$.when() で複数の非同期処理を管理する

2024-10-26

$.when(deferred1, deferred2, ...).done(function(arg1, arg2, ...) {
  // すべての Deferred オブジェクトが完了した後に実行されるコード
  // arg1, arg2, ... は各 Deferred オブジェクトの resolve() メソッドに渡された引数
});

// 複数の非同期処理を定義
var deferred1 = $.ajax({ url: "data1.json" });
var deferred2 = $.ajax({ url: "data2.json" });

// $.when() を使って両方の処理が完了するのを待つ
$.when(deferred1, deferred2).done(function(data1, data2) {
  console.log("両方のデータが取得されました:", data1, data2);
});

ポイント

  • 引数の受け取り
    コールバック関数には、各 Deferred オブジェクトの resolve() メソッドに渡された引数が順に渡されます。
  • 完了後の処理
    done() メソッドで、すべての Deferred オブジェクトが完了した後に実行するコールバック関数を指定します。
  • 複数の Deferred オブジェクトの待ち合わせ
    $.when() に複数の Deferred オブジェクトを渡すことで、すべての Deferred オブジェクトが完了するまで待機できます。



// 複数の URL からデータをフェッチする
var deferred1 = $.ajax({ url: "data1.json" });
var deferred2 = $.ajax({ url: "data2.json" });
var deferred3 = $.ajax({ url: "data3.json" });

// すべての Ajax 要求が完了した後に実行される
$.when(deferred1, deferred2, deferred3)
  .done(function(data1, data2, data3) {
    // 各 Ajax 要求の結果 (data1, data2, data3) を利用して処理を行う
    console.log("すべてのデータが取得されました:", data1, data2, data3);

    // 例: 取得したデータを HTML に表示する
    $("#result").html("<p>データ1: " + data1 + "</p>" +
                      "<p>データ2: " + data2 + "</p>" +
                      "<p>データ3: " + data3 + "</p>");
  })
  .fail(function() {
    console.error("いずれかの Ajax 要求が失敗しました");
  });

解説

  • エラー処理
    fail() メソッドで、いずれかの Deferred オブジェクトが失敗した場合に実行される関数を指定します。
  • 複数の Deferred オブジェクトの作成
    各 Ajax 要求は Deferred オブジェクトを返します。これらのオブジェクトを $.when() に渡します。

アニメーションを順番に実行する

// 要素をフェードインするアニメーション
var fadein = $.Deferred();
$("#element1").fadeIn(1000, function() {
  fadein.resolve();
});

// 要素をスライドするアニメーション
var slide = $.Deferred();
fadein.done(function() {
  $("#element2").slideDown(500, function() {
    slide.resolve();
  });
});

// すべてのアニメーションが完了した後に実行される
$.when(slide).done(function() {
  console.log("すべてのアニメーションが完了しました");
});
  • $.when() で複数のアニメーションの完了を待つ
    $.when() を使って、すべてのアニメーションが完了した後に処理を実行します。
  • Deferred オブジェクトを利用したアニメーションの連鎖
    各アニメーションの完了時に Deferred オブジェクトの resolve() メソッドを呼び出すことで、次のアニメーションを開始できます。

タイマーと Ajax 要求を組み合わせる

// 2秒後に実行されるタイマー
var timer = $.Deferred();
setTimeout(function() {
  timer.resolve();
}, 2000);

// Ajax 要求
var ajax = $.ajax({ url: "data.json" });

// タイマーと Ajax 要求が両方完了した後に実行される
$.when(timer, ajax).done(function(timerResult, data) {
  console.log("タイマーが終了し、データが取得されました:", data);
});
  • 完了時の処理
    両方の処理が完了した後に、取得したデータを処理します。
  • 用途
    • Ajax 要求の連鎖
    • アニメーションの順序制御
    • タイマーと他の非同期処理の組み合わせ
  • メリット
    • 複数の非同期処理の完了を待つ
    • 非同期処理の順序を制御する
    • エラー処理を簡潔に記述する
  • Deferred オブジェクトは、Promise のような非同期処理を表すためのオブジェクトです。



Promise による処理

  • ES6 Promise

    • $.when() と同様に、複数の Promise の完了を待つことができます。
    • Promise.all() メソッドを使うと、すべての Promise が解決されたか拒否されたときに、新しい Promise が解決または拒否されます。
    • よりモダンな JavaScript での非同期処理の標準的な方法です。
const promise1 = new Promise(resolve => setTimeout(resolve, 1000));
const promise2 = new Promise(resolve => setTimeout(resolve, 2000));

Promise.all([promise1, promise2])
  .then(() => {
    console.log('両方の Promise が解決しました');
  })
  .catch(() => {
    console.error('いずれかの Promise が拒否されました');
  });

async/await による処理

  • 非同期関数を同期的に記述

    • async/await キーワードを使うことで、非同期処理を同期的なコードのように記述できます。
    • await キーワードで Promise の解決を待ち、その結果を値として取得できます。
async function fetchData() {
  const [data1, data2] = await Promise.all([
    fetch('data1.json'),
    fetch('data2.json')
  ]);
  console.log('データを取得しました:', data1, data2);
}

Observable パターン

  • RxJS

    • RxJS は、非同期データストリームを扱うためのライブラリです。
    • Observable を使って、複数の非同期処理を組み合わせて複雑な処理を実現できます。
import { from, zip } from 'rxjs';
import { map } from 'rxjs/operators';

const source1$ = from(fetch('data1.json'));
const source2$ = from(fetch('data2.json'));

zip(source1$, source2$)
  .pipe(map(([data1, data2]) => {
    // 両方のデータを使って処理
  }))
  .subscribe();

コールバック関数による処理

  • 従来からの手法

    • 非同期処理の完了時に呼び出される関数を渡す方法です。
    • $.when() も本質的にはコールバック関数を利用しています。
function fetchData(url, callback) {
  $.ajax({
    url: url,
    success: callback
  });
}

fetchData('data1.json', (data1) => {
  fetchData('data2.json', (data2) => {
    // 両方のデータを使って処理
  });
});

どの方法を選ぶべきか?

  • 既存のコードとの整合性
    jQuery の $.when() やコールバック関数
  • 複雑な非同期処理の組み合わせ
    RxJS
  • シンプルで直感的な処理
    Promise や async/await

選択のポイント

  • コードの可読性
    コードの可読性を高めるために、適切な方法を選択しましょう。
  • チームのスキル
    チームメンバーの JavaScript のスキルや RxJS などのライブラリへの習熟度も考慮する必要があります。
  • プロジェクトの規模と複雑さ
    小規模なプロジェクトでは Promise や async/await で十分な場合が多いですが、大規模なプロジェクトでは RxJS のような強力なツールが必要になることがあります。

$.when() 以外にも、非同期処理を管理する方法が多数存在します。それぞれの方法には特徴とメリット・デメリットがあります。プロジェクトの要件やチームの状況に合わせて、最適な方法を選択することが重要です。

  • async/await は Promise をベースにしている
    async/await は Promise の構文糖衣であり、本質的には Promise を利用しています。
  • Generator
    ES6 で導入された Generator も非同期処理の記述に利用できますが、async/await の登場により、あまり利用されることはなくなりました。

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