JavaScriptのarguments.callee.callerプロパティ非推奨化の理由

2024-04-07

JavaScriptのarguments.callee.callerプロパティ非推奨化の理由

非推奨化の理由

  1. セキュリティ上のリスク: arguments.callee.caller を悪用して、不正なコードを実行したり、スタック情報を漏洩したりする可能性があります。
  2. デバッグの難しさ: arguments.callee.caller を使用すると、コードの動作を理解するのが難しくなります。
  3. 代替手段の存在: arguments.callee.caller の機能は、Error.stackFunction.prototype.caller などの代替手段で実現できます。

代替手段

  • Error.stack: エラーオブジェクトの stack プロパティは、呼び出しスタックの情報を含みます。
  • Function.prototype.caller: 関数オブジェクトの caller プロパティは、その関数を呼び出した関数を返します。

arguments.callee.caller プロパティは非推奨化されているため、新しいコードでは使用しないことを強く推奨します。代わりに、Error.stack や Function.prototype.caller などの代替手段を使用してください。




// arguments.callee.caller を使用した例
function outer() {
  function inner() {
    console.log(arguments.callee.caller.name); // "outer"
  }
  inner();
}
outer();

// Error.stack を使用した例
function outer() {
  function inner() {
    try {
      throw new Error();
    } catch (e) {
      console.log(e.stack); // "Error: at inner ()\n    at outer ()"
    }
  }
  inner();
}
outer();

// Function.prototype.caller を使用した例
function outer() {
  function inner() {
    console.log(inner.caller.name); // "outer"
  }
  inner();
}
outer();

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

outer
Error: at inner ()
    at outer ()
outer

注意: arguments.callee.caller プロパティは、厳格モードでは使用できません。




arguments.callee.caller プロパティの代替方法

Error.stack プロパティは、呼び出しスタックの情報を含むエラーオブジェクトを取得します。

function outer() {
  function inner() {
    try {
      throw new Error();
    } catch (e) {
      console.log(e.stack); // "Error: at inner ()\n    at outer ()"
    }
  }
  inner();
}
outer();
function outer() {
  function inner() {
    console.log(inner.caller.name); // "outer"
  }
  inner();
}
outer();

クロージャーを使用して、呼び出しスタックの情報にアクセスすることもできます。

function outer() {
  let outerCaller = arguments.callee.caller;
  function inner() {
    console.log(outerCaller.name); // "outer"
  }
  return inner;
}

const inner = outer();
inner();

デバッガツール

その他のライブラリ

呼び出しスタック情報を取得するためのライブラリも存在します。

これらのライブラリを使用すると、より詳細な呼び出しスタック情報を得ることができます。

  • エラー処理の場合は、Error.stack プロパティを使用するのが最も簡単です。
  • 関数呼び出し元の名前を取得したい場合は、Function.prototype.caller プロパティを使用できます。
  • より詳細な呼び出しスタック情報が必要な場合は、クロージャーやライブラリを使用する必要があります。

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