検討する必要があります。

補足

  • 上記は、create-react-app バージョン 5.0.0 以降を対象としています。
  • create-react-app バージョン 4.0.0 以前を使用している場合は、webpack の設定を直接編集する必要があります。



// src/App.js

import React from 'react';
import MyComponent from '../components/MyComponent'; // 相対パスでインポート

// `@components` というエイリアスを設定して、`components` ディレクトリを省略
import OtherComponent from '@components/OtherComponent';

const App = () => {
  return (
    <div>
      <MyComponent />
      <OtherComponent />
    </div>
  );
};

export default App;
{
  "compilerOptions": {
    "baseUrl": "."
  }
}

webpack.config.js ファイル

module.exports = {
  resolve: {
    alias: {
      "@components": "./components"
    }
  }
};

実行コマンド

webpack

出力結果

...
[webpack-cli] Compiled successfully.

...

App.js
  16:12  Error: Cannot find module '@components/OtherComponent'

解説

上記のコードは、src ディレクトリ外部のモジュールをインポートする方法の例です。

  • App.js ファイルでは、MyComponent は相対パスでインポートし、OtherComponent@components というエイリアスを使用してインポートしています。
  • webpack.config.js ファイルでは、resolve.alias プロパティを使用して、@components エイリアスを components ディレクトリに設定しています。

上記のコードはあくまで例であり、実際のプロジェクトでは必要に応じて修正する必要があります。

  • components ディレクトリは、実際のプロジェクトに合わせて変更してください。
  • エイリアスの設定は、プロジェクトの規模や複雑さに応じて検討してください。



create-react-app での src ディレクトリ外部からのインポート制限を解除する方法は、上記以外にもいくつかあります。

webpack-node-externals は、Node.js のコアモジュールと外部ライブラリを自動的に外部化するためのライブラリです。このライブラリを使用すると、src ディレクトリ外部のモジュールをインポートしても、バンドルファイルに含めずに済みます。

インストール

npm install --save-dev webpack-node-externals

設定

const webpack = require('webpack');

module.exports = {
  ...
  externals: [
    webpack-node-externals()
  ],
  ...
};
  • webpack-node-externals は、Node.js のコアモジュールと外部ライブラリのみを外部化できます。
  • カスタムモジュールを外部化したい場合は、webpack.config.js ファイルに個別に設定する必要があります。

module-alias は、モジュールのエイリアスを設定するためのライブラリです。このライブラリを使用すると、src ディレクトリ外部のモジュールをインポートする際に、エイリアスを使用して短い名前でインポートできます。

npm install --save-dev module-alias
const moduleAlias = require('module-alias');

moduleAlias.addAliases({
  '@components': './components'
});

...

const App = () => {
  return (
    <div>
      <MyComponent />
      <OtherComponent />
    </div>
  );
};

export default App;
  • module-alias は、エイリアスの設定のみをサポートしており、外部モジュールの自動外部化は行いません。

Babel の @import プラグインは、CSS ファイルを JavaScript ファイルにインポートするためのプラグインです。このプラグインを使用すると、src ディレクトリ外部の CSS ファイルをインポートできます。

npm install --save-dev babel-plugin-import
.babelrc

{
  "plugins": [
    ["import", { "libraryName": "antd" }]
  ]
}
  • babel-plugin-import は、CSS ファイルのインポートのみをサポートしており、他の種類のモジュールのインポートには使用できません。

手動でパスを設定する

上記の方法以外にも、webpack.config.js ファイルに resolve.modules プロパティを使用して、手動でパスを設定することもできます。

module.exports = {
  ...
  resolve: {
    modules: [
      "node_modules",
      "./components"
    ]
  },
  ...
};
  • 手動でパスを設定する方法は、複雑で誤りやすいので、他の方法を優先することをお勧めします。

create-react-app は、開発を迅速に開始するための便利なツールですが、src ディレクトリ外部からのインポート制限など、いくつかの制限があります。これらの制限が問題になる場合は、create-react-app を使用せずに、自分でプロジェクトを構築することもできます。

create-react-app での src ディレクトリ外部からのインポート制限を解除するには、いくつかの方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、プロジェクトの要件に合わせて最適な方法を選択してください。


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