JavaScriptのsetTimeout(fn, 0)解説

2024-09-22

setTimeout(fn, 0)の用途について

JavaScriptにおけるsetTimeout(fn, 0)は、指定した関数fnを、ブラウザのイベントループが次のタスクを実行する前に実行するようスケジュールします。一見すると、すぐに実行されるように思えますが、実際には、現在のタスクが完了するまで待機します。

具体的な用途

  1. 非同期処理の完了後、同期処理を実行する

  2. アニメーションやゲームループの効率化

  3. イベントのキューイング

動作原理

  • タスクの実行
    イベントループは、現在のタスクが完了すると、タスクキューから次のタスクを取り出して実行します。
  • setTimeoutによるタスク追加
    setTimeoutは、指定した関数と遅延時間をタスクキューに追加します。
  • タスクキュー
    イベントループには、実行すべきタスクのキューがあります。
  • イベントループ
    ブラウザは、イベントループと呼ばれる仕組みを使って、イベントを処理します。

注意事項

  • ブラウザの最適化
    ブラウザは、setTimeoutの遅延時間が短い場合、実際の遅延よりも長く実行されることがあります。
  • 遅延時間の最小値
    setTimeoutの遅延時間は、ブラウザによって異なる最小値があります。一般的には、4ms程度です。



非同期処理の完了後の処理

fetch('https://api.example.com/data')
  .then(response => response.json())
  .then(data => {
    // 非同期処理が完了したので、DOMを更新する
    setTimeout(() => {
      const element = document.getElementById('result');
      element.textContent = data.message;
    }, 0);
  });

アニメーションのフレームレート制御

let animationId;

function animate() {
  // アニメーションの処理
  // ...

  animationId = requestAnimationFrame(animate);
}

// 初期化
setTimeout(animate, 0);

// 停止
function stopAnimation() {
  cancelAnimationFrame(animationId);
}
function handleClick() {
  console.log('クリックされました');

  // クリックイベントの処理が完了した後、別のイベントをキューイングする
  setTimeout(() => {
    console.log('キューイングされたイベント');
  }, 0);
}

const button = document.getElementById('button');
button.addEventListener('click', handleClick);
Promise.all([
  fetch('https://api.example.com/data1'),
  fetch('https://api.example.com/data2')
])
  .then(responses => Promise.all(responses.map(response => response.json())))
  .then(data => {
    // 複数の非同期処理が完了したので、処理を実行する
    setTimeout(() => {
      console.log(data[0], data[1]);
    }, 0);
  });



Promise

  • Promise.resolve().then(fn)
    すぐに解決されるPromiseを作成し、そのthenメソッドで指定した関数を非同期的に実行します。
Promise.resolve().then(() => {
  // 非同期処理
});

async/await

  • async関数内でawaitキーワードを使用
    async関数は、非同期処理を同期的なコードのように記述できるため、setTimeoutの代わりに使用できます。
async function myAsyncFunction() {
  await new Promise(resolve => setTimeout(resolve, 0));
  // 非同期処理
}

myAsyncFunction();

requestAnimationFrame

  • アニメーションフレームの更新時に実行
    ブラウザの描画サイクルに合わせて関数を呼び出すため、setTimeoutよりも効率的な場合があります。
function animate() {
  // アニメーション処理
  requestAnimationFrame(animate);
}

requestAnimationFrame(animate);

Web Workers

  • メインスレッドから分離して実行
    計算量の多い処理をWeb Workerにオフロードすることで、メインスレッドのブロックを防ぎます。
const worker = new Worker('worker.js');
worker.postMessage('Hello from main thread');
worker.onmessage = (event) => {
  console.log('Received message from worker:', event.data);
};

イベントリスナー

  • 特定のイベントが発生したときに実行
    特定のDOMイベントが発生したときに、そのイベントハンドラ内で関数を呼び出すことができます。
const button = document.getElementById('button');
button.addEventListener('click', () => {
  // クリックイベントが発生したときに実行される処理
});

javascript dom event-loop



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