useEffect でcomponentWillUnmount を再現

2024-10-27

React のクラスコンポーネントでは、componentWillUnmount ライフサイクルメソッドを使用して、コンポーネントがアンマウントされる直前にクリーンアップ処理を実行することができました。しかし、関数コンポーネントではこのメソッドが使えないため、useEffect Hook を利用して同様の動作を実現します。

useEffect Hook の使い方

useEffect Hook は、副作用(side effect)を扱うためのフックです。副作用とは、レンダリング以外の処理のことです。例えば、データのフェッチ、サブスクリプションの登録、タイマーの設定などがあります。

useEffect Hook は以下のように使います:

useEffect(() => {
  // 副作用を実行する処理
  // ...

  // クリーンアップ関数 (オプション)
  return () => {
    // アンマウント時に実行する処理
    // ...
  };
}, [依存配列]);

componentWillUnmount のシミュレーション

componentWillUnmount のような動作を実現するには、useEffect Hook のクリーンアップ関数を使います。クリーンアップ関数は、コンポーネントがアンマウントされる直前に実行されます。

useEffect(() => {
  // コンポーネントのマウント時に実行する処理
  // 例えば、イベントリスナーの登録、タイマーの設定など

  return () => {
    // コンポーネントのアンマウント時に実行する処理
    // 例えば、イベントリスナーの解除、タイマーのクリアなど
  };
}, []);

依存配列

useEffect Hook の第2引数である依存配列は、効果の再実行をトリガーする値の配列です。空の配列 [] を指定すると、効果はコンポーネントのマウント時にのみ実行され、アンマウント時にクリーンアップ関数が実行されます。

例:イベントリスナーの登録と解除

useEffect(() => {
  const handleClick = () => {
    // クリックイベントの処理
  };

  window.addEventListener('click', handleClick);

  return () => {
    window.removeEventListener('click', handleClick);
  };
}, []);

この例では、コンポーネントのマウント時にクリックイベントリスナーを登録し、アンマウント時にリスナーを解除しています。




import { useEffect } from 'react';

function MyComponent() {
  useEffect(() => {
    const handleClick = () => {
      console.log('Clicked!');
    };

    // イベントリスナーの登録
    window.addEventListener('click', handleClick);

    // クリーンアップ関数: イベントリスナーの解除
    return () => {
      window.removeEventListener('click', handleClick);
    };
  }, []);

  return (
    <div>
      {/* コンポーネントのレンダリング内容 */}
    </div>
  );
}

解説

  • 依存配列
    空の配列 [] を指定することで、効果はコンポーネントのマウント時にのみ実行され、アンマウント時にクリーンアップ関数が実行されます。
  • クリーンアップ関数
    return ステートメント内の関数がクリーンアップ関数として機能します。コンポーネントがアンマウントされる直前に、この関数が実行され、window.removeEventListener を使用してイベントリスナーが解除されます。
  • イベントリスナーの登録
    useEffect の中で window.addEventListener を使用して、クリックイベントリスナーを登録します。

タイマーの設定とクリア

import { useEffect, useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  useEffect(() => {
    const intervalId = setInterval(() => {
      setCount(prevCount => prevCount    + 1);
    }, 1000);

    // クリーンアップ関数: タイマーのクリア
    return () => {
      clearInterval(intervalId);
    };
  }, []);

  return (
    <div>
      <p>Count: {count}</p>
    </div>
  );
}
  • クリーンアップ関数
    clearInterval を使用して、タイマーをクリアします。これにより、コンポーネントがアンマウントされる際にタイマーが停止されます。
  • タイマーの設定
    setInterval を使用して、1秒ごとにカウントをインクリメントするタイマーを設定します。



import { useEffect, useRef } from 'react';

function MyComponent() {
  const isMountedRef = useRef(true);

  useEffect(() => {
    return () => {
      isMountedRef.current = false;
    };
  }, []);

  useEffect(() => {
    if (isMountedRef.current) {
      // コンポーネントがマウントされている場合のみ実行する処理
      // 例えば、イベントリスナーの登録、タイマーの設定など
    }
  }, []);

  return (
    <div>
      {/* コンポーネントのレンダリング内容 */}
    </div>
  );
}
  • 2つ目の useEffect
    isMountedRef.current を条件として、コンポーネントがマウントされている場合のみ副作用を実行します。
  • 最初の useEffect
    コンポーネントがアンマウントされる際に、isMountedRef.currentfalse に設定します。
  • isMountedRef
    useRef Hook を使用して、コンポーネントのマウント状態を保持する参照を作成します。

