タッチスクリーンデバイスとデスクトップデバイスでイベント重複を回避!jQueryでclickとtouchstartを賢く使い分ける
jQuery で click と touchstart イベントをバインドする方法:重複実行回避
タッチスクリーンデバイスとデスクトップデバイスで、同じ要素に対して click
と touchstart
イベントをバインドした場合、イベントが重複実行される可能性があります。これは、ユーザーが要素をタップまたはクリックしたときに、両方のイベントハンドラが呼び出されてしまうためです。
この問題を解決するには、以下の2つの方法があります。
- event.preventDefault() を使用する
この方法は、touchstart
イベントハンドラ内で event.preventDefault()
を呼び出すことで、click
イベントハンドラの呼び出しを阻止します。
$(element).on('touchstart', function(event) {
// タッチ処理
event.preventDefault();
});
$(element).on('click', function(event) {
// クリック処理
});
- ontouchstart プロパティを使用する
この方法は、ontouchstart
プロパティを使用して、デバイスがタッチスクリーンデバイスかどうかを判断し、それに応じてイベントハンドラをバインドします。
var event = 'ontouchstart' in window ? 'touchstart' : 'click';
$(element).on(event, function(event) {
// タッチまたはクリック処理
});
- 異なる処理を
touchstart
とclick
イベントで実行したい場合 - 常にタッチイベントを優先したい場合
- 異なる処理を
- コードを簡潔にしたい場合
注意点
event.preventDefault()
を使用する場合、クリックイベント以外のデフォルト動作も阻止されます。必要に応じて、event.stopPropagation()
を使用してイベントの伝播を阻止することもできます。ontouchstart
プロパティは、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。古いブラウザでは、この方法を使用すると問題が発生する可能性があります。
上記以外にも、touchend
や pointerup
などのイベントを使用する方法もあります。これらのイベントは、タッチまたはクリックが終了したときに発生します。
また、Hammer.js などのライブラリを使用すると、より複雑なタッチジェスチャを処理することができます。
jQuery で click と touchstart イベントをバインドするサンプルコード
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Click and Touchstart Event Example</title>
<script src="https://code.jquery.com/jquery-3.6.0.min.js"></script>
<script>
$(document).ready(function() {
var event = 'ontouchstart' in window ? 'touchstart' : 'click';
$('#element').on(event, function(event) {
$('#message').text('Clicked/Tapped!');
});
});
</script>
</head>
<body>
<div id="element">Click or Tap Me</div>
<p id="message"></p>
</body>
</html>
このコードの説明
<script>
タグで jQuery ライブラリを読み込みます。$(document).ready()
関数は、DOM が完全にロードされた後に実行されるコードをラップします。var event = 'ontouchstart' in window ? 'touchstart' : 'click';
行は、デバイスがタッチスクリーンデバイスかどうかを判断し、それに応じてevent
変数にtouchstart
またはclick
文字列を割り当てます。$('#element').on(event, function(event) { ... });
行は、#element
要素にevent
イベントハンドラをバインドします。- イベントハンドラ関数は、
#message
要素のテキストを "Clicked/Tapped!" に設定します。
このコードをどのようにカスタマイズできますか?
- 以下のコードを変更して、要素の ID またはクラスを変更できます。
$('#element').on(event, function(event) { ... });
- 以下のコードを変更して、イベントハンドラ内で実行する処理を変更できます。
$('#element').on(event, function(event) {
// 処理
});
event.preventDefault()
を使用して、click
イベントハンドラの呼び出しを阻止することもできます。
$('#element').on('touchstart', function(event) {
// タッチ処理
event.preventDefault();
});
$('#element').on('click', function(event) {
// クリック処理
});
jQuery で click と touchstart イベントをバインドするその他の方法
on() メソッドと名前空間を使用する
この方法は、on()
メソッドと名前空間を使用して、異なるイベントタイプを同じイベントハンドラにバインドします。この方法は、コードを簡潔にまとめるのに役立ちますが、イベントハンドラがどのイベントによって呼び出されたのかを区別することが難しくなる場合があります。
$(element).on('click touchstart', function(event) {
// 処理
});
長所
- コードが簡潔
短所
- イベントハンドラがどのイベントによって呼び出されたのかを区別することが難しい
delegate() メソッドを使用する
この方法は、delegate()
メソッドを使用して、イベントハンドラを親要素にバインドし、子要素のイベントを処理するようにします。この方法は、動的に生成される要素を処理するのに役立ちますが、イベントハンドラがどの要素によって呼び出されたのかを特定するのが難しくなる場合があります。
$(document).delegate('#element', 'click touchstart', function(event) {
// 処理
});
- 動的に生成される要素を処理するのに役立つ
カスタムイベントを使用する
この方法は、カスタムイベントを使用して、click
と touchstart
イベントを単一のイベントにまとめます。この方法は、コードをよりモジュール化および再利用可能にするのに役立ちますが、イベントハンドラがどのイベントによって呼び出されたのかを判断するために追加のロジックが必要になります。
$(element).trigger('customEvent');
$(document).on('customEvent', function(event) {
// 処理
});
- コードをよりモジュール化および再利用可能にする
Hammer.js ライブラリを使用する
Hammer.js は、タッチジェスチャを処理するための JavaScript ライブラリです。このライブラリを使用すると、より複雑なタッチジェスチャを処理し、click
と touchstart
イベントをより簡単に区別することができます。
var hammertime = new Hammer(element);
hammertime.on('tap', function(event) {
// タップ処理
});
hammertime.on('press', function(event) {
// 長押し処理
});
- より複雑なタッチジェスチャを処理できる
click
とtouchstart
イベントをより簡単に区別できる
- コードを簡潔にまとめたい場合は、
on()
メソッドと名前空間を使用する方法が適しています。 - 動的に生成される要素を処理する必要がある場合は、
delegate()
メソッドを使用する方法が適しています。 - コードをよりモジュール化および再利用可能にしたい場合は、カスタムイベントを使用する方法が適しています。
- より複雑なタッチジェスチャを処理する必要がある場合は、Hammer.js ライブラリを使用する方法が適しています。
jQuery で click
と touchstart
イベントをバインドするには、さまざまな方法があります。それぞれの方法には長所と短所があるため、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
jquery click touchstart