Chrome拡張でSQLiteを使う

2024-10-30

Chrome拡張機能において、SQLiteデータベースを利用することで、ブラウザ上でデータを永続的に保存することができます。これにより、オフライン機能の実現や、より複雑なデータ管理が可能になります。

方法

  1. Web SQL APIの利用

    • 以前は、Web SQL APIを使用してSQLiteデータベースにアクセスできました。
    • しかし、現在は非推奨となっており、新しい拡張機能では利用できません。
  2. WebAssembly (WASM)版SQLiteの利用

    • WebAssembly技術により、SQLiteをブラウザ上で直接実行できるようになりました。
    • Chrome拡張機能からJavaScriptを用いて、WASM版SQLiteを操作することができます。
    • この方法が、現在最も一般的なSQLiteの利用方法です。

具体的な手順

  1. WASM版SQLiteの導入

    • プロジェクトにWASM版SQLiteのライブラリを追加します。
    • 通常は、npmやyarnなどのパッケージマネージャを使用してインストールします。
  2. JavaScriptによる操作

    • JavaScriptコードから、WASM版SQLiteのAPIを呼び出してデータベースの操作を行います。
    • 具体的には、データベースの作成、テーブルの作成、データの挿入、更新、削除、クエリの実行などの操作が可能です。

利点

  • 高速なデータアクセス
  • 複雑なデータ管理
  • オフライン機能の実現

注意点

  • ブラウザの制限
    • ブラウザのセキュリティポリシーにより、データベースのアクセスに制限がある場合があります。
    • 特に、異なるドメイン間でのデータベースの共有には注意が必要です。
  • セキュリティ
    • データベースを適切に保護するために、セキュリティ対策を講じる必要があります。
    • 特に、機密情報を保存する場合は、暗号化などの技術を用いてデータを保護する必要があります。



// Assuming you have a SQLite database named 'my_database.db'
// and a table named 'users' with columns 'id' (INTEGER PRIMARY KEY) and 'name' (TEXT)

// 1. Open the database
const db = new SQLite.Database('my_database.db');

// 2. Create a table (if it doesn't exist)
db.exec(`
  CREATE TABLE IF NOT EXISTS users (
    id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
    name TEXT
  )
`);

// 3. Insert a new user
db.run(`
  INSERT INTO users (name) VALUES (?)
`, ['Alice']);

// 4. Retrieve all users
const rows = db.exec(`
  SELECT * FROM users
`);

// 5. Iterate over the results
rows.forEach(row => {
  console.log(row.columns, row.values);
});

// 6. Close the database
db.close();

コード解説

  1. データベースのオープン

  2. テーブルの作成

    • exec メソッドを使用して SQL ステートメントを実行します。
    • CREATE TABLE IF NOT EXISTS クエリにより、テーブルが存在しない場合にのみ作成されます。
  3. データの挿入

    • run メソッドを使用して SQL ステートメントを実行し、パラメータ化されたクエリを使用します。
    • ? プレースホルダに ['Alice'] の値がバインドされます。
    • 結果は rows 配列に格納されます。
  4. 結果の処理

  5. データベースのクローズ

    • close メソッドを使用してデータベースを閉じます。

注意

  • エラー処理を適切に行い、例外が発生した場合の対処を検討してください。
  • セキュリティに配慮し、データベースファイルのアクセス権限やデータの暗号化などを適切に設定してください。
  • データベースファイルのパスは、拡張機能のストレージディレクトリや他の適切な場所を指定してください。
  • WebAssembly 版 SQLite を使用する場合、適切なライブラリをプロジェクトに導入し、インポートする必要があります。



IndexedDB

  • 制限
    データ構造が比較的シンプルで、複雑なクエリには適さない場合があります。
  • オフラインストレージ
    オフライン環境でもデータの保存と読み込みが可能です。
  • JavaScriptから直接操作
    JavaScriptから直接操作できるため、比較的シンプルです。
  • ブラウザ内蔵のデータベース
    Chromeブラウザに組み込まれたデータベース API です。

LocalStorage

  • 制限
    データの容量が制限されており、複雑なデータ構造には適していません。
  • キーバリューストア
    キーと値のペアでデータを保存するシンプルなストレージです。

