Vue.jsでコンポーネント間スタイル共有を極める! /deep/、>>>、::v-deep徹底解説と最新情報

2024-07-27

Vue.jsにおける「/deep/」「>>>」「::v-deep」の使い方:詳細解説

Vue.jsコンポーネント内で、子コンポーネントのスタイルを直接操作したい場合があります。そんな時に役立つのが、**「/deep/」「>>>」「::v-deep」**と呼ばれるセレクターです。

本記事では、これらのセレクターの特徴と書き方、そしてVue.js 3における最新情報を含め、詳細に解説します。

セレクターの種類と特徴

1 /deep/ セレクター

「/deep/」は、CSS3のDraft仕様で提案されたセレクターです。コンポーネントのルート要素から、子孫要素までを貫通してスタイルを適用します。

例:

.parent /deep/ .child {
  color: red;
}

このCSSは、.parent要素の子孫全てにある.child要素に対して、赤色を適用します。

2 >>> セレクター

「>>>」は、SassやSCSSで使用されるセレクターです。「/deep/」と同様に、コンポーネントのルート要素から子孫要素までを貫通してスタイルを適用します。

.parent >>> .child {
  color: red;
}

上記は「/deep/」セレクターと同様の効果を持ちます。

3 ::v-deep セレクター

「::v-deep」は、Vue Loaderが提供する独自セレクターです。「/deep/」や「>>>」と同様に、コンポーネントのルート要素から子孫要素までを貫通してスタイルを適用しますが、Vueコンポーネントのみに限定されます。

.parent ::v-deep .child {
  color: red;
}

4 各セレクターの注意点

  • 「/deep/」: ブラウザによっては非対応だったり、挙動が不安定な場合があります。
  • 「>>>」: Sass/SCSSでのみ使用可能で、Vue Loaderでは動作しません。
  • 「::v-deep」: Vue Loader v14以降でのみ使用可能で、v13以前では動作しません。

Vue.js 3における最新情報

Vue.js 3では、「::v-deep」セレクターが非推奨となりました。代わりに、**「:deep(.selector)」**という書き方を使用します。

.parent :deep(.child) {
  color: red;
}

それぞれのセレクターの使い分け

  • ブラウザ互換性を重視する場合は、**「::v-deep」**を使用するのがおすすめです。ただし、Vue.js 3では非推奨なので、将来的には書き換える必要が生じる可能性があります。
  • Sass/SCSSを使用している場合は、**「>>>」**を使用することができます。ただし、Vue Loaderでは動作しないため、注意が必要です。
  • Vue Loader v14以降を使用している場合は、**「:deep(.selector)」**を使用するのがおすすめです。

「/deep/」「>>>」「::v-deep」セレクターは、Vue.jsコンポーネント内で子コンポーネントのスタイルを直接操作する際に役立ちます。

それぞれのセレクターの特徴と注意点、Vue.js 3における最新情報などを理解した上で、適切なセレクターを選択するようにしましょう。

  • 上記の例では、CSSを使用していますが、他のプリプロセッサ(例:Sass、SCSS)でも同様に記述できます。
  • コンポーネントのスタイルを直接操作する方法は、コンポーネントの再利用性を損なう可能性があるため、状況に応じて慎重に判断する必要があります。



<template>
  <div class="parent">
    <Child></Child>
  </div>
</template>

<style scoped>
::v-deep .child {
  color: red;
}
</style>

子コンポーネント(Child.vue)

<template>
  <div class="child">
    子コンポーネントです
  </div>
</template>

<style scoped>
.child {
  /* 子コンポーネントの独自スタイル */
}
</style>

説明

  • 親コンポーネント(Parent.vue)は、Childコンポーネントをレンダリングします。
  • 親コンポーネントのスタイル(scoped属性付き)には、::v-deep .childセレクターが含まれています。これは、Parentコンポーネントの子孫全てにある.child要素に対して、赤色を適用することを意味します。
  • 子コンポーネント(Child.vue)は、.childクラスを持つ要素をレンダリングします。
  • 子コンポーネントのスタイル(scoped属性付き)には、独自スタイルが定義されています。

実行結果

このコードを実行すると、Childコンポーネントのテキストは赤色で表示されます。これは、親コンポーネントの「::v-deep」セレクターによって、子コンポーネントのスタイルが直接操作されているためです。

  • 代替手段として、コンポーネント間でスタイルを共有する方法として、propsやprovide/injectを使用することができます。



CSSモジュールは、コンポーネントごとにCSSをカプセル化し、スタイルの干渉を防ぐことができる方法です。各コンポーネントは、独自の名前空間を持つCSSファイルを持ち、そのファイル内のスタイルはコンポーネント内部でのみ有効となります。

利点

  • スタイルのスコープを明確に保ち、干渉を防止できる
  • コンポーネントの再利用性を高めやすい
  • コードの可読性と保守性を向上できる

欠点

  • 複雑なネスト構造になると、スタイルの管理が難しくなる
  • 単一ファイルでのスタイル定義に比べて記述量が増える

<template>
  <div class="parent">
    <Child></Child>
  </div>
</template>

<style scoped>
.parent {
  /* 親コンポーネントのスタイル */
}
</style>
<template>
  <div class="child">
    子コンポーネントです
  </div>
</template>

<style scoped>
.child {
  color: red;
}
</style>

スタイルプロパティ

Vueコンポーネントは、styleプロパティを使用して、コンポーネントテンプレートに直接スタイルを適用することができます。

  • シンプルで分かりやすい記述
  • コードの簡潔化に役立つ
  • スタイルのスコープが明確ではないため、干渉が発生しやすい
  • CSSモジュールに比べて、コンポーネントの再利用性が低い
<template>
  <div style="color: red;">
    子コンポーネントです
  </div>
</template>

コンポーネントオプション

Vueコンポーネントは、componentsオプションを使用して、他のコンポーネントを再利用することができます。再利用するコンポーネントのスタイルも、親コンポーネントから適用することができます。

  • コードのモジュール化に役立つ
  • styleプロパティを使用するよりも記述量が増える
<template>
  <div class="parent">
    <Child></Child>
  </div>
</template>

<style scoped>
.parent {
  /* 親コンポーネントのスタイル */
}
</style>

<script>
import Child from './Child.vue';

export default {
  components: {
    Child,
  }
}
</script>
<template>
  <div class="child">
    子コンポーネントです
  </div>
</template>

<style scoped>
.child {
  color: red;
}
</style>

スタイルライブラリ

SassやSCSSなどのスタイルライブラリを使用すると、コンポーネント間でスタイルを共有し、効率的に管理することができます。これらのライブラリは、変数、mixin、ネストなど、スタイルを再利用するための機能を提供しています。

  • スタイルの共有と管理を容易にする
  • コードのDRY原則(Don't Repeat Yourself)の実践に役立つ
  • チームでの開発において、スタイルの統一性を保ちやすい
  • 導入に学習コストがかかる
  • 複雑なプロジェクトになると、設定や管理が煩雑になる場合がある
// styles.scss
$primary-color: red;

.parent {
  /* 親コンポーネントのスタイル */
}

.child {
  color: $primary-color;
}
<template>
  <div class="parent">
    <Child></Child>
  </div>
</template>

<style scoped>
@import '@/styles.scss';
</style>
<template>

css vue.js webpack



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