JavaScript/TypeScriptで「An index signature parameter type cannot be a union type」エラーを解決する
インデックスシグネチャのパラメータ型がユニオン型にできない理由と解決策
// エラーが発生する例
const obj: { [key: string | number]: string } = {
name: "John Doe",
age: 30,
// エラー: "An index signature parameter type cannot be a union type. Consider using a mapped object type instead."
};
このエラーは、インデックスシグネチャのパラメータ型がユニオン型であることが原因です。
インデックスシグネチャとは、オブジェクトリテラル型のキーと値の型を定義する構文です。上記の例では、string | number
型のキーを持つオブジェクトリテラル型を定義しようと試みています。しかし、TypeScriptはユニオン型のキーを持つオブジェクトリテラル型をサポートしていません。
このエラーを解決するには、マップされたオブジェクト型を使用する必要があります。マップされたオブジェクト型は、キーと値の型を個別に定義できる構文です。
// 解決策: マップされたオブジェクト型を使用する
const obj: { [key in string | number]: string } = {
name: "John Doe",
age: 30,
};
// エラーは発生しない
上記の例では、string
またはnumber
型のキーを持つオブジェクトリテラル型を定義しています。key in string | number
という構文は、キーがstring
型またはnumber
型のいずれかであることを意味します。
マップされたオブジェクト型を使用することで、より柔軟なオブジェクトリテラル型を定義することができます。
マップされたオブジェクト型を使用する利点は以下のとおりです。
- ユニオン型を含む複雑なキーを持つオブジェクトリテラル型を定義できる
- コードの可読性と保守性を向上できる
- TypeScriptコンパイラによる型チェックの恩恵を受けられる
インデックスシグネチャのパラメータ型がユニオン型の場合
// エラーが発生する例
const obj: { [key: string | number]: string } = {
name: "John Doe",
age: 30,
// エラー: "An index signature parameter type cannot be a union type. Consider using a mapped object type instead."
};
マップされたオブジェクト型を使用する
// 解決策: マップされたオブジェクト型を使用する
const obj: { [key in string | number]: string } = {
name: "John Doe",
age: 30,
};
// エラーは発生しない
文字列リテラルのユニオン型
const obj: { [key in "name" | "age"]: string } = {
name: "John Doe",
age: 30,
};
インターフェースとマップされたオブジェクト型
interface Person {
name: string;
age: number;
}
const obj: { [key in keyof Person]: string } = {
name: "John Doe",
age: "30", // 型エラー: number型をstring型に変換できない
};
オプショナルプロパティ
const obj: { [key in string | number]?: string } = {
name: "John Doe",
// age: 30, // オプショナルプロパティなので省略可能
};
インデックスシグネチャのパラメータ型がユニオン型の場合の解決策
条件分岐を使用する
const obj: { [key: string]: string } = {} as any;
if (typeof key === "string") {
obj[key] = value;
} else {
// エラー: "key" は "string" 型ではない
}
この方法は、キーの型がstring
型であることを確認してから値を設定することで、エラーを回避できます。しかし、コードが冗長になり、可読性が低下する可能性があります。
Record型を使用する
const obj: Record<string, string> = {
name: "John Doe",
age: "30",
};
Record
型は、キーと値の型を指定してオブジェクトリテラル型を定義できる型です。この方法は、マップされたオブジェクト型と同様の機能を提供しますが、より簡潔なコードを書くことができます。
ただし、Record
型はTypeScript 2.8以降でしか使用できません。
const obj: { [key: string]: string } = Object.entries({
name: "John Doe",
age: 30,
}).reduce((acc, [key, value]) => {
acc[key] = value;
return acc;
}, {} as { [key: string]: string });
Object.entries()
を使用してオブジェクトリテラル型を生成する方法もあります。この方法は、キーと値のペアを配列に変換してから、reduce()
を使用してオブジェクトリテラル型に変換します。
しかし、この方法は複雑で、可読性が低い可能性があります。
const keys: string[] = ["name", "age"];
const obj: { [key in typeof keys[number]]: string } = {
name: "John Doe",
age: "30",
};
keyof
を使用して、許可されるキーのリストを定義する方法もあります。この方法は、コードの可読性を向上させることができます。
ただし、キーのリストが動的に変化する場合は、この方法は適切ではありません。
どの方法が最適かは、ユースケースによって異なります。マップされたオブジェクト型は、多くの場合、最もシンプルで効率的な解決策ですが、他の方法も検討する価値があります。
javascript typescript