選択のポイント

  • シンプルなデータ保存
    キーバリューペアでシンプルなデータを保存する場合は、LocalStorageが適しています。
  • オフライン機能
    オフライン環境でのデータの保存と読み込みが必要な場合は、IndexedDBが適しています。
  • データの複雑さ
    複雑なデータ構造やクエリが必要な場合は、WebAssembly版SQLiteが適しています。
  • パフォーマンス
    大量のデータを扱う場合や頻繁なデータアクセスを行う場合は、パフォーマンスに影響が出る可能性があります。
  • ブラウザの制限
    ブラウザのセキュリティポリシーにより、データの保存や読み込みに制限がある場合があります。
  • セキュリティ
    どの方法を選択する場合でも、セキュリティに注意が必要です。特に機密情報を扱う場合は、適切な暗号化やアクセス制御を施す必要があります。

javascript sqlite google-chrome-extension



テキストエリア自動サイズ調整 (Prototype.js)

Prototype. js を使用してテキストエリアのサイズを自動調整する方法について説明します。Prototype. js を読み込みます。window. onload イベントを使用して、ページの読み込み後にスクリプトを実行します。$('myTextarea') でテキストエリアの要素を取得します。...


JavaScript数値検証 IsNumeric() 解説

JavaScriptでは、入力された値が数値であるかどうかを検証する際に、isNaN()関数やNumber. isInteger()関数などを利用することが一般的です。しかし、これらの関数では小数点を含む数値を適切に検出できない場合があります。そこで、小数点を含む数値も正しく検証するために、IsNumeric()関数を実装することが有効です。...


jQueryによるHTMLエスケープ解説

JavaScriptやjQueryでHTMLページに動的にコンテンツを追加する際、HTMLの特殊文字(<, >, &, など)をそのまま使用すると、意図しないHTML要素が生成される可能性があります。これを防ぐために、HTML文字列をエスケープする必要があります。...


JavaScriptフレームワーク:React vs Vue.js

JavaScriptは、Webページに動的な機能を追加するために使用されるプログラミング言語です。一方、jQueryはJavaScriptライブラリであり、JavaScriptでよく行う操作を簡略化するためのツールを提供します。jQueryを学ぶ場所...


JavaScriptオブジェクトプロパティの未定義検出方法

JavaScriptでは、オブジェクトのプロパティが定義されていない場合、そのプロパティへのアクセスはundefinedを返します。この現象を検出して適切な処理を行うことが重要です。最も単純な方法は、プロパティの値を直接undefinedと比較することです。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



JavaScript、HTML、CSSでWebフォントを検出する方法

CSS font-family プロパティを使用するCSS font-family プロパティは、要素に適用されるフォントファミリーを指定するために使用されます。このプロパティを使用して、Webページで使用されているフォントのリストを取得できます。


ポップアップブロック検知とJavaScript

ポップアップブロックを検知する目的ポップアップブロックはユーザーのプライバシーやセキュリティを保護するためにブラウザに組み込まれている機能です。そのため、ポップアップブロックが有効になっている場合、ポップアップを表示することができません。この状況を検知し、適切な対策を講じるために、JavaScriptを使用することができます。


HTML要素の背景色をJavaScriptでCSSプロパティを使用して設定する方法

JavaScriptを使用すると、CSSプロパティを動的に変更して、HTML要素の背景色を制御できます。この方法により、ユーザーの入力やページの状況に応じて、背景色をカスタマイズすることができます。HTML要素の参照を取得HTML要素の参照を取得


JavaScript オブジェクトの長さについて

JavaScriptにおけるオブジェクトは、プロパティとメソッドを持つデータ構造です。プロパティはデータの値を保持し、メソッドはオブジェクトに対して実行できる関数です。JavaScriptの標準的なオブジェクトには、一般的に「長さ」という概念はありません。これは、配列のようなインデックスベースのデータ構造ではないためです。


JavaScriptグラフ可視化ライブラリ解説

JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。その中で、グラフの可視化を行うためのライブラリが数多く存在します。これらのライブラリは、データ構造やアルゴリズムを視覚的に表現することで、理解を深める助けとなります。