RequireJS キャッシュ回避設定
RequireJSは、JavaScriptモジュールの読み込みと管理を簡素化するライブラリです。しかし、開発環境ではスクリプトの変更を即座に反映させるために、ブラウザのキャッシュによって古いスクリプトが使用されるのを防ぐ必要があります。
方法
RequireJSは、urlArgs
という設定オプションを使用して、スクリプトのURLにランダムな文字列を追加することでキャッシュを回避します。これにより、ブラウザは毎回新しいスクリプトをダウンロードするようになります。
コード例
require.config({
urlArgs: "bust=" + (new Date()).getTime()
});
解説
- urlArgsの設定
urlArgs
オプションは、すべてのスクリプトのURLにクエリパラメータを追加します。 - ランダムなタイムスタンプ
(new Date()).getTime()
は、現在のミリ秒を取得します。このタイムスタンプがクエリパラメータとして追加されるため、毎回異なるURLが生成されます。 - キャッシュの回避
ブラウザは、URLが異なるため、スクリプトをキャッシュせず、常に最新バージョンをダウンロードします。
注意
- HTTPヘッダの活用
サーバー側で適切なHTTPヘッダを設定することで、ブラウザのキャッシュを制御することもできます。 - 本番環境での使用
本番環境では、この手法は推奨されません。本番環境では、ビルドツールを使用してスクリプトを結合・圧縮し、キャッシュを活用することでパフォーマンスを最適化します。
// require.config.js
require.config({
urlArgs: "bust=" + (new Date()).getTime()
});
このコードは、RequireJSの設定ファイルである require.config.js
内に記述されます。
- bust= とタイムスタンプ
bust=
の後に、現在のミリ秒を表すタイムスタンプが追加されます。これにより、スクリプトの URL が毎回異なるため、ブラウザはキャッシュを回避して最新バージョンをダウンロードします。
例
もし、スクリプトの URL が script.js
だった場合、以下のようになります。
- キャッシュが無効な場合:
http://example.com/script.js?bust=1698672486000
- キャッシュが有効な場合:
http://example.com/script.js
HTTPヘッダの活用
- Cache-Control ヘッダ
Cache-Control: no-cache
:ブラウザにスクリプトをキャッシュしないように指示します。Cache-Control: no-store
:ブラウザにスクリプトをキャッシュしないだけでなく、ディスクにも保存しないように指示します。
ビルドツールによる最適化
ビルドツール(例えば、Webpack、Grunt、Gulp)を使用して、複数のスクリプトを1つのファイルに結合・圧縮することができます。これにより、HTTPリクエストの数を減らし、キャッシュの有効性を高めることができます。
ブラウザのキャッシュ設定
ブラウザの設定でキャッシュを無効化することもできます。ただし、これは開発環境でのみ使用し、本番環境ではキャッシュを活用する必要があります。
選択のポイント
最適な方法を選ぶ際には、以下の点を考慮してください:
- ビルドツールの使用
ビルドツールを使用することで、スクリプトの最適化とキャッシュ制御を自動化できます。 - サーバー側の制御が可能か
サーバー側でHTTPヘッダを設定できる場合は、この方法が最も効果的です。 - 開発環境か本番環境か
開発環境ではキャッシュを無効化し、本番環境ではキャッシュを活用してパフォーマンスを向上させます。
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