Node.js モジュールエクスポートの違い

2024-09-28

Node.jsにおけるmodule.exportsexportsの違い

Node.jsでは、モジュールを他のモジュールから再利用するために、module.exportsまたはexportsオブジェクトを使用します。これらのオブジェクトは、モジュールがエクスポートする値や関数を保持します。

exportsオブジェクト

  • 従来、exportsオブジェクトを直接使用して、モジュールからエクスポートする値を設定することができました。
  • exportsオブジェクトは、module.exportsオブジェクトの参照です。
// module.js
exports.name = 'John Doe';
exports.greet = function() {
  console.log('Hello!');
};

module.exportsオブジェクト

  • module.exportsオブジェクトに値や関数を直接代入することで、モジュールからエクスポートする値を設定できます。
  • module.exportsオブジェクトは、モジュールの本体であり、直接変更することができます。
// module.js
module.exports = {
  name: 'John Doe',
  greet: function() {
    console.log('Hello!');
  }
};

いつどちらを使うべきか

  • exportsオブジェクトは、古いスタイルのモジュールでよく使用されていました。 しかし、現代のNode.jsでは、module.exportsが推奨されます。
  • 通常はmodule.exportsを使用します。 これは、モジュールの本体を直接操作できるため、より柔軟性があります。


// main.js
const myModule = require('./module');

console.log(myModule.name); // Output: John Doe
myModule.greet(); // Output: Hello!

要約

  • 現代のNode.jsでは、module.exportsを使用することが推奨されています。



exportsとmodule.exportsの関係性

Node.jsのモジュールシステムにおいて、exportsmodule.exportsは、モジュールから外部に公開する値や関数などを指定するための重要なキーワードです。

  • exports
    module.exportsの初期値であり、module.exportsへの参照です。一般的にexportsオブジェクトにプロパティを追加することで、module.exportsオブジェクトの内容を間接的に変更できます。
  • module.exports
    モジュール本体を表すオブジェクトです。このオブジェクトに直接値や関数を代入することで、外部からアクセス可能なものになります。

具体的な例

1 exportsを使用する場合

// module.js
exports.name = 'Taro Yamada';
exports.greet = function() {
    console.log('こんにちは!');
};

この場合、exportsオブジェクトにnameプロパティとgreet関数という2つのプロパティを追加しています。これにより、module.jsrequireで読み込んだ際に、これらのプロパティにアクセスできるようになります。

2 module.exportsを使用する場合

// module.js
module.exports = {
    name: 'Hanako Suzuki',
    greet: function() {
        console.log('初めまして!');
    }
};

この場合は、module.exportsオブジェクト全体を一度に置き換えています。つまり、module.exportsが返すオブジェクトは、{ name: 'Hanako Suzuki', greet: function() {} }というオブジェクトになります。

3 どちらを使うべきか

  • exportsは、module.exportsのエイリアスとして考えられます。
    • 既存のコードとの互換性のために使用する場合があります。
  • 通常はmodule.exportsを使用します。
    • より直感的で、モジュール全体を一つのオブジェクトとして扱うことができます。
    • 複雑なオブジェクトを返す場合に特に便利です。

どちらを使用しても同じ結果になる例

// module.js (exportsを使用)
exports.name = 'Jiro Tanaka';
exports.age = 30;

// main.js
const myModule = require('./module');
console.log(myModule.name); // Jiro Tanaka
console.log(myModule.age); // 30
// module.js (module.exportsを使用)
module.exports = {
    name: 'Jiro Tanaka',
    age: 30
};

// main.js
const myModule = require('./module');
console.log(myModule.name); // Jiro Tanaka
console.log(myModule.age); // 30

どちらの例でも、main.jsからmodule.jsnameageにアクセスすることができます。

  • どちらを使用しても、最終的にrequireで読み込む際に同じように動作します。
  • 一般的にはmodule.exportsを使用する方が推奨されます。
  • module.exportsは、ES Modulesのexport defaultに相当します。
  • module.exportsに関数を代入すると、その関数がモジュールのデフォルトのエクスポートになります。
  • exportsを直接別のオブジェクトに代入すると、module.exportsとの関連が切れてしまい、意図しない結果になることがあります。

より詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。

  • require
  • exports
  • CommonJS
  • Node.js モジュールシステム



ES Modules (ES6モジュール)

Node.jsは、ES6以降のモジュールシステムであるES Modulesに対応しています。ES Modulesでは、exportキーワードを使用してモジュールをエクスポートします。

// module.js (ES Modules)
export const name = 'Taro Yamada';
export function greet() {
    console.log('こんにちは!');
}

この方法では、module.exportsexportsを使用する必要がありません。

Default Export

ES Modulesでは、デフォルトエクスポートを使用することもできます。

// module.js (ES Modules)
export default {
    name: 'Hanako Suzuki',
    greet: function() {
        console.log('初めまして!');
    }
};

この場合、defaultキーワードの後にエクスポートする値を指定します。

Named Exports

ES Modulesでは、複数の値を名前付きでエクスポートすることもできます。

// module.js (ES Modules)
export const name = 'Jiro Tanaka';
export const age = 30;

CommonJSとES Modulesの混在

Node.jsでは、CommonJSとES Modulesを混在させることも可能です。ただし、注意が必要です。

// module.js (CommonJSとES Modulesの混在)
module.exports = {
    name: 'Taro Yamada'
};

export function greet() {
    console.log('こんにちは!');
}

どの方法を選ぶべきか

  • プロジェクトの規模や複雑さ
    小規模なプロジェクトであれば、シンプルな方法で十分ですが、大規模なプロジェクトでは、モジュールの構造や依存関係を明確にするために、より高度なモジュールシステムが必要になる場合があります。
  • 既存のプロジェクト
    既存のコードとの互換性を考慮して、CommonJS形式を継続する場合もあります。
  • 新しいプロジェクト
    ES Modulesが推奨されます。よりモダンで、読みやすく、機能も豊富です。

Node.jsのモジュールエクスポートには、module.exports, exports, ES Modulesなど、さまざまな方法があります。それぞれの方法に特徴があり、プロジェクトの規模や要件に合わせて適切な方法を選択することが重要です。

選択する際のポイント

  • 将来の拡張性
    将来的にES Modulesに移行することを考慮して、ES Modulesに対応したコードを書く
  • チームのスキル
    ES Modulesに慣れていないチームメンバーがいる場合は、CommonJSを継続することも検討
  • プロジェクトの規模
    小規模なプロジェクトであればシンプルな方法で十分
  • TypeScriptを使用している場合は、TypeScriptのモジュールシステムとの組み合わせも考慮する必要があります。
  • Node.jsのバージョンによっては、ES Modulesのサポート状況が異なる場合があります。
  • import
  • ES Modules

注意

  • より正確な情報については、Node.jsの公式ドキュメントを参照してください。
  • 上記の説明は、Node.jsのバージョンや設定によって異なる場合があります。

javascript node.js commonjs



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