Custom Hook を利用した抽象化

import { useEffect, useRef } from 'react';

function useUnmountEffect(callback) {
  const isMountedRef = useRef(true);

  useEffect(() => {
    return () => {
      isMountedRef.current = false;
    };
  }, []);

  useEffect(() => {
    if (isMountedRef.current) {
      callback();
    }
  }, [callback]);
}

function MyComponent() {
  useUnmountEffect(() => {
    // コンポーネントがアンマウントされる直前に実行する処理
    // 例えば、イベントリスナーの解除、タイマーのクリアなど
  });

  return (
    <div>
      {/* コンポーネントのレンダリング内容 */}
    </div>
  );
}
  • MyComponent
    useUnmountEffect を使用して、アンマウント時の処理を簡潔に記述できます。
  • useUnmountEffect
    カスタム Hook を定義し、isMountedRef を利用してアンマウント時の処理を抽象化します。

javascript reactjs react-hooks



テキストエリア自動サイズ調整 (Prototype.js)

Prototype. js を使用してテキストエリアのサイズを自動調整する方法について説明します。Prototype. js を読み込みます。window. onload イベントを使用して、ページの読み込み後にスクリプトを実行します。$('myTextarea') でテキストエリアの要素を取得します。...


JavaScript数値検証 IsNumeric() 解説

JavaScriptでは、入力された値が数値であるかどうかを検証する際に、isNaN()関数やNumber. isInteger()関数などを利用することが一般的です。しかし、これらの関数では小数点を含む数値を適切に検出できない場合があります。そこで、小数点を含む数値も正しく検証するために、IsNumeric()関数を実装することが有効です。...


jQueryによるHTMLエスケープ解説

JavaScriptやjQueryでHTMLページに動的にコンテンツを追加する際、HTMLの特殊文字(<, >, &, など)をそのまま使用すると、意図しないHTML要素が生成される可能性があります。これを防ぐために、HTML文字列をエスケープする必要があります。...


JavaScriptフレームワーク:React vs Vue.js

JavaScriptは、Webページに動的な機能を追加するために使用されるプログラミング言語です。一方、jQueryはJavaScriptライブラリであり、JavaScriptでよく行う操作を簡略化するためのツールを提供します。jQueryを学ぶ場所...


JavaScriptオブジェクトプロパティの未定義検出方法

JavaScriptでは、オブジェクトのプロパティが定義されていない場合、そのプロパティへのアクセスはundefinedを返します。この現象を検出して適切な処理を行うことが重要です。最も単純な方法は、プロパティの値を直接undefinedと比較することです。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



JavaScript、HTML、CSSでWebフォントを検出する方法

CSS font-family プロパティを使用するCSS font-family プロパティは、要素に適用されるフォントファミリーを指定するために使用されます。このプロパティを使用して、Webページで使用されているフォントのリストを取得できます。


ポップアップブロック検知とJavaScript

ポップアップブロックを検知する目的ポップアップブロックはユーザーのプライバシーやセキュリティを保護するためにブラウザに組み込まれている機能です。そのため、ポップアップブロックが有効になっている場合、ポップアップを表示することができません。この状況を検知し、適切な対策を講じるために、JavaScriptを使用することができます。


HTML要素の背景色をJavaScriptでCSSプロパティを使用して設定する方法

JavaScriptを使用すると、CSSプロパティを動的に変更して、HTML要素の背景色を制御できます。この方法により、ユーザーの入力やページの状況に応じて、背景色をカスタマイズすることができます。HTML要素の参照を取得HTML要素の参照を取得


JavaScript オブジェクトの長さについて

JavaScriptにおけるオブジェクトは、プロパティとメソッドを持つデータ構造です。プロパティはデータの値を保持し、メソッドはオブジェクトに対して実行できる関数です。JavaScriptの標準的なオブジェクトには、一般的に「長さ」という概念はありません。これは、配列のようなインデックスベースのデータ構造ではないためです。


JavaScriptグラフ可視化ライブラリ解説

JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。その中で、グラフの可視化を行うためのライブラリが数多く存在します。これらのライブラリは、データ構造やアルゴリズムを視覚的に表現することで、理解を深める助けとなります。