React, Redux, Hooks に潜む無限ループの罠! エラー「Uncaught Invariant Violation: Too many re-renders」の解決策と予防策を網羅

2024-04-16

JavaScript, ReactJS, Redux における「Uncaught Invariant Violation: Too many re-renders. React limits the number of renders to prevent an infinite loop」エラーの分かりやすい解説

「Uncaught Invariant Violation: Too many re-renders. React limits the number of renders to prevent an infinite loop」エラーは、JavaScript フレームワークである ReactJS で発生するエラーです。このエラーは、コンポーネントが無限ループに陥り、異常な再描画を繰り返していることを示します。

原因

このエラーが発生する主な原因は、以下の2つです。

  1. コンポーネントの再描画をトリガーする状態更新が、再描画メソッド内で直接行われる
  2. コンポーネント間またはフック間の循環依存関係

以下は、状態更新が再描画メソッド内で直接行われているコード例です。

class MyComponent extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);
    this.state = {
      count: 0
    };
  }

  render() {
    this.setState({ count: this.state.count + 1 }); // 無限ループが発生
    return (
      <div>
        カウント: {this.state.count}
      </div>
    );
  }
}

上記のコードでは、render()メソッド内でsetState()が呼び出されています。これは、コンポーネントが描画されるたびにcountプロパティが更新され、再描画がトリガーされることを意味します。この処理が繰り返されることで、無限ループが発生し、エラーが発生します。

解決策

このエラーを解決するには、以下の方法があります。

  1. 状態更新を useEffect フック内で実行する
  2. shouldComponentUpdate メソッドを使用して、不要な再描画を抑制する

詳細

useEffect フックは、コンポーネントの描画後に実行されるフックです。このフックを使用することで、状態更新を安全に行うことができます。

class MyComponent extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);
    this.state = {
      count: 0
    };
  }

  render() {
    return (
      <div>
        カウント: {this.state.count}
      </div>
    );
  }

  useEffect(() => {
    this.setState({ count: this.state.count + 1 });
  }, []);
}

上記のコードでは、useEffect フックを使用して、countプロパティの更新を1回のみ実行しています。

shouldComponentUpdate メソッドは、コンポーネントが再描画される必要があるかどうかを判断するメソッドです。このメソッドを使用することで、不要な再描画を抑制することができます。

class MyComponent extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);
    this.state = {
      count: 0
    };
  }

  shouldComponentUpdate(nextProps, nextState) {
    return nextState.count !== this.state.count;
  }

  render() {
    return (
      <div>
        カウント: {this.state.count}
      </div>
    );
  }
}

上記のコードでは、shouldComponentUpdate メソッドを使用して、countプロパティが変化したときのみコンポーネントを再描画するようにしています。

コンポーネント間またはフック間で循環依存関係がある場合、無限ループが発生する可能性があります。循環依存関係を解消することで、この問題を解決することができます。

Redux との関連性

Redux は、JavaScript アプリケーションにおける状態管理ライブラリです。Redux を使用すると、アプリケーションの状態を集中管理することができます。

Redux を使用する場合、mapStateToPropsmapDispatchToProps などの関数を使用することで、コンポーネントと Redux ストアを接続することができます。これらの関数は、コンポーネントが Redux ストアから状態を取得したり、ストアにアクションを dispatch することを可能にします。

しかし、これらの関数が適切に実装されていない場合、コンポーネントと Redux ストア間の循環依存関係が発生する可能性があります。循環依存




以下のコードは、エラーが発生する可能性のあるサンプルコードです。

import React, { useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  // 問題のある箇所
  useEffect(() => {
    setCount(count + 1);
  }, []);

  return (
    <div>
      カウント: {count}
    </div>
  );
}

export default MyComponent;

状態更新を非同期に行う

useEffect フック内で setTimeoutPromise を使用して、状態更新を非同期に行うことができます。

import React, { useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  // 問題解決
  useEffect(() => {
    setTimeout(() => setCount(count + 1), 0);
  }, []);

  return (
    <div>
      カウント: {count}
    </div>
  );
}

export default MyComponent;

このコードでは、setTimeout を使用して、setCount を非同期に実行しています。これにより、コンポーネントが描画された直後に状態更新が行われず、無限ループを防ぐことができます。

shouldComponentUpdate メソッドを使用することで、コンポーネントが再描画される必要があるかどうかを判断することができます。

import React, { useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  // 問題解決
  shouldComponentUpdate(nextProps, nextState) {
    return nextState.count !== this.state.count;
  }

  return (
    <div>
      カウント: {count}
    </div>
  );
}

export default MyComponent;

Redux を使用している場合は、mapStateToPropsmapDispatchToProps などの関数を適切に実装する必要があります。これらの関数が適切に実装されていない場合、コンポーネントと Redux ストア間の循環依存関係が発生する可能性があります。循環依存関係を解消することで、この問題を解決することができます。

補足

上記のサンプルコードはあくまでも一例であり、状況によって最適な解決方法は異なります。エラーが発生した場合は、コードを分析し、適切な方法で解決する必要があります。




その他の「Uncaught Invariant Violation: Too many re-renders. React limits the number of renders to prevent an infinite loop」エラーの解決方法

本記事では、JavaScript フレームワークである ReactJS で発生する「Uncaught Invariant Violation: Too many re-renders. React limits the number of renders to prevent an infinite loop」エラーについて、解決方法をいくつか紹介しました。

今回紹介した方法は主に以下の3つです。

しかし、これらの方法以外にも、状況に応じて様々な解決方法が存在します。

その他の解決方法

以下に、その他の解決方法をいくつか紹介します。

  • PureComponent クラスを使用する

PureComponent クラスは、ReactJS が提供するクラスで、コンポーネントの再描画を最適化することができます。PureComponent クラスは、shouldComponentUpdate メソッドをデフォルトで実装しており、コンポーネントのプロパティと状態が変化していない場合は再描画を行いません。

import React from 'react';

class MyComponent extends React.PureComponent {
  render() {
    return (
      <div>
        カウント: {this.props.count}
      </div>
    );
  }
}

上記のコードでは、MyComponent コンポーネントを PureComponent クラスから継承しています。これにより、count プロパティが変化していない場合はコンポーネントが再描画されなくなり、パフォーマンスを向上させることができます。

  • memo フックを使用する

memo フックは、ReactJS が提供するフックで、コンポーネントの再描画を最適化することができます。memo フックは、コンポーネントのレンダリング結果をキャッシュし、入力が変化していない場合は再レンダリングを行いません。

import React, { useState, memo } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  // 問題解決
  const memoizedComponent = memo(MyComponent);

  return (
    <div>
      <memoizedComponent count={count} />
    </div>
  );
}

export default MyComponent;
  • Immutable データ構造を使用する

Immutable データ構造は、一度作成されると変更できないデータ構造です。Immutable データ構造を使用することで、状態の変更を検知しやすくなり、不要な再描画を抑制することができます。

import React, { useState } from 'react';
import { Map } from 'immutable';

function MyComponent() {
  const [data, setData] = useState(Map({ count: 0 }));

  // 問題解決
  const handleIncrement = () => {
    setData(data.set('count', data.get('count') + 1));
  };

  return (
    <div>
      <button onClick={handleIncrement}>カウントアップ</button>
      <div>
        カウント: {data.get('count')}
      </div>
    </div>
  );
}

export default MyComponent;

今回紹介した方法はあくまでも一例であり、状況によって最適な解決方法は異なります。より詳細な情報は、ReactJS の公式ドキュメントやリソースを参照することをお勧めします。


javascript reactjs redux


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