ReactでJWTを安全に保存する方法

2024-10-08

ReactJSにおけるJWTのlocalStorageへの保存について

日本語訳

ReactJSのプログラミングにおいて、JWT(JSON Web Token)をlocalStorageに保存するのは安全でしょうか?

解説

JWTは、クライアントとサーバー間で安全に情報を伝達するためのトークンです。通常、サーバー側で生成され、クライアント側に送られます。クライアント側は、このトークンを適切に保存し、後続のリクエストに含めることで認証を行います。

localStorageへの保存について

localStorageはブラウザのローカルストレージで、データを保存することができます。しかし、セキュリティ面での考慮が必要です。

利点

  • パフォーマンス
    localStorageは比較的高速なストレージです。
  • 簡便性
    localStorageはブラウザに組み込まれているため、簡単にデータを保存できます。

課題

  • 盗難
    ユーザーのデバイスが盗まれた場合、localStorageに保存されたトークンも盗まれる可能性があります。
  • セキュリティ
    localStorageはクライアント側のストレージであり、ユーザーが直接アクセスできます。そのため、攻撃者が悪意のあるコードを注入してトークンを取得する可能性があります。

対策

  • トークンローテーション
    トークンを定期的に更新することで、盗まれた場合の影響を最小限に抑えます。
  • HTTP Only Cookie
    JWTをHTTP Only Cookieとして保存することで、JavaScriptから直接アクセスできなくなります。
  • セッションストレージ
    セッションストレージはブラウザのタブが閉じられると消去されるため、より安全な選択肢です。
  • 暗号化
    トークンを暗号化して保存することで、盗まれた場合でも読み取ることが困難になります。



ReactJSでJWTを安全に保存する方法:コード例と解説

ReactJSでJWTを扱う際に、localStorageへの保存は簡単ですが、セキュリティリスクが伴います。より安全な方法として、HTTP Only Cookieやセッションストレージの利用が推奨されます。

コード例と解説

HTTP Only Cookieを利用する例 (Node.js + Express + React)

Node.js (サーバー側)

const express = require('express');
const jwt = require('jsonwebtoken');
const cookieParser = require('cookie-parser');

const app = express();
app.use(cookie   Parser());

// ログイン処理 (例)
app.post('/login', (req, res) => {
  // 認証処理
  const token = jwt.sign({ userId: 1 }, 'your_secret_key', { expiresIn: '1h' });
  res.cookie('token', token, { httpOnly: true });
  res.json({ message: 'ログイン成功' });
});

// 保護されたルート (例)
app.get('/protected', (req, res) => {
  const token = req.cookies.token;
  if (!token) return res.status(401).json({ message: '認証エラー' });

  // トークン検証
  jwt.verify(token, 'your_secret_key', (err, decoded) => {
    if (err) return res.status(401).json({ message: '認証エラー' });
    res.json({ message: '認証成功', user: decoded });
  });
});

React (クライアント側)

import axios from 'axios';

const fetchProtectedData = async () => {
  try {
    const response = await axios.get('/protected');
    console.log(response.data);
  } catch (error) {
    console.error(error);
  }
};
  • クライアント側ではCookieを意識せずリクエスト
    クライアント側は、通常のHTTPリクエストを行うだけで、自動的にCookieが送信されます。
  • サーバー側でJWTを発行
    サーバー側でJWTを生成し、Cookieに設定します。
  • HTTP Only Cookie
    CookieにhttpOnlyオプションを指定することで、JavaScriptからアクセスできなくなり、XSS攻撃のリスクを軽減できます。

