useState フックで発生!?React 関数が 2 回呼び出される謎を解き明かす
React で関数が 2 回呼び出される原因と解決策
StrictMode による2重呼び出し
React の開発環境では、意図しない副作用を検出するために <StrictMode>
コンポーネントがデフォルトで有効になっています。この <StrictMode>
は、パフォーマンス上の影響を伴うものの、コンポーネントのレンダリングを 2 回実行します。そのため、関数も 2 回呼び出されることになります。
解決策
- 開発環境のみ
<StrictMode>
を無効にする:import React from 'react'; const App = () => { return ( // StrictMode を無効にする <React.StrictMode> {/* アプリケーションのコード */} </React.StrictMode> ); };
useState フックの更新処理
useState
フックを使用してステートを更新する場合、更新関数は 非同期 に実行されます。しかし、コンポーネントのレンダリング中にステートが更新されると、更新関数が 2 回 呼び出されることがあります。これは、React がステートの更新をバッチ処理するためです。
- 更新関数を同期処理にする:
import React, { useState } from 'react'; const MyComponent = () => { const [count, setCount] = useState(0); const increment = () => { const newValue = count + 1; // ステートを同期的に更新 setCount(newValue); console.log(`カウントを ${newValue} に更新しました`); }; return ( <div> カウント: {count} <button onClick={increment}>インクリメント</button> </div> ); };
親コンポーネントの再レンダリング
親コンポーネントが再レンダリングされると、子コンポーネントも再レンダリングされます。その結果、子コンポーネントで定義されている関数が 2 回呼び出されることがあります。
React.memo
を使ってコンポーネントの不要な再レンダリングを抑制する:import React from 'react'; const MyComponent = React.memo(() => { // コンポーネントの処理 console.log('MyComponent がレンダリングされました'); return ( <div> {/* コンポーネントのコンテンツ */} </div> ); });
上記以外にも、ライブラリやカスタムフックの使用などによって、関数が 2 回呼び出される可能性があります。問題の特定には、コードを仔细に調査し、デバッガーを使用して関数がいつどのように呼び出されるのかを確認することが重要です。
import React from 'react';
const MyComponent = () => {
console.log('MyComponent がレンダリングされました'); // 1 回目の呼び出し
return (
<div>
{/* コンポーネントのコンテンツ */}
</div>
);
};
const App = () => {
return (
<StrictMode>
<MyComponent />
</StrictMode>
);
};
説明
このコードでは、MyComponent
コンポーネントが <StrictMode>
でラップされています。そのため、MyComponent
は 2 回レンダリングされ、console.log
ステートメントも 2 回出力されます。
解決策 1
import React from 'react';
const MyComponent = () => {
console.log('MyComponent がレンダリングされました');
return (
<div>
{/* コンポーネントのコンテンツ */}
</div>
);
};
const App = () => {
return (
<MyComponent /> // StrictMode を削除
);
};
import React, { useEffect } from 'react';
const MyComponent = () => {
// useEffect を使用して副作用を実行
useEffect(() => {
console.log('MyComponent がレンダリングされました');
}, []);
return (
<div>
{/* コンポーネントのコンテンツ */}
</div>
);
};
const App = () => {
return (
<MyComponent />
);
};
import React, { useState } from 'react';
const MyComponent = () => {
const [count, setCount] = useState(0);
const increment = () => {
setCount(count + 1);
};
return (
<div>
カウント: {count}
<button onClick={increment}>インクリメント</button>
</div>
);
};
このコードでは、useState
フックを使用して count
ステートを管理しています。increment
関数は count
を 1 増加させますが、この関数は非同期に実行されます。そのため、ボタンをクリックすると count
が 2 回更新される可能性があります。
import React, { useState } from 'react';
const MyComponent = () => {
const [count, setCount] = useState(0);
const increment = () => {
// ステートを同期的に更新
setCount(prevState => prevState + 1);
console.log(`カウントを ${prevState + 1} に更新しました`);
};
return (
<div>
カウント: {count}
<button onClick={increment}>インクリメント</button>
</div>
);
};
import React, { useState } from 'react';
const MyComponent = () => {
console.log('MyComponent がレンダリングされました'); // 1 回目の呼び出し
return (
<div>
{/* コンポーネントのコンテンツ */}
</div>
);
};
const App = () => {
const [count, setCount] = useState(0);
return (
<div>
<MyComponent />
<button onClick={() => setCount(count + 1)}>親コンポーネントを更新</button>
</div>
);
};
このコードでは、MyComponent
コンポーネントが App
コンポーネント内にレンダリングされています。App
コンポーネントの count
ステートが更新されると、App
コンポーネントと MyComponent
コンポーネントが両方とも再レンダリングされます。そのため、MyComponent
は 2 回レンダリングされ、console.log
ステートメントも 2 回出力されます。
import React, { useState } from 'react';
const MyComponent = React.memo
React.memo
を使って関数コンポーネントをメモ化することで、不要な再レンダリングを抑制できます。これは、コンポーネントの props と state を比較し、前回のレンダリングと同一であれば再レンダリングを実行しないという仕組みです。
import React from 'react';
const MyComponent = React.memo(() => {
console.log('MyComponent がレンダリングされました'); // 必要な場合のみ呼び出し
return (
<div>
{/* コンポーネントのコンテンツ */}
</div>
);
});
useCallback フックの使用
useCallback
フックを使用して、メモ化されたコールバック関数を作成できます。これは、コンポーネント内で頻繁に使用される関数がある場合に役立ちます。
import React, { useState, useCallback } from 'react';
const MyComponent = () => {
const [count, setCount] = useState(0);
const increment = useCallback(() => {
setCount(count + 1);
console.log(`カウントを ${count + 1} に更新しました`);
}, []);
return (
<div>
カウント: {count}
<button onClick={increment}>インクリメント</button>
</div>
);
};
shouldComponentUpdate メソッドの使用
クラスコンポーネントの場合は、shouldComponentUpdate
メソッドをオーバーライドして、コンポーネントが再レンダリングされる必要があるかどうかを制御できます。
import React, { Component } from 'react';
class MyComponent extends Component {
shouldComponentUpdate(nextProps, nextState) {
// props と state の変更に基づいて、再レンダリングが必要かどうかを判断
return !shallowEqual(this.props, nextProps) || !shallowEqual(this.state, nextState);
}
render() {
console.log('MyComponent がレンダリングされました'); // 必要な場合のみ呼び出し
return (
<div>
{/* コンポーネントのコンテンツ */}
</div>
);
}
}
デバッグツールの活用
React デベロッパーツールを使用して、コンポーネントのレンダリングと関数の呼び出しを詳細に分析できます。これにより、問題の原因を特定しやすくなります。
上記の方法に加えて、以下の点にも注意する必要があります。
- パフォーマンスを考慮したライブラリとフックを使用する
一部のライブラリやフックは、パフォーマンスのオーバーヘッドを伴う場合があります。使用前に、それらのライブラリやフックがパフォーマンスに与える影響を評価することが重要です。 - 不要なデータの依存関係を避ける
コンポーネントがレンダリングされるたびに更新されるようなデータに依存している場合、そのコンポーネントも毎回再レンダリングされる可能性があります。
javascript reactjs