セッションストレージを利用する例

import { useState, useEffect } from 'react';

const [token, setToken] = useState(sessionStorage.getItem('token'));

useEffect(() => {
  // ログイン処理後にセッションストレージに保存
  if (token) {
    axios.defaults.headers.common['Authorization'] = `Bearer ${token}`;
  }
}, [token]);
  • リクエストヘッダーにトークンを追加
    各リクエストにトークンを追加する必要があります。
  • セッションストレージ
    ブラウザのタブが閉じられると消去されるため、localStorageよりも安全です。
  • XSS対策
    XSS攻撃を防ぐために、入力値の検証やサニタイジングを徹底しましょう。
  • リフレッシュトークン
    長期的なセッション管理には、リフレッシュトークンを使用することも有効です。
  • トークンローテーション
    定期的にトークンを更新することで、セキュリティリスクを低減できます。
  • トークンを暗号化
    より高度なセキュリティが必要な場合は、トークンを暗号化して保存することも検討できます。

JWTをlocalStorageに保存することは、セキュリティリスクが高いです。HTTP Only Cookieやセッションストレージを利用することで、より安全にJWTを管理することができます。

より詳細な情報については、以下の点について調べてみてください。

  • XSS攻撃
    XSS攻撃の種類と対策
  • セッションストレージ
    セッションストレージの特性と利用シーン
  • HTTP Only Cookie
    HTTP Only Cookieのセキュリティ上のメリット
  • JWTの仕組み
    JWTの構造やアルゴリズム



ReactJSでJWTを安全に保存する代替方法

localStorageの代わりに検討すべき方法

ReactJSでJWTを安全に保存する方法として、localStorageの代わりに以下の方法が挙げられます。

HTTP Only Cookie

  • デメリット
    • サーバー側の設定が必要。
    • クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)対策が必要になる場合がある。
  • メリット
  • 特徴
    • JavaScriptから直接アクセスできない。
    • XSS攻撃に対してより安全。
    • サーバー側で設定する必要がある。

セッションストレージ

  • デメリット
  • メリット
  • 特徴
    • ブラウザのタブが閉じられると消去される。

インメモリストレージ

  • デメリット
  • メリット
    • localStorageよりも高速。
    • ブラウザを閉じた際にデータが失われるため、セキュリティリスクが低い。
  • 特徴
    • メモリ上に一時的に保存する。

ブラウザデータベース (IndexedDB)

  • デメリット
    • 操作が複雑になりがち。
  • 特徴

各方法の比較

方法特徴メリットデメリット適しているケース
HTTP Only CookieJavaScriptからアクセス不可高いセキュリティサーバー設定が必要、CSRF対策が必要JWTの長期的な保存、機密性の高いデータ
セッションストレージタブ閉じた際に消去短期的な保存に適しているタブが閉じるとデータが失われる短期的なセッション管理
インメモリストレージメモリ上に保存高速、セキュリティが高いブラウザ再起動でデータが失われる短期的なデータ保存、頻繁にアクセスするデータ
IndexedDB大量データの構造化保存柔軟なデータ構造操作が複雑、XSSリスク大量のデータを構造的に保存したい場合

選択のポイント

  • 開発の複雑さ
    どの程度の開発コストをかけることができるか。
  • アクセス頻度
    どのくらいの頻度でデータにアクセスするか。
  • データ量
    どの程度の量のデータを保存するか。
  • 保存期間
    短期的なのか長期的なのか。
  • セキュリティレベル
    どの程度機密性の高いデータを扱うか。

JWTの保存方法を選ぶ際は、セキュリティ、パフォーマンス、開発のしやすさなどを総合的に考慮する必要があります。HTTP Only Cookieが最も安全な方法ですが、サーバー側の設定が必要になるため、開発の難易度が上がります。セッションストレージやインメモリストレージは、比較的簡単に実装できますが、セキュリティレベルはHTTP Only Cookieほど高くありません。

  • サードパーティライブラリ
    JWTの処理を補助するサードパーティライブラリも存在します。
  • 状態管理ライブラリ
    Reactの状態でJWTを管理する場合、ReduxやContext APIなどの状態管理ライブラリが利用できます。
  • IndexedDB
    IndexedDBのAPIと使い方

javascript node.js reactjs



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